表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔弾転生  作者: 藤本敏之
第2章
47/129

第46話

砦には全速力でミロが飛んでくれたので、1時間もかからずに到着できた。

「フィリス様!」

砦の上空まで来ると、四龍と先輩騎士達が、砦の屋上で出迎えてくれた。フィリスは屋上に着地し、ミロは直ぐに人の姿になる。

「どうでしたか、久しぶりのガデル王国は?」

「うん…騎士を辞めてきた。」

「…え?」

「フィリス、マジか!?」

先輩騎士達が驚いていたが、フィリスは続ける。

「カーマインさん達にも説明したし、逃げ出した連中の処罰も決まりました。直ぐに代わりの人達がここに来ます。それまでは我々もここの警備をします。」

そう言うとフィリスは部屋に向かって行く。

「フィリス…」

「仕方ねぇよな。」

「2年もの間、こんなところで休みも無く頑張ったんだ…」

先輩騎士達もそう言っていた。部屋の片付けをして、その後キッチンで料理をしたり、掃除をしたり、通行人案内などをして3日が過ぎると、代わりの騎士達がやって来た。

「フィリスとやらはいるか?」

その中の隊長がフィリスを探す。フィリスが1歩前に出ると、

「其方が…国王陛下よりこれを渡すようにと。」

そうして袋を渡されて中を開くと、金貨が沢山入っていた。

「これまでの給金と、迷惑料だそうだ。」

「…解りました。では、私達はこれで。」

「フィリス、頑張れよ!」

「俺達もお前みたいに頑張るからよ!」

先輩騎士達に見送られ、フィリス、四龍とミロは砂漠の街へと向かった。


砂漠の街でフィリスは泊まる宿屋を探そうとしていると、

「フィリス様、こっちです。」

四龍達が案内するとおりに進んでいくと、砂漠の街には珍しい、それなりに大きな屋敷に着いた。その玄関には“ギルド エレメントドラゴン“と書かれていた。

「これは…?」

「私達の家です。」

「…お金を貯めて。」

「ミロちゃんが建築方法に詳しかったので…」

「私達で力を合わせて建てました。」

「頑張ったんだよ!」

そういって中へと入っていく。中は更に立派な物だった。

「フィリス様、ここを拠点にして…」

「…私達と冒険者をやりましょう。」

「大丈夫です…」

「冒険者ギルドにも話は通してありますから。」

四龍のその言葉を、フィリスは嬉しく思った。そうしていると、ミロは疲れたと言って、自身の部屋へ行って眠りに行った。

「取り敢えず、今日は休もう。明日、冒険者ギルドに行って登録する。早く皆のように上位ランクに上がれるように努力するよ。」

「フィリス様なら直ぐですよ!」

「…私達もお手伝いします。」

「ですから今夜…私達に…」

「お情けを下さい…」

そう言うと、四龍は光り輝き、服がいつかの扇情的な衣装に替わる。

「…私で本当に良いのかい?」

「いいえ…」

「…フィリス様だからこそです。」

「我々が愛するのは…」

「フィリス様だけです。」

そう言われ、フィリスも嬉しく思い、その夜はフィリスの部屋で5人は眠った。約2年後のまともな外の世界、その中に身を投じる事にフィリスは若干の不安があったが、皆の幸せそうな寝顔を見て、自身も更に頑張る事を誓い、眠りに着いた。

読んで下さっている方々、有難う御座います。第二章はここで終わりです。次からは第三章に入ります。応援、宜しくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ