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ジークリンデ公爵令嬢専属メイドの受難  作者: ねぎぬた
一章 見習いメイド
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問題起爆装置令嬢と(主に)巻き込まれメイド

 大陸全土を支配する大帝国、そこに存在する由緒正しき貴族一門、ジークリンデ公爵家。

 ジークリンデの納める土地は皇国内随一、発言力は然ることながら軍事力もそんじょそこらの他領地とは比べ物にならない。

 それ程までに影響力の強いジークリンデ家に、つい数年前、女児が誕生したという。


 その子供は、公爵夫人によく似た白金の髪に、父公爵と同じく先祖代々受け継がれてきた菫色の瞳を持っている、それはそれは可愛らしいご令嬢であった。

 その名も、ヴィオレッタ・シリル・ジークリンデ。

 ジークリンデ公爵家が誇る公爵令嬢である。


 そんな彼女は、蝶よ花よと可愛がられた。両親、また周囲の人間のとめどない愛を受けてすくすく育った彼女は、その周りの空気からわがまま放題の迷惑令嬢に__


 なるはずだった、のだが。


 幸か不幸か(・・・・・)生意気には育たなかった。

 そう。

 生意気にはならなかったが、

 生意気になるよりも面倒な性格に育った。


 お転婆が過ぎ、常人では考えられないお人好しで、周囲の予想を上回る程奇怪な行動をする彼女を、周囲は呆れ__そしてより、可愛がった。


 そうして変な魅力を持つ彼女は、あれよあれよという間に第一王子、宰相令息、次期騎士団長、その他諸々を誑かし(ただし無自覚)魅了(ただし無自覚)して、すっかり問題児令嬢に育つことになる。


 そうして、彼女に誑かされたのは何も貴族令息ばかりではない。

 そのうちの一人が、その令嬢の後ろに佇む同い年くらいのメイド。



「はあ……全く、お嬢様ときたら、次々と問題を起こして」



 仕方ない人だわ、と頬に手を当てて溜息をつく彼女は、令嬢によって拾い上げられた元孤児。

 この国では珍しい、黒髪黒目の少女。

 エレノア・オールズフェン。

 ジークリンデ公爵令嬢専属メイドである。


 彼女はそうして、問題児お嬢様についてまわり、今日も今日とて「憂鬱だわ」と問題解決に奔走するのである。




 これはジークリンデ公爵令嬢と、ジークリンデ公爵令嬢専属メイドの奇怪な人生譚。


 ……メイドは令嬢の近くに居すぎて、その引き寄せ(・・・・)の力が飛び火したりしてなかったり、発覚するのはまた後ほど。


ジワジワ書き進めていきます

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