第97話 結果
保護者たちが帰った後は俺たち学生たちが楽しむ文化祭となる。
そう、まだ文化祭は終わっていないのだ。
と言っても、俺たちのクラスはあの公演一回限り。
この時間は完全に観客として楽しむことになる。
クラスの皆は、友達のクラスを見に行ったり、恋人と過ごしたりと思い思いの時間を過ごした。
太陽が傾き始めて少しした後、全校に放送が入る。
『皆さん文化祭お疲れ様でした!さてさて、皆さんお待ちかねの結果発表です!』
その声に生徒たちは待っていましたと言わんばかりの反応を持って返す。
『採点方法や基準などは全く不明ですが、焼肉がかかっていれば俄然やる気にはなると言うもの!さあ、まずは屋台部門です!』
明かされる結果に生徒たちは一喜一憂。見事一位を取ったクラスは歓喜の声を上げる。
その様子を微笑ましそうに眺めるセレスの肩をとり、放送に耳を傾ける。
『続いては体育館部門、こちらは体育館で催された出し物が対象になります!三位から発表いたします。三位1年4組――』
クラスの皆が固唾を飲んで聞き入る。
『一位は2年2組、勇者物語です!』
その言葉が聞こえた瞬間、クラスの皆が湧き立った。
「やったなセレス」
「はい」
異世界での出来事を家族の皆に伝えるという本懐を遂げているので、反応は薄い。
でも、セレスの物語が評価されて内心とても嬉しい。それに、セレスも少し誇らしげだ。
「セレスティーナさん!やったね!一位だよ!」
「葛西さん!やりましたね」
「演出凝った甲斐があったもんだ!」
「二子山さんも……はい、そうですね!」
セレスたち女子陣営が一位の喜びを分かち合う。
それをそっと見守っていると、後から肩を組んでくる男が一人。
「やったな勇者様」
「それで呼ぶなよ……ああ、やったな」
遼と銀が俺のところにやってきてくれた。
「焼肉、今週の金曜日、学校が終わった後だってさ」
「わかった」
「いっぱい食って食べ放題の元取ってやろうぜ」
何とも男子高校生らしい会話に内心笑みが浮かぶ。
「カズヤさん」
「セレス」
俺たちの物語でこれほど楽しんでくれた人がいる。
それだけで何か報われたような気分になる。
「やって良かったですね」
「ああ」
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