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9 現れたサイケンジャーたち
9 現れたサイケンジャーたち
「キミは従業員に残業をさせているみたいではないか。その分の残業代はどうしたんだ? きちんと債務を履行するんだ! 」
そう言ったのはピンクだ。
中年サラリーマン2人が残業代を払って欲しいという話をしている頃、債権戦隊サイケンジャーの5人はこの会社の代表取締役の部屋に来ていたのである。
「うるせえ不審者。警察呼ぶぞごらぁ! 」
代表取締役は机を蹴っ飛ばしてそう言った。
「おっと危ないね」
ピンクはそう言って飛んできた机の破片を掴んだ。他の4名は無事である。
そして、
「残業代を払うんだ! 」
と言って、代表取締役を追い詰める。
だが代表取締役はこの程度で追い詰められることはなかった。
「黙れサイケンジャー。お前らがサイケンジャーだっていうのはもちろん知っている。だがな残業代を払えばこの会社はつぶれてしまうだろうよ。俺だって本当は払ってやりたいが、金がない。金がな。ならリストラしろっていうのか。リストラすればあいつらは基本給も貰えなくなるんだぞ! 」
そう言うと、代表取締役はピンクに殴りかかってきたのであった。