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7 第101回 サイムマンズ会議 2
7 第101回 サイムマンズ会議 2
「いい加減にしろ、2人とも。今回の会議では例の件について話し合ったうえで結論を出すということになっているのだ」
そう言ったのはファ―スト・サイムマンである。
彼は悪の軍団サイムマンズの筆頭幹部という地位にある。基本的には彼がサイムマンズを率いていると言っても過言ではない。
だが、筆頭幹部である彼に全権があるわけでもなく、悪の軍団サイムマンズとしての意思決定としては幹部会議を開き採決を行うのが慣習となっている。
「その件だが、俺はあんたの意見に賛成だ。サイムマンズは介入すべきではない」
「私も賛成。介入したら異常なほどに面倒になるわ 」
サードもセカンドも『例の件』に関するファ―ストの意見には賛成のようだ。
「そうか。では賛成3、反対0、棄権2によって我々は介入しないという案を可決する! 」
棄権2。
つまり、今回の幹部会議には参加していない幹部が2人いるわけである。
しかし仮にこの2人が反対したとしても賛成3であるので、問題はない。