二十四話 女子へのプレゼント
母sが襲来してから一週間ほど経った。
そういえば澪の誕生日11月21日って言ってたっけ?
もうそろそろだよな。
気づけば既に日にちは11月14日
もう1週間経てば誕生日が来てしまう。
誕生日プレゼント渡さないとなぁ、何がいいんだ?
今まで女子にプレゼントをあげるということが無かった鏡はコレをあげればいい!みたいなものが分からないのだ。
まぁ、直で聞けばいいかぁ。
そう思いいつもの夕飯の時間。
「なぁ、澪って来週誕生日じゃん?」
「お!覚えてくれてたんだー!」
「当たり前だろ?それでさ何か欲しいものないか?」
「あ、当たり前なんだ......欲しいもの、欲しいもの、んー無いかなぁ」
澪は頬を少し赤くして一瞬下を見たが直ぐに考え始めたのだが
「無いかぁ」
無いのか、どうしたもんかなぁ。
「じゃあ鏡くんに任せた!」
「いや、一番困るヤツじゃねぇかそれ」
分からないから聞いたんだが。
まぁ、考えるかぁ。
二日後
いや!思いつかないんだが!?
高校生の女子に何をあげろと?
文房具?いや、世話になってる人に高校生になってそれはないよな。
アクセサリー?流石に付き合ってないのにそれは無いしなぁ。
全然思いつかねぇぇぇぇ
学校に着いた後机に座り考えていたが全く思いつかなかった鏡は机に思いっきり頭をぶつける。
「うわぁ、鏡何やってんだ?」
登校してきた彰久が不審者を見るような目でこちらを見てきた。
「少し考え事をしてたんだ」
「考え事?」
「あぁ、誕生日プレゼントを少しな」
「誕生日プレゼント......お前の親とか誕生日じゃないよな?誰にあげるんだ?」
あ、こいつうちの家族の誕生日全員知ってるんだった。
あー、どうしたもんかなぁ。
あ、こいつ静香にプレゼント毎年渡してるよな?
「なぁ、彰久って毎年静香に誕プレあげてるよな?何あげてんの?」
「いや、答えないんかい
んー、ネックレスとか時計とか?そのへん」
完全に恋人同士のプレゼントで参考にならないんだが......
「てかなんで静香に渡すものを参考に...あー、もしかして女子に渡すのか?」
「ん?んー、まぁそんな感じ、いつも世話になってるからプレゼントくらい渡さないとなぁと思ってなぁ」
「ほほぅ女子ねー、とうとう鏡に春が!」
「世話になってるって言っただろ?そんなんじゃねぇよ」
こうやっていじってくる所がなければいい奴なのになぁ。
まぁ、いじってこなかったら彰久じゃねぇが。
「まぁまぁ、怒んなってー、
でも女子が欲しいものを聞きたいんだったらシズに聞けばいいじゃぇか」
あ、そうじゃん。
後で聞いてみる事にしてその後は雑談を交わして授業を受けてと、そんな感じで時間が過ぎていった。
放課後
「あっくんー!帰ろー!!」
「おっ、シズ来たな?ちょっと鏡が聞きたいことがあるって」
「鏡っちが?どしたよ」
「もうすぐ世話になってる人が誕生日でさ、もし静香が友人からなにかプレゼント貰うとしたら何が欲しい?」
「およよ?ということはお相手は女の子ですかい?ははぁん、さてはコレですか?コレ」
そう言って小指を立てながら見せてきた。
「ちゃうわドアホ、ほんでマジで何かコレみたいなのない?」
「んー、女の子でさらに友人でしょー?ハンドクリームとかヘアミルクとかかなぁ。」
おっと?思った以上にまともなのが出てきたぞ?
「なるほどなるほど、つまり身につける系ではないと」
「アクセってこと?それは凄く仲良いとかならいいと思うけど人によっては嫌がるかも?」
ふーん、そういうもんなのかよく分からんなぁ
「あとは趣味を知ってるならそういう趣味のものをあげるとか、無難にお菓子あげるとかじゃない?」
すげぇ、めちゃくちゃ参考になること教えてくれるじゃんか!
「鏡、すげぇみたいな顔してるけど結構普通に考えられる範囲だったんじゃねぇか?」
え、もしかして彰久はそういうの考えるの得意な感じ?
「思いつかなかったんだよ、しゃーない」
「そうか、じゃあしゃーない」
「しゃーないですなぁ、ということであっくん帰ろ!」
そう言って彰久と静香は帰ってしま......う前に静香が
「鏡っちー、そういえば女の子への誕生日プレゼントでのとっておきがあるんだった」
「ん?なんだ?」
「それは......」
え、でもそれって。
いや、そういえば一瞬澪の家に入った時にあったような。
「なるほど、参考になった」
「お礼は食堂のメロンパンで良いから、じゃ明日ねー」
さてと、じゃあ買いに行くかぁ。
早めに用意しておこうと考えた鏡だった。
さあけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします!