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異世界迷行記  作者: 田中
10/26

第十話 ~異世界で宿屋を探す

投稿時間が安定しないのは書くペースが安定しないからです。投稿時間をどうするかはもう少し後から考えよう……

新しい住まいを探す。


 昨日で冒険者ギルドの宿サービスが終了したので、今晩から泊まる新しい宿を探さなくてはいけない。


同じ宿に止まり続けてもよかったのだが、宿の女将さんから聞いたところ、この宿は冒険者初心者用としてだけではなく、あまり稼げていない冒険者へのセーフティネットも兼ねているらしい。

言われてみれば、コボルト5匹倒せば泊まれるから楽なものだとは思っていた。

逆に言えば、1日にコボルトを5匹倒せない冒険者は止めろと言ってるんだろうな。


 宿屋を探すために今日の狩りはさっさと終わらせよう。

少し道から外れ魔物が多そうなところに移動する。

すぐに魔物を見つけることができ、コボルト10匹、コボルトリーダー2匹を倒す。

狩りをする日にこれだけ稼げれば、宿代を払うことには困らないだろう。


 午後には町にもどり、宿屋を探すことにする。

このトリケラには宿屋が6軒ある。

1軒は今まで泊まっていたギルドが運営している宿屋。

次に今までより少し高いクラスの宿屋が3軒。

今までより明らかに高い宿と非常に高い宿が1軒ずつだ。

少し高い宿屋は一泊銀貨1枚前後、高い宿は最低でも一泊銀貨5枚以上となる。

高いと言っても今の自分の稼ぎ基準なので、稼げている冒険者であれば泊まれるのだろう。

いつか泊まれるようになってやろうと密かに誓っておく。


 さて、選ぶといっても少し高いクラスから宿屋を選ぶしかない。

幸いに3軒あるので軽く見て回ろう。

ちなみにこのクラスの宿屋が多いのは、このクラスの宿屋を使う冒険者の数が一番多いからだろう。


1軒目、冒険者ギルドに一番近い宿屋。

価格は素泊まりが銀貨1枚、朝夕の食事を付けると銅貨20枚アップ。

建物の作りも食事も普通という感じ。


2軒目、次に冒険者ギルドに近い宿屋。

価格は素泊まりが銀貨1枚、朝夕の食事を付けると銅貨10枚アップ。

建物が新しく比較的に最近始めた宿屋らしい。


3軒目、一番冒険者ギルドに遠い宿屋。

価格は素泊まりが銅貨90枚、朝夕の食事を付けると銅貨30枚アップ。

建物が古いが食事の量が多いのが特徴の宿屋らしい。

また、普通に食堂としてもやっているので味のほうも期待できるだろう。


この中で選ぶとすると、2軒目か3軒目で選択が良いと思う。

どちらかと言えば、ここは食事がを大切にするほうが生活が充実するだろう。


 3軒目の宿屋に決めたので早速向かう。

食堂を兼ねている店内に入るとカウンターに若い女性が座っていた。

さっきみたときにはおっさんだったはずだが、店員かなと思ったので聞いてみる。


「すいません、今日から泊まりたいのですが部屋は空いてますか?」


「こんにちは。宿のほうのお客さんですね。部屋は大丈夫ですよ」


やはり店員だったようではきはきと答えてくれた。

よく見ると結構可愛い店員さんだ、この宿は当たりだな。

なんてことを考えながら、宿泊の手続きをする。


「ところで、お姉さんはこの宿屋の店員さん?」


手続きも終わったので店員さんに色々聞いてみる。


「そうなんです。

宿屋と食堂の両方で働かせてもらっているエミーです。

この宿は叔父さんがやっていて住み込みで働かせてもらっているんです。

これからよろしくお願いしますね」


一気に話してくる。

結構話好きらしい。


「こちらこそ。

私はリョウです。初心者冒険者ですがよろしくお願いします」


とお互い自己紹介をしながら軽く雑談をしていると、奥からおっさんが出てきた。

大き目な筋肉質な体のおっさんだ。

もしかして冒険者か?なんて思っていると、エミーが説明をしてくれる。


「これが宿屋と食堂をやっている叔父さんです。

こちらは今日から泊まるリョウさんです」


お互いを紹介してくれる。


「そうか」


おっさんは一言うなずいて後ろに下がっていった。

少しあっけにとられていると、


「叔父さんは無口なので、いつもあんな感じです。

ただ、態度はあんな感じですが優しいんですよ」


とエミーがフォローを入れてくれる。


「そういえばそろそろ夕食ですね。

叔父さんの食事は美味しいので是非味わってください。

今日のメインはフォレストディアーのステーキですよ。」


と言われたので、部屋に荷物を置いて食事にすることにする。

持ってこられた食事は確かにボリュームがあり、美味しかった。


 満足した食事を終わらせて部屋に戻る。

建物自体はきれいではないが、部屋内の清掃などは丁寧に行われて清潔感もある。

ベッドもきちんとしたつくりで安心して寝れそうだ。

宿の裏手には流し場があり、そこで水浴びなどはできるそうだ。



美味しい食事、清潔な部屋、可愛い店員と三拍子そろったなかなか良い宿屋だ。

これなら安心して泊まれそうだ。

宿屋に泊り続けることができるように明日からも稼がないとな。

なんてことを考えながら今日は就寝することにする。





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