プロローグ
はじめての連載小説ですが生暖かい視線でお楽しみください
はるか昔、科学が発達した国と魔導が発達した国があった
二つの国は友好的な関係で繁栄を極めていたがいつのころからか争いが起き戦争が始まった
科学が発達した国は仮初めの命を宿した機械仕掛けの兵たちを戦いにおくりだし
また、魔導が発達した国はその魔導の力により生み出した魔獣や精霊といった者たちを使役し戦いに挑んだ
その戦いは2国間だけの争いでは収まらずすべての種族や国を巻き込み世界全体に広がった、
お互いを滅ぼすまで・・・
そして主を失った機械仕掛けの兵たちは活動を停止し遺物となり、
魔導によって使役されていた魔獣や精霊は自然の一部となるほどの月日が流れた。
そして世界を滅ぼしかけた戦争は神話となり戦争で生まれた者たちの系統たちが世界中にあふれ国を作っていくのだった。
人々はかつての魔導を魔法として蘇らせ、遺物となった機械を発掘し科学を再生して暮らしていた。
そんなデモムービーが流れ終わり周りが暗くなると前方の方から沢山の光がだんだんと近づいてきた。
幾筋の光が流れていくなか目の前に現れた大きな光がこちらに飛んできて「ぶつかる」と思っていると何の抵抗もなく体が光の中にはいった。
目を開けてみると白く明るい広い空間だった、どうやらここから登録するみたいだ。
周りぐるりと視線を向けてみるが壁のない空間になっており正面を見てみると正面に大きな扉がそこにあった。
扉の前に浮かぶコンソールには
『プレイヤーネームを入力してください』
の一文と点滅するアイコンがあった。
それに手をかざすと目の前に反対側が透けて見えるキーボードがあらわれた。
『レンヤ』
目の前のキーボードを操作し名前を入力するとキーボードが消え新しい文字が出てきた。
『プレイヤーネームを登録しました、ようこそ「Magic&Machine Online」の世界へ、』
『Magic&Machinery Online』通称『MMO』は剣と魔法のファンタジー世界を冒険し、原動力は魔力だがそれで動く機械を作ったり発掘したりすることができるMMORPGだ。
VR技術が一般化されVRを利用したオンラインゲームはそれなりに出ているので珍しくないのだがどうもそのあたりとは違うらしい。
最新の技術で作られた世界、自由度の高いプレイスタイルなどなど新作が出るたびの謳い文句なのだがβテストプレイヤーの掲示板への書き込みや公式サイトから配信されたプレイ動画などで火が付き、軒並み予約は埋まり店舗ごとへの振り分け入荷になるために予約してもすぐ手に入るかわからない状態の上普通にあると思われていたダウンロード販売は現状行わない事が正式に発表。
そのため予約の段階のパッケージ版のオークションでも10倍近くの値段になってたり懸賞でパッケージ版が当たるのがあればそれだけでその雑誌が買占められたりもしている。
発売前からそんな社会現象にまで発展してしまったオンラインゲーム、そして高額で転売されてたりもするパッケージ版それがいま目の前にある。
「発売日に購入できる当てはなかったけど公式サイトのVRバイザーのユーザーとIDの事前登録をする際にあったアンケートに答えたらまさかの当選になるなんてね、何がどう転ぶかわかんないや」
よくある「当選者の発表は賞品の発送をもってかえさせて頂きます」のせいでアンケートに答えたのも忘れてたしメーカーからの連絡も無しで発売日の前日に届くとも思わなかったが。
「とりあえず開始まで時間あるから今のうちにできる範囲の準備でもしておくか、
まずはインストールして戸締りの確認からかな」
とりあえずパッケージからソフトを取り出してインストールをしている間に家の戸締りやログインするための準備ををすることにした