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第7話 貂彩学園の囀り

砂糖元家の娘、希美の執事は体重130kgと少し大きな執事である。

そんな大きな執事と屋敷の住人、学友、探偵、様々な人を巻き込むドタバタコメディ。

みんなおはよ~、とクラスメイトが続々と希美と泉海がいる教室へと入ってくる。

この貂彩学園に通う生徒は、大きく分けて2種類に分類される。

希美のような貂彩学園グループの病院で生を受け、幼稚園から貂彩学園出身の人。

そういった生まれながらの一貫組に加え、中学校から採用している推薦入試で他地域から編入してくる推薦組が加わる。


もちろんその病院で生まれて他の学校に行く人もいる。多くは海外だが。。

しかしそういったケースは稀であり、だいたいが貂彩学園で育っていく。

学費が高い代わりに病院や飲食店、習い事や福祉施設などほとんどのサービスはこの学園の施設で受けられる。もちろん無料で。

推薦組は学費が免除されるため、多くの希望者でとてつもない倍率となっている。


編入等の関係で、途中から入ったり出ていったりもあるが、その数は少ない。

なので幼稚園から長い人は大学院まで同じ人も多い。


予鈴であるエルガーの「愛の挨拶」が流れる時間になると、ほとんどの生徒が登校して準備万端の状態である。唯一人を除いてではあるが。。

「ガラガラガラ!」


噂をすれば、である。

鮭川昇佳が大きな音と、間に合った~と声を上げて入ってきた。

すると何人かのクラスメイトに話しかけ、何やらスマホでレポート用紙の写真を撮影している。

希美はいつものことだなと特に気にする様子もなく、すぐ後に入ってきた担任に体を向ける。


「はーい、鮭川さん。自席に座ってくださいね。」

担任である朝鳥先生も、いつも通り着席を促す。

昇佳は皆に感謝の意を伝えながらどたばたと席に座る。

それを聖母のような瞳で確認すると、朝鳥有紀は皆に声をかける。


「みなさんおはようございます。夏休みは楽しめましたか?自由研究以外の課題は昨日までにWeb上で提出してもらってると思うので、自由研究の課題は本日の下校までに私の方に提出して下さいね。もう終わってるよって人は今回収しちゃうので後ろから回してもらっても良いですか?」


数人を除き、課題を後ろから手渡しで前の人に渡していく。

昇佳の前に座っている桜庭大地は、振り返って確認することもなく前の人に課題を渡した。

昇佳も気にする様子もなく、黙々とスマホを見つめている。


「朝鳥せんせー、なんで自由研究だけ毎回紙で提出なのー?」

後ろから課題を受け取りながら、鮫口留美子はだるそうに有紀に尋ねる。

「この自由研究は学園長がとても楽しみにしてるんだけど、ほら、学園長はパソコンとかスマホとか苦手だから紙で見たいって言ってるのよ。」

えー、めんどくさーい。と留美子は文句を言いながらも課題を前の人に渡す。


「あともうちょっとの辛抱だと思うから、ね?」

もうちょっと、とはどういうことなのか。希美は御年82歳の学園長を思い浮かべながら、朝鳥有紀を少し怖いとも思った。

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