FIRE7 行動
なんか、ストックをやめたんで、投稿したいと思います。
六月十日、AM8:00、第三横浜自治区。
第三横浜特別学校、二年D組。
竜騎は学校に着くと同時に、和良の所に行った。
「おい、和良」
竜騎は和良に話し掛けた。
「?、どうした、竜騎」
「受け取れ」
竜騎はそう言って、鞄からSIG・P230を取り出し、和良に渡した。
「え?何これ、俺にくれるの?」
「あぁ、俺はこれから行動を起こす。最初の任務だ」
竜騎が言った『行動』と言う言葉は、意味など言わなくても和良は理解した。
「・・・分かった・・・・・・」
「第三横浜駅に午後四時に集合だ、遅れるなよ」
竜騎はそう言って、自分の席に着いた。
「竜騎・・・お前、本気なんだよな・・・」
和良はそう呟いて、拳銃を握り締めた。
PM3:55、第三横浜駅前。
竜騎は学生服にパーカーを着て、スポーツバックを肩から掛けていた、学生服のボタンは全て開け、フードを被っていた。
もちろん内ポケットには、拳銃が入っていた。
「おい、竜騎」
背後から話し掛けられて、竜騎は振り返った。
そこには、学生服の少年が三人と一人の少女が居た。
「和良、何故政義が居るんだ、それにこいつ等も」
「あぁ、政義は俺の弟だから、当然だろ」
和良は政義の頭を撫でながら言った、それを振り払う様に頭を振って竜騎に歩み寄った。
「竜騎さんが何かをするんだったら、何も出来ない僕でも、お役に立てたらな、と思って」
「フッ、そうか、頼むぞ政義」
ハイッ、と政義が元気に返事をすると、横に居た少年が喚きながら竜騎の前に立った。
それと同時に少女も話し掛けてきた。
「おい、竜騎!俺についてはコーコメントか!」
「そうよ!折角来てやったのに!」
少年の名前は山本雄也。
少女の名前は宮下刃澄。
二人とも昔からの幼馴染で、この二人は麻衣と竜騎との四人でよく遊んでいた。
「お前達、俺の予定とは大分ずれているんだが」
「?、何でだ?竜騎」
和良が首を傾げた、他の三人も同じ様子だった。
「金が足りない・・・」
「へ、金?一体何に使うのよ?」
刃澄は?だらけだったが、竜騎は構わず駅の中に入って行った。
「おい、竜騎!何処に行くんだよ」
「第二相模市だ」
竜騎は重々しく答えた。
「えっ?だってあそこは今、スラム街になっているんじゃないか?」
「いいんだ、目的地は其処だ」
皆はしばらく疑問を抱いていたが、竜騎が改札口まで歩いて行ってしまったので、しかたなく付いて行った。
電車に乗り込み、席に着くと刃澄が竜騎に囁いた。
「ねえ、竜騎。麻衣はどうしたの?」
「麻衣?あぁ、元気だよ。昨日も家に来ていた」
そう言うと、何故か刃澄は喜んだ。
「おい、ところでこれからどうするんだ?第二相模市はスラム街だから電車じゃ降りれないぞ」
雄也が竜騎に近づいてくると、他も集まって来た。
竜騎は含み笑いをし、スポーツバックを開いた。
「だから、こいつを使って途中下車する」
バックの中にあったのは、ペットボトルと少量の水、そしてドライアイスだった。
「こいつって・・・昔やった爆弾の材料じゃね?」
「そう、ペットボトルにドライアイスを入れて、水を入れて蓋をする、後は待てば爆発だ」
そう言って竜騎は、ペットボトルにドライアイスを砕いて入れて、水を入れた。
蓋はせずに、立ち上がり、先頭車両まで歩いて行った。
先頭車両の乗客は、殆どが眠っているか、音楽プレイヤーを操作していた。
竜騎はすかさず、ペットボトルに蓋をして、操縦室の小窓に置いた。
その後は、何事も無かった様に、和良達の所に戻って来た。
「さぁ、待とうか」
そう言うと、竜騎は席に着いて、バックの中身を整頓しだした。
それからしばらく、物凄い音が電車内に響き渡った。
それと同時に、電車が急停止した。
「ほら、丁度だぞ。第二相模市に着いた」
そういって窓ガラスを、拳銃で叩き割って、外に出た。
「急げ、警察が来る前にここを離れるぞ」
竜騎の言葉に全員が外に出た、そしてスラム街に入って行った。
皆さん、良いお年を。