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第8話
熱燗をやりながら、課長がしんみり語り始めた。
『俺たちも入社したての頃は、やってやろうじゃねぇかと、熱いハートを持った仲間が多かったな。ケンタを見てると思い出すよ。』
ナスの浅漬けをつまんでいる課長の顔に笑みが浮かぶ。
『課長が入社した頃って、高度経済成長の時代ッスか?』
『バカやろう。俺がそんなに老けて見えるか?俺なんてついこないだも、30代かと思ったぁ~、って言われたんだぞ。吉祥寺のキャバクラの○×△□。。。おい、何冷たい目で見てるんだよケンタ。冗談に決まってるだろ。』
軽く無視して、ミキちゃん似の店員さんにハイボールを注文する。
『でもうちの会社も当時はすごい勢いだった。技術革新やらなにやらで、現場だけでなく営業や事務方でも、モノづくりの誇りを感じていられたんだ。多分、会社や仕事に夢を持つことが出来たから、出世や保身なんか考えなくとも良かったのかもしれないな。』
ハイボールの刺激とともに、複雑な想いが胃を通じて体に響く。




