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四十九話 この子は...........男よ


髪を切り始めてから一時間ほど経った。

最初に髪を濡らしてから切り始めたのだが初っ端からバッサバッサと切り始めていて正直

『え、大丈夫?大丈夫なの?俺髪切る事全然ないから分からないけどめっちゃ切ってない!!?』

ってなった......


まぁ、その後は普通に切り始めていて少しずつ少しずつという感じになっていったので安心したっちゃしたが。


「これでどうかしら?」


悟さん(そう呼べと言われた)がパカって開くタイプの鏡で見せてくる。


正直髪型や服装について興味がなかったし見た目についてはふわっとしか分からない。

これでいいかと聞かれたらこれでいいとしか言えないのでどうしたものか......


「いいと思います、ですが正直髪型に興味を持ったことがないので分からないというのが本音です、俺イケてます?」


本当に分からないので正直に言ってみることにした。

俺的には大分変わったと思うしいいかなーとは思うが。


「ふふ、それを切った本人に言うのかしら?大丈夫よイケてるわ。不安なら慶次にも聞くといいわ、ダメだって言うなら何度でも切ってあげる」


確かに第三者に聞くべきか、まぁ正直悟さんも俺もいいと思ったのだからいいと思うが。


立ち上がり慶次さんが待っている席に向かう。


「慶次さん、どうですか?」


若干小走りで近寄る。


なんか凄い目を見開いている?


「美形だとは思っていたけど髪型だけでここまで変わるとは......」

「慶次さんなんて言ってるか聞こえないっすよ?」

「ねぇ、鏡ちゃん、私の男にならない?」


..................!!?


なぜいきなり告白された!?


「な、なりませんよ!俺は澪一筋なんです!」

「あらま、なら仕方ないわね......」

「唐突に告白してこないでくださいよ......」


話の流れが分からんよ

ていうか本当になんで告白して来たんだよ......


「ふふ、そのくらいカッコよくなってるわよ、イケてるわ」

「本当ですか?ありがとうございます」


よっしゃ!慶次さんに認められたってことは良いってことだよな!


「悟さんもありがとうございます!」

「いえいえいいのよー」


その後は会計を済ませて慶次さんが次に服屋に連れてってくれると言うのでついて行く。

ちなみに悟さんには

『またいつでもいらっしゃい、あなたなら優先的に切ってあげるわ』

と言われたのでこれから髪を切る時はあそこに行こうと思う。


どうやら徒歩で行ける距離なのでぼちぼち歩いていく。

五分ほどしたら外観がすごく和風?な店の前に来た。


「ここよ」

「なんか凄い和風っぽいですね」

「そうね、あの子はこういう感じのが好きなのよ」


店に入っていくと......




唖然とした、なんと中はファンシーな飾り付けとなっていた。


あの外観は何!!?内装と比べての落差がすげぇよ!?

風船とかフワフワしてるぬいぐるみとかめちゃくちゃ置かれているけど外は和風って意味がわからんよ!?


「な、なんで......」

「いらっしゃいー、あらあらかっこいい子が来たわね」


奥からスタイリッシュな女性がでてきた。

細身なのに背も高く意外としっかり筋肉も着いていてアスリート体型な感じの人だ。


......というか女性?

あ、普通に店員さんかな?


「って慶次?久しぶりね、忙しいからって服見に来てなかったのに昼間に来るなんて珍しいわね」

「今日はこの子の服を見に来たのよカッコよくしてあげてちょうだい」

「あら?冷たいわね、久しぶりに会ったって言うのに」

「あなたとは昨日会ったじゃないの......」


およよ、としなをつくって言ったのだが慶次さんが頭を抑えながらツッコミを入れている。


「鏡ちゃん、コイツは萩田 静瑠(はぎたしずる)私の後輩よ」

「よろしくね鏡ボーイ!ところで私は何歳に見える!?」


すげぇハイテンションなんだけど!?

それに何歳に見えるか?

女性に聞かれたくない質問ランキングTOP5に入るやつじゃないか......


「二十代前半なのでは?」

「ふふ、まぁまぁ妥当でしょう、私は27歳男性独身でーす、よろしくね!」


27歳かー、なるほ..................ん?


「男性?」


指をプルプル震えさせながら萩田さんを指さしながら慶次さんに聞く。


「そうね、鏡ちゃんが驚くのもわかるわ、この子は......男よ」


な、な、な、なんですってーー!!?

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