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ガンシード王国

今回は少し説明ぎみ?かもしれませんw

ここから冒険が始まると考えると書いている僕もワクワクしちゃいますね!

とても長く感じられた時間の後、光が収まった後の彼らの視界には今まで自分たちが生きていた世界とはまるで違い、本、アニメでよく見ていた玉座の間が映し出されていた。


「え、ガチ??」

「おー、これが異世界か」


いきなり異世界に飛ばされたにも関わらず、初めて見る風景に何やら感心ぎみの彼女を横目に大介は、思考回路が停止しかけていた。が、その直後には、その停止しかけた思考回路が再び動き始めることになった。


「初めまして、突然召喚してしまい、誠に申し訳ございませんでした。ここは、人々が暮らす国『ガンシード王国』私は王女のマイリス=ガンシードと申します」


そう、この声の主によって。優しくもどこか品のあり凛としているその声は、大介の近しい記憶を刺激していた。彼らが日本で過ごしていた時の最後に記憶を。


「あなたが、僕達をここに召喚したんですか?」


思わず呟いた。しかし、声にだしていなければ、また思考回路が停止しかけたことだろう。それほどまでに大介の、否、横にいた静香も、もしかすると内心では、混乱し、不安に駆られていたかもしれない。なにせ、彼女も1人の女性なのだ。こんな訳の分からない状況で常に冷静でいられる方がおかしいだろう。しかし、そういった焦りを見せないのは後輩に対する彼女なりの気づかいだったのだろう。


「はい、その通りです。今の私の魔力ではあの時間が限界であったため、説明をする間もなくこちらへ召喚してしまいました。改めて、あなた方を召喚した訳を説明させていただきます。」


そう言うと、彼女は今まで申し訳なさそうにしていた目からとても真っ直ぐで、決意のこもった目へと変わり、説明を始めた。


「結論から申し上げます。今、この国、いや、人類そのものが絶滅しようとしています。魔王軍の侵攻によって。あなた方には、その魔王軍の長たる魔王の討伐、及び、魔王軍の無力化をお願い申し上げます。」


あまりに急な魔王討伐を依頼され、大介の脳内には絶望の2文字が思い浮かんだ。だって、俺たち絶対レベル1だよね!?無理に決まってんじゃん!嫌だよ!死にたくないよ!!最早この世界に希望は無いのか…そんなことを考えている間に、マイリスの言葉は続きを語った。


「確かに人類は絶滅しようとしています。しかし、今日明日などという急な話ではありません。少なくとも2年は猶予があるはずです。ですからその間にあなた方には力をつけて頂き、魔王を討伐できるほどの希望になってください。どうか、お願いできないでしょうか?」


金髪がとても輝くとても美しい王女からの願い事。ここで断れば男が廃る。さらに、大介が望んだファンタジーな人生が待っている。最早、先程までの絶望が嘘のように今度は、期待に胸を膨らませていた。


しかし、横の美人先輩は単純すぎる後輩に呆れながらも自分の役目を全うせんと王女へ尋ねた。


「もし、この世界で命を落とせばどうなる?まさかとは思うが、そのまま死んでおしまいとはならないよな?」


当然の疑問である。急に日常を奪われ、その上そっちの都合で死んでおしまいなんで到底納得できない。しかし、その答えは非情であり、半ば強制的に納得せざるを得なくさせた。


「大変申し訳ないのですが、こちらの世界で命を落としてしまっても、元の世界には戻れず、そのまま死に絶えます。そして、あなた方を元の世界に戻す方法も今はまだ存在していません。」


そう、もうこの世界で生きていくしかないのだ。『今は』まだ。


「そうか、で、報酬はどうなんだ?もちろん期待していいんだよな?」

「そこの点においてはこちらにおまかせください。あなた方の満足のゆく報酬を用意させていただきます。なにせ、世界を救う英雄なのですから。」


正直これからの道は決まったようなものだ。彼らは2年の猶予の中で成長し、魔王軍と戦わなければならない。ようやく覚悟を決めた2人をスルーするかのような声が響く。


「あー、ごほん。まずはこちらから装備品、金銭、基本的な魔法に関する知識を記した本をさずけよう。」


いや誰だよ!!その場の全員が心の中で叫んだ。無理もない。今の今まで空気と化していたこの男。何を隠そう、ガンシード王国の国王『ラスカル=ガンシード』である。


「お父様、相変わらず影が薄いのですね…」


マイリスが同情の目を向けた。王女に同情される国王が可哀想でならない。


「すまぬ、自己紹介が遅れた。私はラスカル=ガンシードと申し上げる。以後、お見知りおきを。」

「あ、ああ、よろしくお願いします…」

「…よろし…ブフォw」


とうとう何かが爆発した静香の笑いが国王の心にナイフを突き立てた。最早威厳なんてありはしない。むしろ王女の方が上なんじゃないか?そんなことさえ思ってしまった。いい意味でも、悪い意味でも最初の不安や混乱、緊張さえもなくなってしまった。


これからの冒険、こんなスタートで大丈夫なのだろうか。

どうだったでしょうか?次回も、もう少しだけ説明が入る予定です。そのあとは、、、これ以上はネタバレになっちゃいますねw

感想など、どんどんお待ちしております!!

あ、誤字報告もね!w

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