女子の敵
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それでは本編をどうぞ。
「何が分からないか分からないんだよなー」
自宅に帰り机に突っ伏していた。
白羽さんの家でテスト勉強をしたが全く分からず白羽さんに教えて貰っても理解出来なかった。
そんなやり取りをしているうちに時間が進み帰宅することになった。
本当にテスト勉強しかしなかった。
それでも理解できなかったのだから家でもテスト勉強するということを約束してしまった。
その約束を律儀に守っているのである。
「白羽さんの手は綺麗で柔らかかったなぁ」
約束をする際に白羽さんと指切りげんまんをしたのだった。
子供の頃以来で少し気恥しさもあったが白羽さんに触れられたのでなんでもありだった。
その邪な気持ちのせいで罪悪感を持たせ約束を守り勉強をしているのだが。
「勉強して赤点だったらどーしよーもないな」
「そもそも赤点を部員に知られたくないな」
「はぁ …… どうやってカンニングしよ」
勉強をするからカンニングの方法へとシフトチェンジによる白羽さんへの罪悪感は勿論あるが赤点を取り蔑まれる方が嫌だ。
ただそもそもカンニングの方法が思いつかない。
何をやってもバレそうな気がする。
「兄貴、勉強で分かんないとこあったんだけど」
「別に兄貴を便りにしてるわけじゃないけど」
ノックもせずに妹が入ってきた。
これはツンデレというやつなのだろうか。
あぁ、いつかまたお兄ちゃんと読んでくれる日は来るのだろうか。
そんな淡い思いを胸に抱く。
「ねぇ、話聞いてんの !? 」
「ごめんごめん、どこが分からないんだ ? 」
馬鹿の俺でも中学の範囲ならさすがに分かるだろう。
これでも高校入試は合格したのだから。
「ここなんだけど」
「どれどれ …… ん ? 」
どうしようか。
全くわからなかった。
これ本当に中学校で習う範囲か?
全く記憶にございません。
背中に冷や汗がたらりと垂れた。
「んんん …… ? 」
「うわぁ …… 」
「もういいよ、さすがにここまで勉強できないとは思ってたけどいなかった」
「少しはできないと好きな人に嫌われるよバカ兄貴」
妹は呆れたように部屋を出ていった。
俺を凹ます捨て台詞を吐きながら。
そこで俺は決心した。
「よし、頑張ろう」
クローゼットの中に保存されてるはずの中学の教科書を探し出す。
やる気を出し過去の分からないところから勉強をしようと思った。
だが人間嫌なことからは目を背けてしまう。
徐々に部屋の掃除をし始めてしまう。
「よし、大分綺麗になったな」
「明日から頑張ろう」
綺麗になった部屋で現実逃避をし眠りについた。
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次の日になり眠い目をこすりながら学校にむかった。
昨日勉強をしなかった罪悪感から授業をしっかりしようと決意しながら。
だが現実は非常だった。
授業内容も全く理解できない。
そうなれば自ずと睡魔との戦いになる。
気づいたら授業が終わっているのを繰り返した一日だった。
そして昼休みになると別クラスの白羽さんが話しかけてきた。
「昨日の作戦はいつ実行しようか ? 」
「部長は放課後忙しそうだし今がチャンスなのかな」
「だよね、私は部長のところに行ってみるね」
「それじゃ俺は佐倉先輩のとこだから部室に向かうか」
「磐田くん頼りにさせてもらうね」
「お互い無理はせずに頑張ろう」
そう話し終えてお互い別れた。
教室を出る時白羽さんがが小さく手を振ってくれた。
その姿が可愛くそれだけで頑張ろうと思えた。
そんなことを考えながら歩いていると部室に辿り着いた。
どんだけ俺は白羽さんのこと考えてたんだよ。
今は全国大会へのことを考えないと。
そう頭の中をリセットし部室をの扉を開ける。
「だ、誰だ !? 敵か !? 」
「普通の高校生は敵に追われていませんよ」
「なんだー葵かー」
この人はどんな生活をしているんだ。
昼休みになったばっかだというのに机の上にはお菓子の空き袋が多く散らかっていた。
「部室を私物化しすぎですって」
「私くらいになると許されるんだよなぁ」
「それじゃお菓子食べすぎで太りますよ」
「私はいくら食べても太らない体質なんだよなぁ」
これは女子に敵を作る台詞だ。
あながち佐倉先輩が敵に追われてるのも間違いじゃなかったか?
「それでどーかしたのか ? 」
「葵が昼休みに部室来るなんて珍しいじゃんか」
「そりゃ昨日の幽霊部員についてですよ」
「あ …… 」
佐倉先輩は忘れていたようだ。
後輩に押し付けといていいご身分だ。
まぁ、佐倉先輩といえば佐倉先輩らしいが。
「詳しい事情を聞こうかと思いまして」
「前に桃花には話したはずだぞ」
「それは聞きました」
「その時に言っていたある事件についてですよ」
俺は単刀直入に聞いた。
するとやはり言いたくないのか目を逸らす。
これは佐倉先輩らしくない。
普段の佐倉先輩なら能天気にベラベラと話してくれそうなものだが。
仕方が無いので目を合わせる。
佐倉先輩は事件のことを思い出してるので俺は事件の全貌を知れた。
俺はとても驚いた。
それは女子らしい事件なのだろう。
そして佐倉先輩が言いたくないのは自分が原因だったからだ。
「そんなに言いたくないんですか?」
「うん、まぁ …… 」
「はぁ …… 、分かりましたよ」
「それじゃ住所とかじゃなく連絡先を教えてください」
そう言うと佐倉先輩は幽霊部員の連絡先を教えてくれた。
佐倉先輩も解決はしたいと思っているのだろう。
「ありがとうございます」
「私に出来るのはこのくらいだしな」
「何言ってるんですか」
「俺たちが場を作るので最後は佐倉先輩次第ですよ」
「お前知ってたのか !? 」
「何も知らないですよ」
そう言って俺は部室を後にした。
事件の内容がこれなら白羽さんの方で部長から詳しい事情を教えて貰えてるだろう。
まさか佐倉先輩と一緒にいてお菓子食べてたら太りすぎたかは学校に行けないなんてくだらない事件とは。
佐倉先輩の私は太らないのが原因といえば原因なのだろう。
敵を作っていたのは正解だった。
「さてと、どうやって佐倉先輩と幽霊部員を仲直りさせようかな」
佐倉先輩が謝るだけで解決しそうな事件であった。
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