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異世界迷行記  作者: 田中
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第二十六話 ~ダンジョンの探索(2)

ダンジョンの下層を探索します


 今日もダンジョン探索だ。

昨日の探索で第一階層は制覇したようだし、第二階層以降を探索しよう。


 ダンジョンの前でセシリー達と本日の予定について話す。


「今日は第二階層を目指す。

第二階層の様子を見て問題無さそうであれば、第二階層以降もいくかもしれない」

「わかりました」


 セシリー達は素直に頷いてくれた。

最初の頃の緊張などは消えており、昨日の探索で余裕が出来たのだろう。

余裕が出来るのは良いことだが、油断は禁物なので自分も含めて注意しておこう。


「ギルドで聞いた話では第二層になると敵が強くなるそうだ。気を引き締めていこう」


 気を引き締めてダンジョンに突入する。

第一階層は昨日の探索でマップが完成しているため、最短経路で第二階層に向かう。

途中で数匹の魔物がいたが問題なく倒して、第二階層に向かう階段の前に着いた。

階段の下を覗き込んでみると、第一階層と同じように洞窟風の小部屋が見えるが特におかしなものは見えない。

念のため自分が降りて確認してみよう。


「自分が第二階層に降りて確認するから、問題がなければ合図するので降りてきてくれ。

その間、セシリー達は後方を警戒してくれ」


 セシリー達に指示を出して、階段を降りていく。

注意しながら階段を降り、小部屋を見回したが特に変わったところはないようだ。

上から覗いているセシリーに合図を出して、階段を降りさせる。

セシリー達も無事に第二階層に降りることができた。


「さて、第二階層についたので、ここからは気を引き締めよう」

「「「はい」」」


 3人が多少緊張した面持ちになったのを確認したので進むことにする。

小部屋から通路に出て警戒しながら進んでいくと、ゴブリンの集団(3匹)を発見した。

ゴブリン達もこちらに気づいたようで、奇声をあげながら襲ってくる。


「前に出る。セシリー達は警戒」


 いつもの戦い方なのでセシリー達も心得たもので、セシリーが盾を構えて前方を警戒し、ロミーとアニーは後方を警戒する。

自分は前に出て突っ込んでくるのを待つ。

いつもだったら自分も突っ込んでいくのだが、第二階層の初戦なので様子をみるつもりだ。


 自分のところまで突っ込んできたゴブリンは着いた順番で攻撃をしてきたので盾で捌いていく。

攻撃自体は特に問題なく捌けるし、攻撃した後の隙も問題なくつけるようだ。

試しに体勢が崩れた1匹のゴブリンを攻撃してみたがあっさり倒せた。

残りのゴブリンも同様に攻撃後の隙を突くことで簡単に倒すことができた。


「うーん、これ強くなっているのかわからんなあ」


 第二階層の魔物が強くなっているのわからなくて悩んでいたら、ロミーが提案してきた。


「ご主人様、「ステータス確認」の魔法を使ってみてはどうでしょうか?」


 たしかにそれで見るのが簡単そうだ。

ただし、戦いながら「ステータス確認」の魔法は使えないため、セシリーに魔物の足止めを頼む。

先ほどくらいの強さであれば問題なく捌けるだろう。


「そうだね、次の敵で確認してみるよ。

セシリー、悪いけど次の魔物が出たらしばらく捌いていてくれ」



 魔物のドロップを拾い、次の魔物を探しに先に進む。

ほどなくして先ほどと同じように3匹のゴブリンを見つけた。


「ではセシリー頼む」


 セシリーは「おまかせください」と返事をしながら前方で盾を構える。

自分は指示をだした後、「ステータス確認」の魔法を使う準備をする。

準備と言ってもゴブリンを見ながら集中するだけだが。


(ステータス確認)


 と心の中で念じると、ゴブリンのステータスが確認できた。


-------------------------------------------

名前: 

種族: ゴブリン族ゴブリン

年齢: 1


レベル: 2

体力: 27/27

魔力: 1/1


腕力: 5

器用: 4

知力: 2

運 : 1


技能:

-------------------------------------------


 お! レベルが2だ。

3匹共確認してみたが、全員レベル2だった。

どうやら、第二階層のゴブリンはレベルが2になるらしい。

悲しいのはレベル2でもゴブリンなので大して強くない…… むしろ弱い。

これでは差を感じないはずだと納得した。


 所詮レベル2のゴブリンなので、セシリーも問題無く捌くことができているが、ステータスも確認し終えたので、さっさと倒してしまうことにする。

セシリーに合図を出して、ゴブリンの隙を作らせると横から一気に倒してしまう。


「セシリー、お疲れ様」


 疲れた様子は無さそうだが、労わないとな。


「いえ、思ったより弱かったので大丈夫でした」


「ステータスみたらレベルが2になってぞ。ただそれだけだから、そんなものだろなあ」


 勝手に期待されて勝手に期待外れにされたゴブリンを哀れに思うがまあそんなものだろう。

何となく、引き締めた気が緩んでいく感じがするが、他の魔物も確認したほうが良いだろう。


 そんな感じで残りの探索でも魔物のステータスを確認しながら進んでいった。

それでわかったことは、第二階層の魔物は、第一階層や外の魔物と比べてレベルが1高いようだ。

ステータス的にはほぼ同じだが、攻撃が多少鋭かったり、体力が1割多いので強くなっていることは間違いないようだ。

ということであれば、第二階層は新しい魔物もいないようだし問題はないようだ。

ただ、第三階層にいくとレベルが2高くなって、第四階層はレベルが3高くなるというつくりだった場合、下に行くほど大変になるのだろうとは思う。


 特に問題なく、第二階層の探索と検証は終わったので今日はここまでとしよう。

今日までの感触ではダンジョンの制覇はできそうな気はしてきた。

ダンジョンは幅が狭く魔物が数を活かした戦い方ができないため、自分のステータスに任せたゴリ押しができそうだからだ。

このダンジョンが20階層とかないなら大丈夫だろうと思う。

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