第六話 ~異世界の魔法を知る (改)
いつまでたっても設定が終わらない・・・
ギルドでの施設を利用して調べものにきてみました。
やってきましたギルドの図書館。
現代人として情報は大事だよね。
必要な情報は地理や魔物に関することかな。
あと、重要なこととして魔法、魔法について全力で調べる必要がありますよね。
ということで、早速、本の物色を開始する。
図書館にはそれほど多くの本がなかったため、調べたいことは大体すぐに見つかった。
ちなみに本は日本語で書かれていたので困ることはなかった。
異世界なのに日本語…… イッツファンタジー。
まず、地理について。
前聞いたように、このトリケラはラフィーナ王国に属している。
ラフィーナ王国はこの大陸の南半分を支配しており、主な種族は人間で構成されている。
大陸の北半分には人間以外の種族で構成された大小多くの国があり、時折ぶつかることもあるようだが、現在は平和が続いている。
この大陸以外の大陸は確認されていないようだ。
トリケラはラフィーナ王国の最南端に位置する町となる。
王国内には、未開発な土地が多くあり、南側は大規模な未開発地が広がっている。
そのため王国は未開発地を開発するために開発の中心地となる町をいくつか作っている。
トリケラはそのようにして建てられた開発町の1つ。
ただし、トリケラにある冒険者ギルドはこの辺りの開発町の中では一番設備が整っているらしく、トリケラ自体が開発町の中心地となっているらしい。
トリケラから南には未開地が広がっていて、そのうちの1つが南の森。
南の森には主にコボルトが住んでおり、奥のほうにいけばコボルトの上位種やボスクラスの魔物がいるらしい。
西や東にも同じように森が広がり、主にゴブリン種がいるらしい。
また、異世界に来た時にいた南の森を抜けた草原にはオークやハーピーなどの少し強い魔物がいるらしい。
よく、襲われなかったものだと、今更ながら恐怖した。
トリケラから北に向かえば大きな町もあり、国内中心部には王都がある。
未開拓地でない町や土地では魔物はほとんど出現しないため、冒険者の需要はダンジョン探索が主なものになる。
貴族の護衛や商隊の護衛などもあるらしいが初心者冒険者が受けることはできないだろう。
人口について。
ラフィーナ王国の人口は約100万人。
町の数はそれほど多くないようなので、都市部に人口が集中していると考えられる。
トリケラは2~3千人くらいの町で他の開拓町も同規模のようだ。
北にあるという町は1万人以上の町であると思われるが詳しくはわからなかった。
次に魔物について。
魔物は主に未開拓地とダンジョンに生息している。
未開拓地の魔物は動物が何らかの原因で魔物化したものと考えられているがはっきり特定できたわけではないらしい。
ただし、魔物同士や他の動物との交配で増えることは確認できている。
そのため、子供の魔物を見ることもあるそうだ。
これに対して、ダンジョンの魔物はダンジョン内で自然に発生していると考えられている。
ダンジョン自体を討伐しないと、魔物がいなくなることはないし、子供の魔物がいないこともその説を裏付けている。
それに加えて、ダンジョンの魔物は総じて強く、ダンジョンという狭い場所では軍隊を投入しても簡単に討伐することができない。
そのため、国はダンジョンを冒険者に開放することで、精鋭による討伐を狙っているそうだ。
最後に魔法について。
魔法は魔力があれば誰でも使える力なのだが、魔力が大きい人がそれほどいないため、一般的に使えるものとは認識されていない。
魔力は生まれ持った大きさが、その後の成長率にも影響するため、魔力が低い人がどれだけ成長しても魔力が高くなることはほとんどないらしい。
また、魔法の使用により、魔力が少なくなると体がだるい、集中力がなくなるなどの影響がでるため、連続使用も難しいらしい。
それ以外にもわかったこととしてこんなことがあった。
・魔力が0になると昏倒するため、使いすぎには注意が必要
・使った魔力は休憩や睡眠により回復する
・一晩の睡眠で大体最大まで回復する
・魔力の値は直接確認する方法がない
・魔力値の測定は使える魔法の回数で大体の魔力値とするのが一般的な測定方法
・魔力の測定には最低限の消費魔力と考えられている初級の魔法を使用する
・初級の魔法には「種火」「水滴」「微風」「ステータス確認」が存在する
・初級以上の魔法は熟練して開発するか、使える魔法使いから教わる必要がある
魔法の使い方は、魔法の現象を創造して魔法名を念じるだけいいらしい。
かなり適当だなあと思ったのはここだけの話だ。
さて、それでは魔法を使ってみよう。
簡単なのは「ステータス確認」かな。
自分のステータスが表示されるのを想像しながら、ステータス確認と念じてみる。
すると自分の脳内にステータス情報が表示された。
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名前: リョウ
種族: 人間
年齢: 30
レベル: 1
体力: 300/300
魔力: 297/300
腕力: 30
器用: 30
知力: 30
運 : 30
固有技能:
情報処理
技能:
気配探知
犯罪歴:
なし
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ギルドで見たステータスよりも見れる値が多いな?
しかも、魔法関連の本に書いてあった魔力が表示されている。
各値が表示されているのは置いとくとして、固有技能ってなんだろう。
他の人のも確認してみようと思って、司書さんらしき人を見て「ステータス確認」を使ってみる。
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名前: スフラ
種族: 人間
年齢: 26
レベル: 3
体力: 11/12
魔力: 3/3
腕力: 3
器用: 5
知力: 7
運 : 7
技能:
書籍整理
犯罪歴:
なし
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なんか、自分と比べてすごく数字が低い……
サンプル数を増やすためにも、ギルド内にいた冒険者のステータスを確認してみよう。
ギルド内にいた10数人のステータスを見て考えた結果、こんなところだろうと思う。
・レベルは一番高い人が10、平均は5前後
・体力は男性が30程度、女性で20程度、強そうな人はそこに+10~20くらい
・魔力は5未満の人が大半、魔法使いらしき人で最大50程度
・その他能力は最大で10、ほとんど人は3から8の間
・固有技能を持っている人は0
・「ステータス確認」の魔法の消費魔力は3
うむ、自分の能力は完全にチートだな。
体力と魔力は10倍。
各能力値は3倍。まるでどこぞの赤い人のよう……
あと、固有技能。
名前からして、情報処理に長けてるということで、能力の詳細が見えるとかそんな感じだろうか。
これは思ったより余裕を持って冒険者をやることができるかもしれない。
油断は禁物だが、せっかく来てしまった異世界だし、得意な職業があることは良いことだ。
さて、調査はこのくらいにして、明日からの冒険に備えてご飯を食べて休もう。
2014/07/21 主人公のレベルを2から1に修正
2014/08/15 初級以上の魔法について記載を追記