特殊イベント[検証と邂逅]
港町ボルフェアの南東に広がる森の奥にははるか昔の文明が生み出した魔獣の子孫が住んでいると言われている。
魔獣は基本的に森の奥外へ出る事は無いのだが今回はその魔獣が森の外にまで出てきているこれの調査が今回の依頼なんだが・・・
「さて、この森の中に入っていく道を少し進めば特殊クエストのマップに自動的に切り替わるのだが、ところでレンヤ検証はどういう風にやるんだ?」
ボスよりさきに検証を優先することになっている。
「とりあえず最初は武器に憑依ができるかどうかの実験からですね、ここに自分が前使っていた剣に憑依召喚を使ってみて成功なら誰かの武器にかけてみたいと思ってます。
あと、防具にも掛けれるかどうかも確認してみたいですね。そこからいろいろと検証していくことになると思います。」
検証の内容を話し合いながら森の中の道を進んで行くと小さな看板が見えてきた。
『この先魔獣の出現有り、許可なく立ち入りる事を禁止する』
どうやらこの先から特殊クエスト用のマップのようだ。
「この先からのようだな、進もう周りには注意してくれ」
グレイを先頭に自分、アリス、カナヤゴ、レニーの順に森の中を警戒しながら進んでいった。
看板から少し進むと少しだけ道が広くなっている場所についたので「ここで検証をしよう」と伝えると準備に取り掛かった。
装備していた『ヤタガン』を『ショートソード』に『鉄の胸当て』を『革の胸当て』に装備を変更すると準備が完了した。カヤナゴさんも数本の武器を取り出している。
「カナヤゴさん、その武器はいったい?」
「これはですね、武器ごとに何かしらの差があるかもと思い用意してもました」
なるほど、憑依召喚の説明文にあった『対象との関係』は何も召喚獣と人との関係だけではない可能性があったな。
「ありがとうございます、これも使わせてもらいますね」
さあ、最初は『ショートソード』に憑依召喚が可能かどうかの検証から始めよう。ヒスイちょっと大変かもしれないが頼んだぞ。
武器と防具に憑依召喚ができるかという検証の結果だけいえば、憑依召喚できたのは武器だけ行えたという事、武器は装備してその武器スキルを持っている事、ステータスの上昇値はプレイヤーに掛けた時より数値が低いがAGIとEVAが上昇したが『風の加護』は追加されなかった。しかし武器自体には『風の加護』のような攻撃範囲増加とカマイタチが追加されていた。
それと並行して行ったカヤナゴさんの召喚獣を憑依させるのはカヤナゴさん本人にしか憑依させる事しかできずカヤナゴさんがもっている武器に憑依させることができるかと試してみたがこちらは無理であった。
とりあえずこの時点で分かったことは憑依召喚はプレイヤーまたは武器に憑依することができる、他人の召喚獣はその契約している本人にしか憑依させれない。
そして検証している途中で分かったことで召喚獣が疲労している状態で憑依召喚を行うとステータスの上昇値が減るという事だった。
むろんデメリットはこれだけではなく武器に憑依召喚を行った際に武器の耐久度が著しく低下していた。何もせずに憑依召喚を解くだけでも耐久値は3分の2まで減っている。この状態で戦闘すると2倍以上の速度で耐久が減るようだ。武器に憑依召喚するのは切り札として使うくらいだろう。
それとプレイヤーと武器に召喚獣をそれぞれ憑依させることはできたがカナヤゴさん曰く「ぜんぜん動けない、武器に振り回される感覚がする」とのことでどうやら現状ではプレイヤーにだけ掛けたほうが良いという事だった。
それとヒスイを武器に憑依すると専用特殊アーツが使用できるようになった。
『風刃』専用特殊アーツ
武器に纏っているカマイタチを飛ばすことで相手にダメージを与えることができる
ただし使用後10秒間武器のカマイタチが消える
『ヒスイ』のLVに応じて射程距離と威力が上がる
消費MP0
これはなかなか良い物かもしれない10秒ごと消費無しで遠距離技が出来るのはかなり強みに思える
検証が終わりそれぞれが1度づつ憑依召喚をしたまま戦闘を行ってみようと言う事になったので戦闘を行い召喚獣たちの疲労が抜けるくらい休憩してからクエストの攻略を開始しようということになった。
「憑依召喚か、なかなか面白い体験だったな。武器に掛ければ羽のように軽く、体に憑依させればいつも以上に動けて楽しかったな。実践はちょっと練習しないときついのは確かだが」
グレイはどうやら憑依召喚は面白いという感想のようだ。彼の武器がハルバートということもあって攻撃範囲拡大はかなりすごいことになっていた。
「私はちょっと無理です、動いたらすぐに躓いてましたし。でも、体の中にヒスイちゃんがいるってわかる不思議な感じでしたね」
アリスさんはヒスイとはちょっと相性が悪かったのかもしれない、もしINTが上がる子だったら彼女の能力を最大限に上げれるのかもしれない。
「僕はヒスイと一緒になれて楽しかった、いつもより素早く動けるのも楽しい」
レニーは普段は両手に手斧を持って高い機動力を生かした一撃離脱で敵のかく乱を行うのだがヒスイを憑依召喚すると高速機動というか木々を足場に三角飛びなどを繰り返したまに姿を見失うような速度で戦う姿は驚きだった。
カナヤゴさんに憑依召喚をしようとしたらどうやらイシコリドメがヒスイに対してやきもちを起こしていたのでイシコリドメで憑依召喚を試してもらった。
『憑依召喚[イシコリドメ]』アクティブスキル
特定の人物のみに使用できる
憑依することによってステータスにATK、MATを『イシコリドメ』のLV分の修正と『火の加護』を与える
どうやらイシコリドメを憑依召喚するとATKとMATが上がるそうだ、しかしそのステータスアップで彼女の大槌を振り下ろした一撃で小さなクレーターができるような攻撃力になるとはだれも思うまい。
あと『火の加護』の効果で大槌には炎が纏わりついた状態になっており殴りつけた相手が火だるまの状態で吹き飛んでいる。
それとヒスイを憑依召喚した場合は自分のMPだけが消費されるがイシコリドメを憑依召喚するとカナヤゴさんと自分のMPが両方とも消費されるようだ。おそらくどちらかのMPが切れれば解除されるだろう。
休憩も終わりさらに森の奥に進んで行くと先ほどより広く広場の様に森が開けている場所に到着した。おそらくここが傷付いた大型のウルフが現れる場所なのだろう。
広場の中を進み辺りを見回しながら中央付近まで進むと広場の奥の方から1匹のウルフが出てきた。
「で、この手負いのウルフはどうやって治療をするんだ?倒すわけにはいかないんだろう?」
「攻撃を仕掛けずしばらく様子を見ているとその場に倒れるので、それからゆっくりと近づき私の回復魔法かアイテムで回復させればどこかに走りだします。それを追いかけて行けば最終的にボス戦になりますね。」
とりあえずこのウルフがその場に倒れるまで待ってみよう。
ウルフがその場に倒れたのでゆっくりと近づき治療を始めるのだがふと、インベントリの中に有る物にきずいた。
「アリスさんちょっといいかな?インベントリの毒消しポーションがこのウルフに使えるんだけど、使ってもいいのかな?」
「回復だけで良いとは聞いていますが毒消しポーションね、そういえばここの森には毒を持つモンスターがいるからって購入を促してあったけど、もしかしたらクエストのヒントだったかもしれませんね」
インベントリから1本毒消しポーションを取り出しウルフの傷口に掛けると見た目は何も変わらなかったので少し勿体ない気がしたがとりあえずこれでいいだろう。毒消しポーションの2本目は使えなかったし。
治療が終わるとのそりと大型のウルフ立ち上がり森の奥へと駈け出して行った。
「さて、追いかけっこの始まりだ、ボスまで一本道だが途中で進む方向間違えると失敗になるらしいから注意して急いで追いかけていこう」
さて、ボスは大型の獣型だけど種類がランダムらしいから変なのを引かないといいのだけど。
『レンヤ』冒険者LV12 EXSP13 ギルドカードランク E 所持金 120MGマギー
『片手剣』LV12 『片手銃』LV6 『両手持ち』LV10 『軽鎧』LV8 『気配察知』LV4
『憑依召喚』LV10 『召喚』LV8 『魔力操作』LV7 『遠視』LV10 『回避性能』LV5
控え
『調合』LV5 『ガンスミス』LV6
『ヒスイ』アルキュオネバード LV7
『水属性魔法』LV4 『風属性魔法』LV6 『飛翔』LV5 『風の加護』LV7




