マイリス=ガンシード
三回目の投稿です!少しずつ物語が浮かび上がってきました!書いている僕もどんどん楽しくなってきました!みなさん、異世界美女(なんとなく略してみましたw)楽しんでください!
ラスカルから一式の装備品を受け取った大介は、あることを思い出した。
「そういえば、俺たちスーツのままだったな」
「今更思い出したのか。だが、このまま冒険するわけにもいかないな~。なあ、装備品のついでにそれっぽい服も貰えないか?あと、着替えをしまうところもな」
大介は一人称が僕から本来の俺へと無意識にもどっていた。おそらく普段言いなれない僕なんて言った所為だろう。体が違和感を勝手に消し飛ばした。
「分かりました。では直ぐに用意致しますね。それと、お荷物は全てこの、『アイテムBOX』をご利用ください。こちらも、あなた方にお渡し致します。きっと役に立つことでしょう。」
そう言われ渡されたのは、ペンダントの形をしたアイテムBOXだ。大介のテンションは一気に加速した。無理もない。なんとどんな物も収納できる魔法のペンダントだ。ド〇えもんの4次元ポケットを手に入れたようなものだ。
「収納したいものをそのアイテムBOXへとイメージしてください。そうすれば、希望の物を一瞬にして収納することができます。取り出す時も同じように、イメージをすることで簡単に取り出せます」
「もし何が入ってるか忘れたらどうすんですか?」
「その点においては心配ありません。魔力によってその記憶は脳内にリストとして保存してあります」
ロマン。それしかいうことはない。それほどまでにこれは、大介の語彙力を奪った。いちいち新鮮すぎる出来事に、ここが異世界であるという現実味がどんどん増してくる。
その時ちょうど2人のメイドがこの間に入ってきた。メイド喫茶で見るメイドとは違う。彼女たちは正真正銘のメイドだ。大介はとっくに満足している。
「では、あなた方もいきなりのことでお疲れでしょうから、1度部屋にご案内しますね。夕食の時間になったらもう1度お呼びいたしますわ。ユイ、マイ、お二人をお部屋にご案内してください」
「承知致しました。マイリス様。では、青木大介様、夏川静香様、こちらへ」
そう言うと、ユイと呼ばれたメイドが声をかけた。
「ああ、そうでした。あなた方が異世界から来られたということは、この城以外ではくれぐれもご内密にお願いしますわ。それに、いちいち異世界のことを尋ねられても参ってしまうでしょう?」
「ああ、分かりました。先輩も分かりましたか??」
「・・・ん?ああ当たり前だ。私の口が軽いとでも思っているのか?」
「う、すみません」
なぜか返答が遅れたことに大介は全く気が付いていなかった。彼女はなにか考え事をしていた。そしていずれ、彼女が考えかけたあることが悪い方向で当たってしまうなんて、夢にも思わないで。
「ふふふ、一時はどうなるかとひやひやしたが、何とかうまくいったな。マイリス=ガンシードよ己の力を過信したようだな。」
「マイリス、何か言ったか?ところで魔王軍が2年後に侵攻してくるというのは本当のことなのか?あの方たちに力をつけさせるために口裏を合わせてほしいと、お前に言われたからそうしたのだが。もし本当に侵攻があるのなら一大事だぞ・・・!」
「お父様、心配ありませんわ。確かにいずれ大きな戦いがおこるはずですが、あの方たちがきっとなんとかしてくれます。信じましょう彼らの力を。」
一瞬王女の優しい顔から悪魔のような顔になったマイリスだったが、父の言葉でふと我に返ったように元の表情へと戻った。彼女はいったい・・・そして、大きな戦いとは
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玉座の間から出た2人は、長い廊下の窓から見える城下町を見て目を輝かせていた。特に大介は、日本のことなど完璧に忘れているのではないだろうかというくらいその光景に感動していた。
「ここがガンシード王国・・・すごい、すごすぎる!俺はこの世界で勇者になるんだ・・・!」
「フフ、なれるといいな。勇者に」
「先輩、なんかバカにしてますぅ?」
「そんなことはないさ。立派な目標じゃないか」
静香は本当にバカにはしていなかった。もっと違う、深く、そして最悪のことを頭の片隅にいれていただけだった。異世界の景色に感動している大介にちょっとだけ母性が湧いたような気をしながら。
そんなことを話していたら、どうやら部屋についたらしい。メイドがこちらを振り向いて立ち止まった。
そして、ユイがその艶のある唇をひらいた。マイのほうは無口なのだろうか。未だその声を聞いていない。
「お待たせいたしました。青木大介様、夏川静香様、こちらの部屋をご利用ください。」
「ホテルのスイートルームみたいですね・・・!やっぱり異世界最高ですね先輩!」
「そうだな、日本でこんな部屋に泊まる機会なんてなかったからなぁ」
「着替えはこちらのクローゼットに入っておりますので、お好きなものをどうぞ。なにかございましたらお気軽にこちらの連絡用の魔法石に念じてください。すぐに参ります。では、これで失礼します。」
「わざわざありがとうございます!」
対応まで素晴らしいメイドを見ていると、本当に高級ホテルに来たのかと思ってしまう。心が高ぶりながらも、クローゼットにかけられた服を見て選び始めた。そして大介は、駆け出し冒険者が良く着ているTHE旅人という感じの服を選んだ。静香は、肩だしの服と黒いズボンを選んだ。脚はそのスタイルの良さが分かりやすいピシッとした感じの見た目だ。相変わらず美人なその容姿に大介は少し頬を染めた。それに気が付いた静香がにやっとしながら意地悪そうにからかった。
「んん?どうした大介。私のことを見てなんでそんな恥ずかしがるんだ?普段から見ているだろ?それとも、ようやく私の魅力に気が付いたのかな?」
「ちょっ!からかわないでください!後輩をからかうと後で痛い目みますよ?」
「あはは、冗談だ冗談」
正直、静香としては素直に褒めてもらいたかった。今まで大介にかわいいといわれたことがないので、チャンスだと思ってアタックしたが、慣れていない所為か、そのアタックは不発に終わった。
どうでしたか?ちょっとだけキリが悪かった気もしますが、少しでも読み応えある量にしたかったので頑張って伸ばしちゃいました!王女はただの王女じゃなさそうですね!わくわく!!!
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あと、誤字報告もね!それでは、次話もご期待ください!