表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
14/15

FIRE11 戦場

と言うことで、活動報告にも書いたように、投稿です。

PM5:00、第二相模市、廃工場。


竜騎は、爆音が響く塹壕の中で、一人後悔をしていた。

人を・・・殺って・・・しまった、あんなに簡単に・・・あんなに呆気なく。

竜騎は、人が殺し合う場所に、自分が今居る事実。

そして、その場所で、衝動的に、唯自分を守るために、人を殺めてしまった事実。

様々な思いが交差し、竜騎の手足を震えさせた。

その様子に気付いた吉田が、竜騎に走り寄って来た。

「竜騎さん!如何しました?早く行きましょう!」

竜騎が、正気を取り戻し、辺りを見回すと、既に後退を始めていた。

周りには、吉田と和良達、沢山の零解放組織の人たちの死体、沢山の銃。

「だめだ・・・」

竜騎はふと呟いた。

「如何したんですか?何が駄目なんですか?」

吉田が、竜騎の肩を揺さぶりながら、聞いた。

「ライフルなんかじゃ・・・勝てるわけが無い・・・」

「!?・・・」

竜騎の答えは、吉田を大きく動揺させた。

政府の兵士達は、主に89式小銃と言う、自動小銃などを装備している。

だが、竜騎達は、旧式のボルトアクション式のライフル。

差が在り過ぎる、これでは、戦いにすらならない。

「とにかく!今は此処から離れましょう!」

吉田は竜騎の肩を持ち、走り出した。

竜騎は、走っている途中、後ろを振り返った。

敵兵が、塹壕に入り込み、生き残っている人達を撃ち殺す。

命乞いをしている者も居る、しかし、何の躊躇いもせず、自動小銃を撃ち放った。

命乞いをしながら、悲鳴を上げ、血を噴き出し倒れる人。

乾いた音と、断末魔の叫び、怒声、敵の笑い声。

竜騎の耳に入ってくる音は、全てが新鮮で、全てが、もう聞きたくないと、本気で思えた。

地下通路に入ると、既に敵に入られていた。

吉田は、ライフルを物陰から打ち続けた。

刃澄は、その側でしゃがんでいた。

和良と政義、雄也達は、唯、恐怖に震えていた。

竜騎も柱の陰から、ライフルを撃った。

しかし、反動のせいで、全く当たる事は無かった。

吉田が撃つたびに、敵の声が聞こえた。

「待て!柱の陰に居る奴は、弾が当たってこないぞ!もう一人を殺れ!」

「クソ!腕をやられた!」

どうやら、敵の狙いは命中率が良い、吉田のようだ。

竜騎は、自分に気を逸らさせようと、ライフルを撃つ。

しかし、どの弾も、敵には当たらず、近くの壁や天井に当たる。

すかさず、敵が小銃を撃ち、竜騎からチャンスを奪う。

「クソ!このままじゃ・・・!」

竜騎はリロードをしながら、呟いた。

ライフルの残弾は三発、既に装填している弾を合わせれば、残りは八発だ。

敵は五人、全員が89式小銃を装備している。

竜騎は、考えた、しかし解決方法は見つからない。

その時、敵が居る通路から、何かが転がってきた。

それは、深緑の色をした、球体だった。

竜騎は、それが何なのか、いち早く理解した。

「皆!伏せろ!!手榴弾だ!」

竜騎は全力で、手榴弾を蹴飛ばした。

蹴飛ばすと同時に、竜騎は柱の陰に、素早く滑り込んだ。

滑り込んだ瞬間、爆音と共に、手榴弾が爆発した。

爆音と同時に、竜騎も足に激痛が走った。

竜騎の視界が、砂埃で何も見えなくなった。

そろそろ、波に乗ってきた感じです。

これからもよろしく。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ