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二十話 大切な友達 ※澪視点


ボクには今大切な友達がいる。

ここまでお互いに踏み込み合ってる仲のいい友達はもう何年もいなかったと思う。


初めてまともに話したのは夏休みが明けてからちょっとの時だった。


「島風、ずっと扉の前に居るがどうしたんだ?」


彼はそう話しかけてきた、今までは一言も話したことなどなかったのに。


そういえばさっき出かけてった時にこっちを見ていたような気がする。

だから声をかけたのだろう。


「いえ、特に何もありません、それに何かあったとしてもあなたには関係がありません」


でもボクは拒絶した。


この時は彼の事をなんとも思ってなかったし、いつも話しかけてくるその辺の男子と変わらないと思ってた。

それに、ボクは困ってても基本誰にも助けを求めないんだ、あの時から。


「何も無いならなんで一時間以上ここにいるんだ?」

「外の風景を見ていただけです」

「一時間も座りながら柵で見えない外を見ていたと?」

「…そうですがなにか?」


確かに自分で言ってて無理ある言い訳だなって思った。

どうすればいいかと考えていたら、彼はハッ、と何かに気づいたようにこちらを見てきて。


「もしかして鍵を失くしたか?」


そう聞いてきてドキッとした、なんで気づかれたんだろう、どこからバレたんだろうって。


「なぜ鍵屋を呼ばないんだ?」


「ただそれだと入れないだろ?携帯を借りて鍵屋を呼ぶしかないだろ」


「なら、俺の携帯を貸してやるから母親に電話をかけるんだな」


「俺が島風の家に入っていいなら開けれないこともないぞ?」


助けてくれると言って中に入って鍵を開けてくれた。

......窓の鍵は替えようと思ったけど。


どうして助けてくれたのだろうか。

なんの関係もないのに。

でも、恩をそのままにしてズルズルと関係が続くのも嫌なので恩を返すと言うと。


「気にするな、機嫌がよくてやっただけで恩とかはいらないし、もう関わることもないだろうしな」


ビックリした、確かに恩を売ってきて気にするなと言う人もいるにはいるだろうがそういう人は関係を続けたいと思っていたり、結果的にズルズル続ける人もいると思っていた。

でも彼は関わることがないと断言した、だからビックリした。


「なにか隠しながら生活してるように見えるからな、だから今回の件にかこつけて関わりを持とうとしたりしないから安心しろ」


......不思議な人だ、何も言ってはいないのにまるで自分を見透かされているような気がする。

でも本当にボクに興味がなさそうな目をしていたり態度をしているから本当に気まぐれなんだなって思う。


その後話を聞いている感じだと彼は全く料理ができないみたいだ、だから借りは料理で返そうと思う。

それになんか見た感じいつ倒れてもおかしくなさそうで心配だし。


それからしばらく彼にお裾分けと評しておかずを渡していた。

確かに借りは返しているとは思っているけど単純に心配だし、何より毎日美味しいって言ってくれるのが嬉しい。

まぁ、ボクとしてもちょっとチョロいかなって思うけど本当に美味しそうに食べてくれるって分かって心がポカポカする感じがする。




多分渡し始めて二週間くらいたったくらいかな?

その時はちょっと用事があってショッピングモールに行ってたんだけど。

少し携帯の画面を見ている時に男の人に声をかけられたんだ。


「そこの綺麗なお姉さん!ちょっといいかな?」


そっちを見てみると茶髪でいかにもチャラチャラしてそうな大学生くらいの男の人がいた。


「お姉さん暇してない?ちょっと遊んでかない?」

「いえ、私は用事があってここにいるので無理です」

「えー、でも少しくらい時間があるんじゃない?ちょっとくらいいいじゃない」

「ですから、行かないと言っているでは無いですか」


こういう人がいるって考えると本当に嫌だなって思うんだよね。

ただただ関わるのが辛いし。


「お姉さん一人でしょ?なら少しくらいお茶しに行ってもいいじゃない」

「私は用事があるのです、そこを通して頂いてもよろしいですか?」

「でもお姉さんずっとそこに一人で立っていたじゃん、用事があるならそこに居ないでしょ?」

「ならば携帯を弄っていたのを見ていたのでは?連絡をしていたのですから立ち止まるのは当たり前でしょう」


その人はやけに突っかかってきて大分めんどくさいなと感じる。


だがここまで話していて実力行使をし始めてきて腕をかなりの力で掴んできた。


「痛っ、ちょっ、離してください!」

「ね?行こうよ、向こうのカフェとかさ」


嫌だ嫌だ嫌だ、怖い怖い、痛い!

ボクのことを離してよ!


「おい、そこまでにしろ」


すると最近聞き慣れてきた知っている声が聞こえてきてそちらを見てみる。


そこには最近お裾分けしている彼がいた。


「ん?誰だよ俺が先に声をかけたんだぞ?」

「俺はそいつと約束してたんだ、用事があるっつってただろ?」

「え、何君彼氏?そんな訳ないよねー、めっちゃ地味だし、少しくらい譲ってくれてもいいじゃない、なんなら君も一緒に来てもいいんだよ?」

「確かに彼氏ではないがこっちにはこっちの予定が」

「じゃあ、遊びに来てるだけでしょ?なら一緒にお茶する分にはいいじゃないかー」


彼が助けに入ってくれてはいるが大学生の男の人は全く引いてはくれていないそうしていると、彼は前髪をかきあげいつもは隠れている目を出して睨みつけた。


「ア゛?無理だつってんだろ?」

「ヒッ」

「さっさと向こういけ、二度は言わねぇ、いいな?」

「は、はひ、すみませんでした」


彼が睨みつけると大学生の人はビビって逃げていった。


「大丈夫か?島風。怪我は無いか?」

「う、うん。ボ、私は大丈夫です」


焦って素が出そうになってしまったが何とかボクは答えた。

いつもは隠れている顔を見たのだが彼はかなり顔立ちが整っているな、という印象だった。

それにボクの前に出て守ってくれたところを見てドキッとして、顔が熱くなっているのが分かる


「怪我がなかったならそれでいい、俺は今友人と遊びに来てるからもうそろそろ行くわ」

「え?はい分かりました、助けていただきありがとうございました」


そう言って彼は手をヒラヒラと振って去っていった。


しばらくボクはドキドキしていてその場を動けなかったけど、用事を思い出して用事を終わらせて帰ったんだ。






ピンポーン


家のチャイムが鳴った、多分彼が来たのだろう。

最近この時間になると保存容器を返しに来るからそこで交換でお裾分けをするのが習慣となっている。


「保存容器返しに来たぞ、昨日のも美味かった」


いつもこんな風に美味しいと言ってくれる。

これを聞くと心がポカポカする。


「ありがとうございます、ではこちらをどうぞ」

「いつも助かる、ありがとう」

「ここまで貰ってて言うのもあれなんだが俺金払った方が良くないか?」

「構いませんよ?あくまで私がしているのはおすそ分けですし」

「それでも二人分作ってるのには変わりないだろ、作って貰ってるし、だから俺が金を払う」

「なら折半ということにしましょう、異論は認めません」

「・・・分かった、ともかくいつも助かる」

「いえ、こちらこそ今日は本当に助かりました」

「たまたま見かけて、困ってそうだったからな」

「それでも助かりました、ありがとうございます。何かお礼がしたいのですが何かありますか?」


おすそ分け自体はボクが好きでやってるし全額払ってもらうなんてボクが作ってるだけでそこまでする訳にも行かないからね。

それに今日は助けてもらったし、本当に助かったもん。


「特に何も無いが、この前も言ったんだが見返りを求めて助けてる訳でもないし、気まぐれだ」

「ですが私がお礼をしたいのです、そうですね、何も無いならもうすぐ定期試験ですし私があなたに勉強を教えるというのはどうですか?」

「俺は勉強はしない主義なんだが」

「なるほど、ではやはり勉強を教えるということにしましょう」

「いや、なんでだよ」


だって勉強やってないって普通にやらないといけないことなんだし。



「学生の本分は勉学です、しっかりしないとダメですよ?場所はどうしましょうか」

「ハァ、学校はまず無いな島風と俺が関係を持ってるとバレるとめんどくさい事になりそうだ」


うーん、まぁ確かにそうだね。


「そうですね、この近くに図書館がある訳でもありませんし、カフェとかはどうですか?」

「勉強をどのくらい教えようと思っているかによるんじゃないのか?」


それはまぁ、


「もちろん教えるからにはしっかりやりますよ?」

「ならカフェも無しだ店に迷惑がかかる」

「なるほど、ではどうしましょうか」

「そもそも教えないという選択肢は」

「ないです」


当たり前じゃないか、勉強は将来のためにも絶対やらないといけないんだよ?


「じゃあどうするんだよ、人に見られずじっくりできる場所なんてないぞ?」


確かにその通りなんだよね。

どうしようかなー。

あ、そうだ。


「では橘さんの家で教えると言うのはどうでしょう」

「・・・俺は構わないが普通男の家に上がるか?しかも女一人で」

「橘さんはそういう部分弁えていると思いますし、何より私にあまり興味はないでしょう?」

「確かにそうだが」

「私の中で、橘さんは安全で気まぐれに助けてくれる人ですから」


まぁ、ボクとしては気まぐれじゃなくてやさしさにしか思えないんだけどね。


「明日からで構いませんよね?」

「別に構わないぞ?」

「それと夕飯はあなたの家で作ります」

「いや、なんでだよ」

「どうせ時間が夕飯に被るでしょうし食費も折半することになったのです、私の家で作って渡そうがあなたの家で作って食べようが変わらないでしょう?」


何より作ってから持ってったり渡したりするのが面倒臭いもん。


「あなたの家には料理器具がありませんよね?なら明日私の家の料理器具を持ってくるので」

「あー、大丈夫だ、家には親が勝手に揃えた器具がある、なんならオーブンもある、調味料は買うだけ買ってるから問題は無い」

「そうなのですね、なら明日見てみて足りないものを持ってくる感じにします」


流石に必要なものがないと作れないからね。


「連絡をできるようにするため連絡先交換をしておきましょう、今携帯を持っていますか?」

「ああ、持っているぞ、ほい」

「どうも」


「はい、あなたの方にも入れておきました、必要な時に連絡してください」

「分かった、じゃあまた明日」

「ええ、では」


あの時は確か明日が楽しみだと感じたんだよね。

久しぶりに明日が楽しみって思ったから覚えてるんだ。

んー、まぁ最近は毎日が楽しいし楽しみだって感じてるから彼には感謝しないとね!




次の日、ボクが買い物をしている時にたまたま彼が来ていた。


「昨日の話し合いで買い物は俺が行くってならなかったか?」


だって、迷惑かなーって思ったしメニューを教えてる訳でもないから何を買ってくるかなんて分からないでしょ?


「あくまで基本的にですし私が行く場合もあるとの事だったと思いますが、それに今日のメニューについて教えてないですから何を買ってくればいいか分からないかと」

「確かにそうだが何のために連絡先を交換したんだよ」


......そういえば交換したんだった。


「......過ぎたことです、明日からは任せることにします」

「そうしてくれ」


袋を詰めて帰ろうって思った時に隣から手が伸びてきて袋を持っていった。

驚いて彼のことを見ると呆れた表情を向けられていた。


「重そうだったから持っただけだぞ?」

「それくらい分かります」

「そうか、ならいい。一緒に歩くとバレるかもしれないからバレたくないなら少し遅れてついてきてくれ」


そう言って歩いていってしまった。

荷物を持ってくれるなんて、気遣いも出来て優しいなーって思った。


「橘さんって気まぐれじゃなくて普通に優しいよね」


きっと彼には聞こえてないだろう、そう思って独り言を呟いた。



その日のその後は勉強を教えてご飯を一緒に食べた。

あの時はオムライスを作ったんだっけ?

美味しそうに食べてくれてたのがすごく嬉しかったなー。


彼との距離が一気に縮まったのはテストが終わった日だったと思う。

あの時は母さんから電話がかかってきた時で、ボクが素の状態で話していたのを外で聞かれちゃったんだよね。



「分かってるって母さん、ボク、一度家に帰ってから折り返すからちょっと待っててよ。今高校の人とかに見られたら大変なこ....とに......」


ここまで話したところで目の前で彼が驚いたようにこっちを見ていることに気づいた。


え、ちょっ、え?

ど、どうしよう

見られた?見られたよね?


彼はこっちをしばらく見ていたがキリッとした顔で立ち去ろうとしていた。


ちょちょちょ待って!


ガシッと彼を捕まえて。



「とりあえずボク一回電話切るから!後でかけ直すから!いいね?じゃっ!」


一度母さんの電話を切ってでも話をしないと!


「ちょっと待ってよ、〜〜さん、少し、少しお話合いしたいなぁ」

「ぼ、ボクは何もミテナイヨ、ボクは」

「ボクボク言うなぁァァァ」


明らかに聞かれてるよね!?いつもボクなんて一人称使ってないもんね!?



正直その後の記憶がちょっと飛んでるんだよね。何か色々言ったのだろうってことは分かるんだけど......

覚えてる次の場面は確か一度落ち着いて彼の家に入って話した時かな。



「電話しているの聞いたんだよね?」

「あぁ、帰ってきたところにちょうどな」

「そう...だよね、先に謝らないといけないかな。ごめんね、ボクは橘さんの、いや、皆と話している時は仮面をつけて本来の自分ではないように話していたんだ」


ボクはあの時から人とは一定の距離を置いていたから、誰にも踏み込まれずに嫌われず好かれずの間に居たかった。

だからあの敬語を誰に対しても話して、常に微笑んでその場にいる空気のようにしていた。

きっとこんなことをしている理由を言っても人によってはそこまでになるのか?とか全部が全部そうじゃないって言うと思う。

でもボクはそうじゃなかった。

今はその理由を話すことは出来ないけど、彼にはきちんと謝罪をしないと。


「それに、普段の喋り方で一人称がボクだなんて、気持ち悪い...よね」

「謝る必要なんかない、普通自分以外の人と話す時人は仮面をつけるものだ、大人になって働く時なんかつけっぱなしだろう。そんな誰でもやってる事で謝る必要なんてない、それに俺は島風が仮面をつけていたのには、気付いていて一緒にいたんだ、なんの問題がある」

「え、どうして......」


なんで分かったのだろう?今まで誰に対してもそんなことは言われなかった。

前々から彼はどこか鋭いところがあるような気がして仕方がない。

時々抜けてるんだけどね。


「あー、まぁそれはあれだ、勘ってやつだ」


勘で見抜かれるほどの演技をしていたつもりは無かったんだけどな。


「それに一人称がボクなのが何が気持ち悪いんだ?」

「だってボクは女の子で、ボクっていう一人称は男の子が使う一人称じゃないか」

「なるほど、で?だからどうした」

「で?って......」


なんでそんな簡単に流せるのさ、今まで色んな人に普通じゃないって言われたのに。


「それが島風の個性なんだろ?誰が否定するって言うんだ、自分は自分、他人は他人、誰に何と言われようとそれは変わらないだろう?少なくとも俺は島風を否定しない、自分に自信を持て、持てないなら俺が肯定してやる、味方してやる、気持ち悪がって離れて行くなんてことはしないしそもそも気持ち悪くなんてない」


「昔何があったかなんて事は聞かない、だけどそのボクっていう一人称でその喋り方が本当のものなんだろ?ならそれが島風、お前だ、お前なんだよ」


「だから今は吐き出せよ、今まで溜めに溜めたその気持ちを俺が聞いてやる、俺の胸を貸してやる、まぁ、あまり頼りにならないかもしれないが」


そう言いながら頭を撫でてくれた。

どうして、どうしてそこまでやさしくしてくれるのさ。

ボクは感情がごちゃごちゃになって、気づいたら彼の胸で涙を流していた。

その間も彼はずっと優しく撫でてくれていて、凄く安心したし、人の温もり?を感じた。


家族以外でこんなに優しくしてくれる人は初めてかもしれない。

それも、他人の事情に首を突っ込むか突っ込まないかの絶妙なラインのね。


何十分か泣いていたと思う。

ピタッとさっきまで流れてた涙が流れなくなったので離れる。

まるでこれ以上涙を出す辛いと身体が止めたような感覚がした。


感謝すると彼は


「おう、吐き出したくなったらまた言ってくれていいからな」


と言ってくれた。

やっぱり優しい人だなって思う。

だから


「多分大丈夫だよ、だって素のボクを出しても受け止めてくれるんでしょ?」

「まぁ、そう言ったからな」

「へへ、やっぱ橘さんって優しいよね、今日のも気まぐれ?」

「いや、今日のはただ助けたいって思っただけだ、友達を助けるのは当たり前だろ?」

「友達......」

「......すまん嫌だったか」


嫌な訳ないじゃないか!こんなに優しくしてくれてボクを受け入れてくれる人を嫌いになるわけが無い!


「いや、そう意味じゃないよ!その、心の底から友達って言いきれる人って久しぶりだなって思ってちょっと感極まっちゃっただけ」


そう言って彼の手を握るとその部分から温かみが全身に広がって行くような気がした。


「えへへ、友達ってこんなに心があったかくなるんだね、久しぶり過ぎて忘れてたよ」


今までの一人でいた時間が冷たく遥か彼方まで続く南極大陸みたいに感じた。



このあとは一緒にご飯を食べたり、彼が三大財閥の一つのグループの息子だってことが分かったり色々あった。


でも彼がどのような境遇だろうと、これからどうなっていこうとボクは彼の1番で居たいと思う。


それがボクの1番大切な友達


橘 鏡くんだ。


次回も澪視点の予定です。


暫定の評価でも構いません、自分の指標になるので出来れば評価をお願いします。

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