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第20話

若さと元気だけが取り柄だったジュンペイも、今では一人前に仕事をこなしている。大きな仕事も少しずつ任されるようになってきた。そして、仕事の質と量の増加とともに、苦労や責任も少しずつ増え、時には大きな壁にぶち当たったりしているようだ。


定食屋で晩飯を食いながら、ジュンペイが聞いてきた。


『ケンタさん、工場長がかわるときに、何のために働くのかわかんなくなったって言ってましたよね。答えは出たんですか?』


『答えなんてないんだよ。ないと言うか、なくてもいいじゃんみたいな。』


『僕も最近ツラいなとか空しいなとか、たまに何で頑張ってるのかわかんなくなったりしますよ。そんな時は何で頑張ってるんだろうとか悩んだりしちゃいます。同じだなと思って。』


『仕事がうまくいってる時は、きっとそんなこと考えずにバリバリ働いていて、仕事だって仕事以外だって充実した時間を過ごしていて、そんなこと考えたりしないんじゃないかな。仕事でつまずいたり、上司や同僚と合わなかったり、仕事が上手くいってない時に、何で頑張ってるのかとか、何のために働いてるのかとか、何か状況を好転させるきっかけを見つけたくて、そんなこと考えたりするんじゃないかなと思って。』


僕を走らせている無数のもの 夢だったり目標だったり 誇りだったり信念だったり 家族だったり仲間だったり 楽しみだったり趣味だったり 振り返ればいろんなものが集まって 僕の背中を押してくれているはず


でも辛い時や苦しい時に それらに気がつかないで ふと立ち止まって考えてしまう 何のために走っているのか


ナンノタメニガンバッテイルノカ


理由が欲しくて きっかけが欲しくて 僕らは悩み苦悩する


でもいろんなものが背中を押してくれていることに気付き 僕らはまた走り出す


そうして世界は回っている



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