表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
11/59

十一話 それはオムレツのために


「あれ、鏡髪を上げたのか?」


島風が去っていった後すぐに彰久が来る。


「あぁ、ちょっと髪が邪魔でな」

「お、本気モードってか?鏡は前半動きにくそうだったしなー」

「流石にあの圧の中プレーできる猛者がいるなら呼んできてほしいくらいだわ」

「まぁまぁ、お前が髪を上げたってことは応援団も圧が減るかもしれないな」

「どうゆう事だ?」


髪を上げただけで圧が減るならここにいる湊以外の選手は全員オールバックにするしかなくなるではないか。


「んー、まぁ有り体に言えばイケメンが頑張っていれば大丈夫ってことだ」

「ん?そりゃ湊の応援団なんだから湊が頑張ってくれればいいのかもしれないが、それ圧関係するのか?」


確かに湊が頑張れば応援団は盛り上がってこっちの事など観ないだろうが。


「ハァ、全くこいつは......まぁそういうことでいい」


呆れながらこちらを見てくる。

え、何か間違えてるのか?なら教えてくれればいいのに。


「後半のミーティング始めるぞー集まれー」


話が一区切りしたところで集合をかけられたのでそちらへと向かう。


「えー、前半のDFはよく守りきってくれた、後半もよろしく頼む」


「おう!」

「任せとけ!」


「前半のMF及びFWは攻撃性が足りていないような気がするので、後半はもっと攻撃的に出ていいと思う、ではそれぞれ頑張ってくれ。これでミーティングを終わる」


試合の開始時刻になったのでフィールドに出る。


(さて、オムレツがかかっている以上本気でやらなければいけないな、本気を出して足りるかどうかってところだしな)


ポジションに着きながらそう考えていると


「ねぇ、あの人前半にいた?」


という声が聞こえた。


「あんなイケメンいなかったよね?え、凄くかっこよくない?」

「え、誰よあの人!私のイケメン辞書には載ってない!この高校のイケメンはマークしてるつもりだったのに」


イマイチ最初の声しか聞こえなかったな。

すると応援団の方に島風が歩いていって


「彼は橘鏡さんですよ、前半にも出ていたでしょう?」

「島風さん!?え、あのイケメンが橘さん!!?」

「え!あの陰キャ感凄い橘さんがあのイケメンなの?」

「あー、隠れイケメンタイプだったのねー」


何か更にざわついていたが、やはり聞き取れない。

っと、試合が始まるから集中しねぇと。


後半21分

味方が自陣で奪い返したボールでロングカウンターをする。


「橘!」


DFラインからボールが飛んできたので胸でトラップをし前を向く、前には二人ほどいたのでドリブルとルーレットで二人とも抜く。


「橘さんすごい!」

「あれ、本当に初心者なのかしら」

「本気モードのイケメンは戦闘力が上がるのね!」


二人抜いたあと最終ラインに着く前ほどに斜め前に湊が走っているのが見えた。

鏡は湊へと最終ラインを越えるようにスルーパスをする。

そこできちんと湊へと渡ったのだがそこでキーパーが飛び出してきてボールを取られてしまった。


「あー、チャンスだったのにー」

「でも今回の試合で一番惜しかったわね」

「次よ!次ー!」


その後は一進一退で抜きつ抜かれつ、得点がお互いに入ることは無かった。

後半44分恐らく最後のプレーになると考えられるプレー、キーパーがシュートを止めた後でDFへとボールを渡しパスで繋いでいく。

しばらく彰久がボールを持っていて三人ほど抜いたところで。


「鏡!」


相手の股を抜いてパスを出してきた。

受け取ってから周りに視界を向けるも前にDFが三人居て、湊はかなり後ろの方にいて恐らく間に合わない。

こうなったら三人とも抜くしかないと思い至る。

一人をゴリ押しのドリブルで抜き、もう一人も先程のようにルーレットで抜く、すぐに一人が詰めてきたのでシザースで抜き、キーパーとのワンマンになる。


そこで鏡は後ろからのDFのプレッシャーを感じながらシュートを打つ。

ボールはゴールの右上ギリギリの方に飛んでいきキーパーがギリギリ届かない所へと吸い込まれていき。


パスッ


「やったー!!」

「橘さんすごい!シュートを決めた!」

「隠れイケメンに能力も高い、これは辞書の更新が必要そうね」


応援団が何かザワついているような気がするがポジションへと戻る。


「やったな!鏡!」

「さすが鏡!お前ならできると思ってたぜ!」


湊と彰久が近付いてくる。


「あぁ、だけどまだ一点だしっかり守りきるぞ」

「いや、恐らくだが、もうそろそろ」


そこで試合再開の用意が出来たようだ。

ポジションに戻り。


ピッ!ピッピッピー!!


再開した瞬間に試合終了のホイッスルが鳴る。


「よっし!勝ったな!」

「お疲れ!」

「ナイス勝利!!」


チームの皆が喜んでいる。


(よし!勝てたな、コレでオムレツを作ってもらえる!!)


当の鏡はサッカーではなくオムレツのことを考えていたが。


試合も終わり片付けも終わりミーティングで集まる。


「えー、今回の練習試合では勝利を収めることが出来た。正規のメンバーでは無いがしっかりとした経験が一つ詰めたと思う。

今日と明日でそれぞれしっかりと休養をとり月曜日の練習へと備えてくれ、今回のプレーがいつでも出来るように頑張っていこう!

それでは解散!」


さて、帰るか。

昼飯何食おうかな。

湊の応援団の方々が湊に集まっているのを横目で見ながら帰ることにした。


暫定の評価でも構いません、自分の指標になるので出来れば評価をお願いします。


サッカーってウイ〇レを少しやってるだけですので間違えている可能性大です。

ウイ〇レ、面白いですよね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ