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セルフ・イントロダクション1

 「リーン、リーン、リーン」

 「はい、丸山です」

 「おはようございます、FMクリエイトの加藤です」

 「あっ、電話お待ちしていました」

 「あした、10時に本社に来てください、採用が決まりました」

 「ありがとうございます」

 「スーツじゃなくていいですよ」

 「わかりました」




 「おはようございます、きょうからお世話になる丸山正儀です」

 「おはようございます、企画編集部長の山岸です。きょうからうちの部署で働いてもらいます。いまちょうどニューメディアのガイドブックの編集作業が始まったところです。はじめは白石の指示に従ってください。パソコンは扱ったことがないと聞いているのでまず慣れてください。そんなに難しく考える必要はありませんが、パソコンを利用した情報管理は早く身につけてもらいたい。わが社は校正ミスが少ないことで信用を得ているので、校正は特に慎重に行ってください。私からの注意点は以上です。白石がいまとても忙しいのでとりあえずガイドブックの前号に目を通してください。大まかな内容がつかめればオッケイです。白石の手があき次第仕事の手順聞いてください。私からは以上です」

 「さっそく目を通したいと思います」



 「おい、新人メシでも食いに行こうか」

 「白石さん手はあいたのですか」

 「いまは仕事よりメシのほうが大事だ。ランチタイムで好物がオシマイってことにもなりかねない。喫茶店BELLのランチは質量値段と三拍子揃っている。新人が最初に行くにはもってこいの店だ。したくを急げ」

 「したくって本を置くだけです」

 「じゃあ、行こう」

 「おい、新人大学はどこだ」

 「僕は大学に行ってません」

 「それでよくうちに入れたな。前は何をやっていたんだ」

 「音楽業界誌と通信社の記者を6年ほど」

 「よく大学も出ていないのに勤められたな、コネでもあったのか」

 「いいえ、まったく。音楽業界誌の面接は50倍以上の競争率があったそうですが、なぜか入れました。通信社は人の紹介です」

 「へぇー、みんなが憧れる職場だな」



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