閑話 先生の一幕
私が受け持つ生徒は三者三様だ。
部活動を頑張る生徒。
勉強を頑張る生徒。
授業中寝ている生徒。
少しやんちゃが目立つ生徒。
誰一人として同じ人物はいない。
そんな中に、羽鳥和也という生徒がいる。
成績は中の上。授業態度普通。
特に困った騒動を起こすことは無く、所謂普通の生徒だ。
そんな彼は一つの騒動を起こした。
事の発端は5月上旬だった。
「相川先生、転校生が来るみたいですよ」
セレスティーナ・ヴィ・羽鳥・ユグドラシア。珍しい外国人の転校生だ。
こんな時期に転校生とは珍しいと思った矢先だった。
「は、はぁ!?」
驚いたのは彼女の家族構成。
配偶者、羽鳥和也。
そこにはそう記載されていた。
調べると、同姓同名ではなく、私が受け持つ生徒の羽鳥和也だった。
17歳から結婚ができるようになってから久しく、この歳で結婚するのは芸能人程度のものだった。しかし、私の受け持つ生徒が結婚していた。
なんで相談しない!?
いや……相談する必要はないが……
いや、でも、私より先に生徒が結婚だなんて……
凄い時代になったものだ。
セレスティーナさんは諸事情により転校前日に日本にくるそうなので、それまでに準備を進めておく。
席の用意、ロッカーの用意、よし。準備は万端だ。
彼女の初登校。
先に職員室に来るように伝えていたので待っていると、絶世の美女が訊ねて来た。
えっと、どちらさま?
「初めまして、セレスティーナ・ヴィ・羽鳥・ユグドラシアと申します」
制服のスカートを小さくつまみ、見事なカーテシーを披露するセレスティーナさん。
和也!なんて子を嫁にしたんだ!
「セレスティーナさんの担任教師になる相川海香だ。よろしくな」
これは生徒たちが湧きたつぞ。
そんな予感を感じながらセレスティーナさんを教室に連れ立つのだった。
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