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魔弾転生  作者: 藤本敏之
第3章
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第73話

モンスター討伐が終わった2日後、ようやくマティーナ達4人が合流した。通りすがりに山を見てきて、大分と景色ぐ変わっていた事を指摘されたが、ラバンダが全てを説明してくれたので、フィリス達はなにも言わなかった。2日間はサウナに行ったり、街の観光をしていたので、海には行っていない事を話すと、マティーナ達は泳ぎに行く事を提案した。勿論、マティーナのプライベートビーチにだ。かつては不心得者も入ってきたビーチだが、しっかりとラバンダやマティーナのメイド達が管理するようになり、その後は何事もないとの事で、皆で海に出掛けた。フィリス、マティーナ、カリナ、テッド、ティファは着替えに行き、ビーチの準備は四龍とマリアーナ、ミロ、ハクアとメイド達がやっていた。理由は簡単。フィリス達は着替える時、全て脱がなくてはならないが、他の皆は元々の姿の鱗や皮膚、羽や毛を変化させたものを着用している。即ち着替えるのにかかる時間は一瞬なのだ。何の問題もないとの事なので、フィリス達はゆっくりと着替えていた。現在、フィリスとテッドが更衣室で着替えている。

「しかし…相変わらずすげぇ身体だな…」

テッドがそう言う。

「まあ、毎日鍛えてるからね。テッドも充分な筋肉だよ。」

「そりゃあ、お前に負けっぱなしは嫌だからな。今でもティファと訓練したり、休みの日はコールやネーナともやりあってるよ。でも…」

「…?」

「たまに学生時代が懐かしいよ。お前とティファとの訓練、校長先生の無理難題、カリナさんの淹れてくれたお茶を飲みながらの雑談とかな。」

「テッド…」

「今も充実してるから、なんとも言えないけどよ、たまには帰ってきてくれよ。」

「…今、私達を必要としてくれる人は多い。それを助ける事が私達の仕事だ。そして、テッドとティファがいてくれるからこそ、私達も他の街の事に集中出来るんだ。2人が育てた生徒達も、きっと素晴らしいんだろう?その子達を見守る君達を、影ながら支えるのが私の使命だと思うんだ。」

「…フィリス。」

そう話しているうちに着替え終わって外に出ると、マティーナ達の更衣室から声が聞こえる。

「ティファ君、胸が大きくなったねぇ!」

「ちょっ、先生!やめっ、あん、」

「オルステッド君に揉まれて、大きくなったのかなぁ?いいなぁ。」

そこでゴチン!と音がする。

「校長、セクハラ禁止だと何度言わせるんですか?」

「うわぁん!」

そんな声を聞いて、赤面するテッド。しかしフィリスは気にもせず、スタスタとビーチに向かって行った。


フィリス達が到着すると、既に準備は終わっていた。

「フィリス様~!」

「…準備は終わった。」

「早く早く~!」

「皆、ゆっくり休みに来てるのですよ?もっと静かに…」

「そういうランファこそ、フィリス様に早く水着を見て貰いたいのだろう?」

「パパ~!」

「わふぅ!」

そういう四龍、マリアーナ、ミロ、ハクア。皆はそれぞれビキニ姿だった。それぞれ髪の色と同じだ。

「皆、お待たせ。凄く似合ってる。」

「有り難う御座います!」

「…フィリス様も良く似合ってる。」

「取り敢えず泳ぎますか?」

「お食事にしますか?」

「ふむ、日に焼けるのも良いかもしれませんが?」

「パパ~、どうする?」

「どうするですか?」

「取り敢えず、マティーナ先生達を待とう。」

そうして、暫く話をしていると、ようやくマティーナ達がやってきた。マティーナの頭には大きなたんこぶが出来ていた。

「うぅ…皆、お待たせ…」

「自業自得ですよ、マティーナ先生。」

「まさか…フィリス達、聞いていたの!?」

「まあ夫婦の仲に割り込もうとしたマティーナ先生が悪いよ。でもカリナさん、やり過ぎでは?」

「良いのです。校長、反省してください。」

「わかったよぅ…」

そうして、皆思い思いの楽しみを始めた。四龍はボール遊び、マリアーナはミロ、ハクアと砂遊び、テッドとティファ、カリナは泳ぎに行く。フィリスとマティーナはビーチチェアーに座っている。と、マティーナがフィリスに話しかける。

「でも圧巻だねぇ。」

「…何がですか?」

「四龍君達のスタイルだよ。一番大きいのはランファ君で、一番小さいのはスイレン君。でもそれでも皆スタイル抜群。君も大変だねぇ!」

「…マティーナ先生?」

「でもランファ君をも越えるのがマリアーナ君か。お尻も形が整っているし…で、フィリス君はどの子が一番いいの~?」

「…」

「解ったぁ、やっぱり私かなぁ?」

そういうと、マティーナは20歳位の姿に変わる。そして立ち上がり、寝転がるフィリスの椅子の縁に腰掛ける。

「フフフ、久しぶりにオイルを塗ってくれないかなぁ?」

「塗るだけですよ?」

そういうとフィリスはマティーナの手を掴み、引き寄せたかと思うと、自分と位置を入れ換えて寝転がせる。そして、収納魔法から日焼け止めを取り出し、マティーナの身体に塗っていく。

「あっ…んっ…あの頃…より…上手…だねぇ?」

「まあ皆から女性にどうすればいいかは教えて貰いましたから。」

フィリスはマティーナの足や腕だけでなく、お腹や背中にも塗っていく。

「んっ…ふっ…じゃあ…胸やお尻にも…んっ!」

そこまで言われてフィリスは手を止めて、マティーナにオイルを渡す。

「それは自分でやってください。」

「あん、もう。冷たいなぁ。」

「魅力的な話ではありますが、それをするということは、皆を裏切る事になりますから。」

そう言って、フィリスは釣竿を持って、いつかと同じく釣りに出掛けた。

「…確かに。でもフィリス君、私は…」

そういうとマティーナは自身の身体にオイルを塗り始めた。

読んでくださっている方々、有り難う御座います!

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