1章-4 市場調査2
どたばたしていて、投稿がおそくなってしまいました。
どうぞよろしくお願いします。
無事に買い物を済ませたところで、お昼の時間をすぎてしまっていた。おなかも減っていたので、調査のついでに露店に売っているものをいくつか購入して食べてみることにした。
宿屋で食べた二角うさぎのステーキのように、この世界では魔物の肉を食べるのが一般的らしい。露店をみると、魔物の肉を使った料理がたくさん売られていた。俺はそのなかでも、ワイルドモーと呼ばれる牛に近い魔物の肉を使った串焼きと、ロールパンのような形をしているパンを2つ購入した。ちなみに、串焼きが1本銅貨50枚、パンが1つ銅貨25枚であった。
露店の近くにあったベンチに腰をかけ、まずは買ったパンから食べてみた。焼きたてパンのようにふかふかというわけではないが、それなりにふっくらとしており、味についてもほのかに甘味があっておいしい、クオリティの高いパンであった。串焼きは、塩で味がつけてあり日本で食べた牛串よりも肉のボリューム感がすごく、とてもおいしかった。
お昼を済ませたところで、市場での価格調査をはじめることにした。まずは、香辛料の価格を調べるためにスパイスを売っているお店を探す必要がある。そこで、近くにあった八百屋さんから調査をはじめ、ついでにスパイス屋さんの位置を聞いてみることにした。
「いらっしゃい。何をお買い求めで?」
「今が旬の野菜はどれになる?」
「今だと、夏が旬のナァスやトメィト、キュウーリ
になるよ。」
見せてもらった野菜は、日本でいうナスとトマト、そしてキュウリであった。どうも日本と旬なものは同じらしい。そして、なぜか日本の名前から少し異世界かぶれした名前になっていた。
「ちなみに、いくらになる?」
「ナァスが3つで銅貨10枚、トメィトが2つで銅貨10枚、
キュウーリが2つで銅貨10枚ね。」
「なら、トメィトを2つもらうよ。そのまま食べたいから、
軽く水で洗ってもらえるか?」
「あいよ。」
代金を支払い、トメィトを受け取ってから本題であるスパイス屋について聞いてみる。
「最近この街に来たばかりなので、少し聞きたいのだが。」
「なんだい?」
「香辛料を売っているお店を教えてほしい。」
「香辛料なんて高いものを…なんでだい?」
「将来、行商人になるつもりなんでいろいろ価格を
調べておこうと思ってな。」
「なるほどね。この辺りだと、『ダチョウ屋』で
取り扱ってるよ。」
「ありがとう、行ってみるよ。」
そう言って、俺は次のお店に向かった。『ダチョウ屋』は歩いて5分くらいのところにあり、店頭に壺がたくさんならべてあってわかりやすかった。
「へいらっしゃい。今日は何を?」
「いろいろな香辛料を見せて欲しいんだが…」
「うちですぐに用意できるのは、黒コショウと
唐辛子になるよ。」
「ちなみに、店先にならんでいる壺の中には何が
入っているんだ?」
「あれは岩塩だよ。この辺りで産出しているから、
安く手に入るんだよ。香辛料はこの壺に入っている。」
見せてもらった壺は、100g程度が入る小さな壺だった。
「ちなみに、どれくらい買って行く人がいるんだ?」
「多くて、月に数人かな? ただ、大きな商会や
お貴族様などは、毎月たくさん買っているらしい。
うちみたいな市場にあるお店だと、そんなには
売れないよ。まぁ、この壺で銀貨20枚するから
仕方がないといえばそうなんだが。」
「ちなみに、唐辛子はさらに高いと聞いたんだが…」
「そうだな、唐辛子は同じ量で銀貨60枚するからな。」
「なるほど…。 買うとしたら、何g単位で
購入できる?」
「うちみたいな店だと、たいてい10g単位だな。
大きな商会になると壺単位になる。」
「なら、黒コショウと唐辛子を10gずつもらおう。」
「どこに入れるんだ? 入れ物がないなら、30gまで
はいる麻袋を銅貨5枚でつけるぞ。」
「それで頼む。」
「代金は、銀貨8枚と銅貨10枚だ。」
代金を支払った俺は、2つの麻袋を受け取った。これで、今日すべきことは一通り終わったので宿屋に戻って納品に備えることにした。
宿屋に戻った俺は、受付に声をかけた。
「205号室のフミトですが、クジャク亭から
荷物が届いていないでしょうか?」
「フミト様ですね? 確認いたしますので
少々お待ちください。」
「お願いします。」
「確認したところ、服が5セット届いております。」
「では、こちらで受けとります。」
「わかりました。」
無事に服を手に入れた俺は、5セットの服を部屋に運びタブレットを開くのであった。タブレットの中の倉庫の中に『服』という新しいフォルダを作り、さらにその中にセット1からセット5のフォルダを作り収納した。
そうこうしている間に、16時を迎えるのであった。
<残金>
運営資金: 金貨4枚 銀貨52枚
資本金: 金貨1枚 銀貨13枚 銅貨20枚
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