第102話 インフルエンザ
102話 インフルエンザ
期末考査1日目の昼休み、ピリついた空気もこの時間は和らぎ、各々昼食を楽しんでいた。
「現国終わったーマジで」
「今回の現国難しかったよな」
そう言って項垂れる遼を慰めつつ俺も自己採点を進める。
「カズヤさん、いかがでしたか?」
「今のところまあまあていうところかな。セレスは?」
「自己採点だけですが、問題ないかと」
「そっか、流石だな」
テストのせいか、いつもよりも若干疲れた体を昼食で癒しつつ、俺たちは午後の期末考査に向けて最後の追い込みを掛ける。
さあ、もうひと頑張りだ。
◇
1日目の期末考査が終わり、家へと帰る。
家に帰ると、俺は荷物を放り、ソファに体を預ける。
「もう、カズヤさん。荷物ぐらいちゃんと――大丈夫ですか?」
「何がだ?」
「何だかちょっと熱っぽく見えまして」
「そうか?……そういえばちょっと節々が痛いな」
「ちょっと待ってください」
そう言ってセレスは何かを探して俺に差し出す。
「体温計?」
「念の為です」
俺は差し出された体温計を脇に挟む。
そのうち、無機質なピピピという音が聞こえてくる。
「何度でした?」
「……39.9度」
「まあ……病院に行きましょうか」
善は急げということでかかりつけの内科に行った。
病院に行くという行為が10年ぶりなので、手順を忘れそうだったが、そこはセレスがフォローしてくれた。
受付に行くと、見知った顔が出迎えてくれた。
「あら?和也くんじゃない、今日はどうかしたの?」
「ちょっと熱っぽくて」
「あらあら、それは大変ね。はい、いつもの問診票。書いたら出してね」
サラリと問診票を書いて受付の人に提出する。
「はい、ありがとうね。不備もなしっと……ところで、隣にいる女の子は誰なの?お姉さんはいなかったわよね?」
「妻です。最近結婚しまして」
「ええ!?和也くん結婚したの!?時が経つのは早いわねぇ……おっと、いけないいけない、待合で待っててねすぐ呼ばれると思うから」
「わかりました」
そう言ってセレスの元に戻ると、セレスは不思議そうな顔をしてこちらを見ていた。
「先ほどの人はお知り合いですか?」
「ここの受付係の人なんだけど、昔っから通ってたから名前と顔を覚えられてるんだ」
「なるほど、そのようなこともあるのですね」
「町医者だからな」
そんな会話をしていると、名前を呼ばれる。
検査も恙なく終わり、結果を知らされる。
「インフルエンザAですね。学校はお休みしてください」
「あらまあ」
なんとなしにそんな気がしていたので大した驚きはない。
ただ、ここ十数年病気という病気をしてこなかったので、この気だるさがなんとも言い難い。
「お薬出しておきますね」
「ありがとうございます」
薬を受け取り、帰宅。早々に俺はベットに送り込まれた。
「残念ですけど、明日の期末考査は受けれませんね」
「そうだなぁ、ゲホっ」
「とりあえず、カズヤさんは直すことに専念してくださいね?」
「はーい」
いうほど大したことはない。
そんなことを思っていたが、実際体は疲れているらしく、俺はすぐに眠りに落ちる。
額がひんやりして心地いい。これはよく眠れそうだ。
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