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魔弾転生  作者: 藤本敏之
第3章
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第52話

翌日の昼、フィリス達はガデル王国とフレデリック王国の国境の南の森までやって来ていた。ゴブリンの巣が確認された地点は、砦からかなり離れた場所だった。ところが森に入った途端、ゴブリン達に襲われていた。

「グギャア!」

四方八方から襲いかかるゴブリンを、四龍4人がそれぞれ担当する方向を決めて魔法を放ち、確実に倒していく。それでも森を破壊しないように、殆ど狙撃に近い討伐方法をとっていたので、フィリスは両手にそれぞれコルトパイソンとデザートイーグルを召喚して四龍の撃ち漏らしを討伐していく。勿論魔石の回収も忘れていない。其方はミロが確実に行ってくれていた。

「ふぅ…これで130位かな?」

「それにしても多いですね。」

「…今まで砦が襲われていなかったのが不思議。」

「全く、疲れるわね。」

「ぼやかないの。」

「パパ、こっちも終わったよ!」

死体の山を積んで、エンレンの火魔法で燃やしていく。そうしないと死骸の匂いに釣られて他のモンスターもやって来てしまう。確実に討伐するための手段としては鉄則だった。燃やしている間、フィリス達も休憩をして、森の奥へと進んでいく。と、山肌の崖に大きな穴があり、その手前にゴブリンが7匹いた。どうやらここがゴブリンの巣のようだった。

「あれか。」

「普通のゴブリンの穴では無いですね。」

「…別のモンスターに従っているのかも。」

「だとすると…ミノタウロスかな?」

「オーガかも知れません。」

「パパ、一気に仕留めようよ。お腹空いたよ。」

「…皆はここに居て欲しい。」

「お一人で行かれるのですか!?」

「あんな狭いところ、皆で行って襲われたら、大変な事になる。」

「…でも。」

「奴等の性欲は計り知れない。異種族でも襲いかかる連中だ。油断はしていないとはいえ、そんなことになったら私が耐えられない。」

「解りました、入り口付近の警備をしておきます。ですが、何かあったら意識を集中して我々を呼んで下さい。この距離なら念話で話が出来ますから。」

「パパ、気を付けてね!」

「有難う、行ってくる!」

フィリスは1人で巣に向かって走り出す。見張りのゴブリン達がそれに気付いて、3匹が穴へ戻っていく。フィリスはコルトパイソンとデザートイーグルを構えて残りのゴブリンの頭を狙撃する。ズドンッ!と4発の弾丸は、ゴブリン達の額に命中し、頭を完全に破壊する。巣の前まで来ると、奥からうじゃうじゃとゴブリン、トロール、ミノタウロスが出てくる。フィリスはコルトパイソンとデザートイーグルをしまうとガトリングキャノンを両手に召喚して乱射した。ドルルルル!と、凄まじい音と共に粉々に粉砕されていくモンスター達。と、フィリスは嫌な予感がして、後ろに飛び退く。するとフィリスが立っていた所にオーガが4匹、崖から飛び降りてきた。

「フィリス様!」

「…そいつらの相手は。」

「私達がします!」

「フィリス様は巣の奥を!」

四龍が駆けつけて、オーガを1匹ずつ相手取る。フィリスはコクリと頷いて、ガトリングキャノンをしまうと、走ってきたミロを背中に負ぶって巣に飛び込む。巣はミノタウロス達が居ただけあってかなり広かった。と、奥に男が3人、女が2人居た。男達はボコボコに殴られ、女達も陵辱の限りを尽くされたのだろう、見るも無惨な状態だった。フィリスはデザートイーグルを召喚して回復弾を男女に撃ち込む。精神状態が危機に陥っていたのか、5人は意識が無かった。

「…パパ?」

「この人達を連れて帰る。ミロ、一旦外に出るよ?」

「うん!」

外に出ると、四龍とオーガの戦いも終わっていた。フィリスは中の状況を伝えて、大量のモンスターの死体から魔石を集めて、死体を燃やす。そして中の5人を外に出し、ミロの背中に乗せて砂漠の街まで戻った。

読んで下さっている方々、有難う御座います。

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