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卵焼き食べる娘

作者: 皆月玲那

食べたい…あの輝く黄色いものを食べたい…

それは、果てなき卵黄と混濁した卵白を合わせたもの。

それは、朝を迎える者を鼓舞するもの。

それは、とてもバーニングしたもの。



目を覚ますと照り輝く朝日が目にうつる。私はいつもよりちょっぴり早い朝の光を堪能する。

行かなきゃ…

私は使命を果たすためベッドから起き、リビングへと向かった。

「お母さ〜ん。おっはよ〜っ!」

「あら、今日はまた早いじゃない。何かあった?」

「だって今日はあれ(・・)の日でしょ!」

「あーはいはい、あれ(・・)の日ね。分かってるわよ。」

そういうとお母さんは台所に迎った。すると、ジュージューと何かが焼ける音が聞こえてくる。しばらくしてからお母さんがこちらへ戻ってきた、そしてなんだか香ばしいにおいが…

「ッ!!このにおいは一体…」

「はいはい分かってるでしょ。」

そう言うとお母さんはテーブルの上に何かがのった皿を置いた、台所から持ってきたようだ。

「キチャーーーー!!!!」

「朝から騒がないの、朝ごはん抜きにするわよ?」

「申し訳ありません我が家の料理長様!」

「よろしい。さあ冷める前に召し上がれ。」

「いっただっきま〜す!」

ついに来た!この時を1週間も前から待っていた!みんな大好きヒヨコの前のあれ(・・)!そう。

卵だ(・・)

私は大の卵好きだ。幼稚園の頃は「卵さんってヒヨコさんになるんでしょ?かわいそーだよ。」とかなんとか言って駄々をこねたため、お母さんもお父さんも私の前では卵料理を極力食べないようにしていた。

だがしかし、小学生になって給食に卵焼きがでてしまったのだ。それまで卵料理を避けていた私はそれが卵料理と知らずに食べてしまった。その時、私の中で何かが動いた。その日から私は狂ったように卵焼きを食べた。

卵焼き以外の卵料理?知らんねぇ…

お母さんは私の豹変ぶりに心底驚いていたが、お父さんは「ふっ、やっと卵の可能性に気づいたか。」とかなんとかぬかしていた。

そんなこんなで私は卵焼きを食べ続けたのだが、流石に食べすぎたのかお母さんからストップがかかってしまった。

1人で1パックはマズかったか…一時期は卵自体が禁止になっていたのだが私の落ち込みっぷりに見かねたお母さんが

「卵焼きは1週間に1個」といったルールにしてくれた。

やったぜ!ちなみに食べるのは水曜日である。理由は特にない。

おっと、こんなこと考えてる暇はない、冷める前に食べなくては!

私はあらかじめ部屋から持ってきていた卵焼き用スプーンを手に取る。

「へへっいただくぜぇ、覚悟しなぁ」

卵焼きに我がゲイボルグことスプーンを入れる。ゲイボルグは卵焼きに難なく刺さり、その1部をかすめ取る。

「けっ、やわらけぇ装甲だなぁ」

そのままゲイボルグを我が口内に受け入れる体勢を取る。

「こい、こいこいこいこいこい!」

来た、口内に卵が卵がぁぁぁ

おいちぃよぉおいちぃよお

私はこのために生きている!!

うまい!!うまい!!そして










うまい!!!!!!!!

舌の上でとろけるこの物体はなんなのだ!?

卵焼きですね!はい!

味は想像にお任せします!

てかお前ら日常的に卵くってんだろあぁ?

いいご身分ですねぇ?


メタい事は置いときましょう。誰のためにもならないとか分かんないから言わないけど・・・




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