1章-33 リフォームのすすめ①
よろしくお願いします。
商人組合での用事を終わらせ、ティアの実家で家についての相談をすることにした。
「フミト様、お昼ご飯を適当に買って実家へ
向かいましょうか。」
「急に行って大丈夫なのか?」
「えぇ。お父さんは昼食をいつも家で食べていた
ので、そのまま相談ができると思います。」
「なら、少し多めに買って家で待たせて
もらおうか。」
屋台で適当に食べ物を購入し、その足でティアの実家へと向かった。
「ただいま、お母さん。」
「あら、お二人ともいらっしゃい。」
「急に押しかけてしまってすいません。」
「気にしないでください。何かありましたか?」
「実は、家のことでお父さんに相談したいなと
思いまして。」
「そうでしたか、でしたら力になれると思います。
もう少しで夫も帰ってくると思うので、
それまでゆっくりしていってください。」
「では、お言葉に甘えさせて頂きます。」
リビングで昼食を食べた後、ティアとお母さんの三人でいろいろと話していた。すると、お父さんが帰ってきたのであった。
「ただいま。お、二人ともいらっしゃい。」
「お帰り、お父さん。」
「お世話になっています。」
「あなた、お二人が相談ごとがあるんですって。」
「なら、お昼ご飯を食べてからじっくりと
聞かせてもらいます。」
「お待たせいたしました。相談ごとですか?」
「えぇ。ティアからお父さんが建設会社の社長を
していると伺ったので、家について
相談できればと思いまして。」
「そうでしたか。建築関係でしたら力になれると
思いますので、お任せください。」
「それは助かります。実は、家を建て直して
欲しいと思っていまして。」
「建て直しですか?それでしたら問題ないですよ。
実際に家を見せてもらった上で、相談しながら
間取りを決めていく感じですかね?」
「それで大丈夫です。ちなみになんですが、
どれくらい時間がかかりますかね?」
「そうですね…。今ある建物の解体におよそ1日、
そこから新たに建築するのに3日ほどですかね?」
「そんなに早く終わるのですか!?」
「えぇ。私の会社には土魔法が使える人が多く
在籍しているので、他の会社に比べると
工事にかかる時間が短く済むのです。」
「なるほど…。でしたら、一度家の方に来て
頂いてもよろしいでしょうか?」
「わかりました。では、このまま参りましょうか。」
「ありがとうございます。」
「せっかくなので、私もついていこうかしら。」
「うん。お母さんも一緒にいこ!」
こうして、キッチンで話していたティアとお母さんも含めて、みんなで家に向かうことになった。
「ここが自宅になります。」
「ほんとに近いですね…。」
「えぇ。ですので、お二人も気軽に遊びに
来てくださいね。」
「ありがとうございます。」
「今は賃貸契約になっていますが、明日にでも
購入する予定です。」
「では、その間に図面を書いてしまいましょう。
ちなみに、二階建ての予定で?」
「そのつもりでいますが…」
「もしよろしければ、地下室も作成できますよ。」
「地下室もいいんですか?
なら、お願いしたいです。」
「では、二階に私室とお風呂、一階にリビングと
キッチン、地下には来客用の部屋と倉庫という
感じで進めていきましょうか。」
「それでお願いします。家具などはこちらで
準備するので、建物だけお願いします。」
「その辺りも含めて、設計図を書きながら
細かい話を詰めていきましょう。」
実家に戻り、細かい話を詰めていくのであった。
「設置する予定の家具のサイズを教えて頂ければ、
それに合わせて設計図を書かせて頂きます。」
「では、こんな感じでお願いします。」
「他には、なにか要望はありますか?」
「そうですね…。お風呂にこだわりがあるので、
その辺りには力をいれたいです。」
「では、お風呂に関しては細かく
相談していきましょう。」
「ありがとうございます。あとは…」
「お父さん。キッチンも力をいれてほしいな。」
「ん? キッチンか?」
「うん。これから料理する機会も増えていくから、
しっかりと整備して欲しいな。」
「では、水回りと台所関係は細かく
相談していきましょう。」
「設計図自体は明日中にできる予定です。」
「ちなみに、おいくらになりますか?」
「家族割で安くさせて頂きます。ですので、
全て合わせて金貨200枚になります。」
「では、口座払いでお願いします。」
「支払いは完成してからで大丈夫です。」
こうして、家の建て直しが決定したのであった。
「ちなみに、建て直し以外もお願いできますか?」
「大丈夫ですよ。」
「でしたら、お店の方の改装を
お願いしたいのですが。」
「お店ですか?」
「えぇ。商品を陳列するための棚などが一切
ないので、その辺りをお願いしたいです。」
「わかりました。家の建築が終わったら、
そちらの方に取りかかりましょう。」
「よろしくお願いします。」
「今日はいろいろとありがとうございました。」
「また明日にでも、設計図を見に来てくださいね。」
「わかりました。では、明日の夕方にでも
確認に来させて頂きますね。」
「ついでにご飯でも食べていってください。」
「では、お世話になります。」
今日の予定を一通り終わらせたので、ティアと二人で家に帰るのであった。
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