act. 4
-声羅side-
痛い。
身体が。
心が。
助けてくれる人は居なくて。
誰?
いつかは信じてくれる人が出てくる
皆は仲間だよ
って言った人。
現状はこれだよ?
言ってる事は幸運論でしかないんだよ。
言葉なんか私を助けてくれないじゃない!
泣きたい
けど涙が出ない。
枯れたんだ。
心が砂漠化したから。
潤いなんてない
今は従順な犬になった気分だわ。
ー…死にたい。
-輝希side-
学校帰り。
住宅街を歩いて居たら、ボロボロになった女の子が座っていた。
生きる気力を無くしたみたいに。
「どうしたんですか?」
話掛けたら、反応はしたが、出た言葉が仰天だった。
「アンタもヤりたいの?自由にしなよ。私をどっかに連れていって縛るなり、ヤりまくったりすればいいよ」
「!!?」
驚いて言葉も出なかった。
「ヤんないの?」
「…。」
「ふーん、ならいいよ。散れば」
「僕の家に来てください」
手当てをしてあげる、僕が。
全てを。
「いいよ。どこ?」
「………っ」
歯を食いしばった。
(くそっくそっくそっくそっ!!!!!!)
「ついて来てください。立てれますか?」
「大丈夫、余計だから」
「そうですか、わかりました」
彼女は、僕と変わらないぐらいなのに、こんな風になってるなんて....。
悲しい現実を突き付けられた気がするよ
-声羅side-
もうどれくらい歩いたのだろう
足を引きずり声枯らす
感覚を奪っていく
出来損ないの曲が終われば
砂時計が命を繋ぐ
「生きている意味があるというなら、考えられる余裕を頂戴」
意識もまだらで、歩いた先に、私を拾ってくれる人がいた。
黙ってついて行くと、家
に入り、救急箱を持ってきて、歩いて怪我をした足などを消毒してくれた。
そこから先の記憶は暗闇。
起きたら、ベッドの上。
何もない朝は初めてだった。
何気無い優しさに触れたのも初めてだった。