あとがき
作者が小説を書いたのは、初めてです。
人生で読んだ小説の数は30冊未満であると断言できます。
小学校の頃は、文中の『あれ』や『それ』の指示語が示す内容すら理解出来なかった国語苦手な人間です。
読書感想文は挿絵が無いから嫌だと、いつも読まずに適当に書いて先生に怒られていました。
大学時代の小説をよく読む友人にネタを相談したりし続けた5ヶ月でしたが『ここまで続くとは思わなかった』と笑われました。
そんな人間が、まさか5ヶ月もほとんど休まずに約75万文字を書ききれたのは、我ながら謎です。
帰路を歩いていたら、いつの間にか家の目の前についていたような、自分が行動した結果なのによく覚えていない感触に似ています。
またやれるか、と問われたら『たぶん無理』と言えます。
途中から裏話を書かなくなっていますが、PVが全くと言っていいほど付かないので止めました。
自分でも他の作品の裏設定など読みませんし、当然と言えば当然だったのかなと思います。
自分が本作品の方を最後まで書けたのは、ひとえに感想が付いたからと言えます。
付けてくださった方々、心よりお礼申し上げます。
前置きが長くなりましたが『最悪から始まる異世界人間関係』は、いかがだったでしょうか。
結局ラスボスも良いやつだった、というのは途中からずっと決めていました。
最初から悪い人間は、そうそういません。
勿論いるにはいますが、そういう人を表現できる気がしなかった、というのもあります。
変な話になりますが、キャラクターを作って細部を詰めていくと、我が子のように可愛く思えます。
ですから、なるべく可愛そうなオチにはしたくない。
ラスボスの佐藤遙華は自分が死ぬ事によって世界を救うのが目的でそれを達成できたのだから、そのまま殺してしまっても良かったのではないだろうか。
生き返らせたとして、仲間は納得してくれるだろうか。
そこは最後まで引っかかりました。
ですが、作中で何度も『人を殺したくない!』と言っている人間が真相を知った時、哀れみか愛情か同情かわかりませんが、生き返らせてあげたいと思うはずなのです。
それも、知った途端に言い出してしまうほどに。
共感できなかったのなら、作者の力不足です。
他の裏話にも書きましたが、作者が好きなキャラは大鬼人の姉御キャラであるデリン=ベリン。
それから、エルフの狂った自己中考古学者のヴァリエン=フィルド。
この2名が出てくると、割と優遇してしまっている気がします。
そういう事を考えると、自分の好きなキャラを仲間にし続けなくて良かったと満足しています。
他はそこまで思い入れの無いキャラクターなのに、かなり脳内会話に引っ張られて脱線した事が多かったのです。
好きなキャラが仲間でずっと居座っていたら、きっと全然違うお話になっていた事でしょう。
少し話は変わりますが、途中からオチに向けてかなり急ぎ足でストーリーを展開させました。
理由は、何も考えずに書いていると話が膨らんでしまうという悩みが1つ。
もう1つは、このままだと終わらないという不安です。
本来は、地下深くまで採掘している魔石採掘場に潜って一悶着あったり、仲間の強化イベントを入れようだとか、案としては色々ありました。
しかし、このままいくと4~500話になっても、まだまだ続いてしまいそうだと怖くなりました。
そうなると、当然登場キャラクターも増える。
さらに話が膨らんで、一回も小説を書いた事の無い人間では話を落とせないのではないか?
という自己に対する不信感が勝った為です。
なので回収しきれていない伏線がありますが、どうかご容赦ください。
最後なのでネタバレしてしまうと、3x3EYES(高田裕三 作)の主人公である、藤井八雲を結構意識しました。
この主人公は、不老不死、獣魔術を使えるという設定なのですが、とにかく弱い。
スペックだけ考えると強そうなのですが、とにかく弱く、仲間や敵の方が圧倒的に頼りに見える。
それゆえに人間の弱さを表現できていると思うし、これはいいなと思ったのです。
作中の『いでよ、全ての精霊!』というシーンで、知っている方はお察しされたかもしれませんね。
物語のオチに向けて、今まで好きだった漫画のオチを何度も振り返ったりしました。
どの作品も大体ふわっと終わり、なんだか納得しきれない部分は感じました。
完結させてみて、作者の方々の気持ちが一欠片くらいは理解できます。
『話を終わらせたいけど、キャラクターの命を終わらせたくない』
そんな気持ちがあり、今回のようなオチにしました。
どのようなオチにしても好評・不評はあるものだと思います。
自分なりには納得できるオチだったので、これで満足しています。
最終投稿の分だけ少し文字数が多いのは、最終話を310(さとう)話にしたかったという点が1つ。
それから、いつも通りの1話2500文字程度に収めると311話になってしまう為です。
311と言うと、どうしても悲しい東北大震災の事を連想してしまいます。
それを避けた結果、このようになりました。
一応、全然関係ない次回作を書いたりはしています。
もしも見かけられたら、軽く読んで頂ければ幸いです。
ご拝読、ありがとうございました。




