表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
最凶の人生~思考盗聴器と共に生き、本当に一度死んだ男~  作者: 時田総司(いぶさん)
6章 束の間の高校編

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

86/90

43 教習所 タイヤ切りつけながら 頭を監視される

 最後の試験日から数日経ったある日、時田はシゲミから運転免許をとりに行けと言われる。


「何で? もう取れる時期なの?」

「18歳過ぎたらとるモノなの!」


(確かに誕生日の1月は過ぎているし、暇といえば暇だ)


 時田は運転免許をとりに自動車教習所に行く事となった。


『何々?』

『免許とるんだって』


 あのような事があったのだが、相も変わらず音声送信は止まずに頭の中で鳴り響く。


 こんなので運転に集中できるのか……?


 一抹の不安が時田の中で生まれた。


 さて、自動車教習所には送迎で、隣町まで送ってもらう。時田の住む町は田舎で、自動車教習所は無いからである。3、40分ほどかけて教習所に向かう。



 ――、


 教習所に着いた。


「時田真司です。今日から、宜しくお願いします」


 挨拶を済ませ、教習が始まる。


 初日は、


 ハンドル捌き、

 発進確認、

 学科試験の勉強


 を行った。


「ありがとうございました」


 時田は帰りの挨拶をして、送迎してもらう。

 初日は、特に困った事は無さそうだった。



 ――、


 時田の自宅付近に着いた。


「お疲れ様です、ありがとうございました」


 今度は、送迎の人に挨拶をして、自宅へ帰った。

 音声送信はうるさいが、運転自体に関しては大丈夫そうだ。単純に頭を使って勉強するのは、集中しようとしている時に話し掛けられて集中できない。しかし、運転は体を使う事も多いので、多少話し掛けられても何とかやり過ごすことができた。


(案外、簡単に免許とれるんじゃね?)


 時田は少しばかり免許取得を舐めてかかってしまいそうだった。


 教習二日目――、



 事件は起こる。



 初日と同じように送迎の車に乗っていたら、


(!! !!!?)


 ナルの家の前で車は止まる。


(ま……まさか……!?)


 そのまさかだった。

 ナルが送迎の車に乗ってきた。


!!


 ナルは僕の顔を見るなり、不機嫌な表情になった。


「今日から一緒に教習受ける事になるから」


 送迎のおじさんはさらりと言った。


(そんな……コイツと一緒なんて……)


 時田とナルは、車の中でほぼ一言も喋ることなく、教習所に着いた。

 ナルと教習所に通う一日目は、特に何も無く、無事に教習が終わった。



 数日後――、


 時田と中学が一緒だった、カツヒコが教習所に来た。因みにコイツも、“あの夏” 思考盗聴器を使って時田を監視していた。


「や……やあ、久しぶり」

「うん……」


 特に会話は弾まず、一日は終わった。



 更に数日後――、


 カツヒコの通っている高校の女子達が、教習所に来た。カツヒコは高校三年間で女たらしになったらしく、女子達とちゃらちゃらと会話をしていた。


(アイツ……昔はもっと……)


 ナルも、会話の中に入っていた。時田は独り、昼ご飯を食べる日々が続いた。



 再び数日後――、


 いつもの様に、昼休憩に昼ご飯を食べていると、こそこそと話し声が聞こえてきた。


「ねぇ、時田君て、どんな人なん?」

「ああ、アイツね。いいものがあるのよ」


 質問に答えているのはナルだった。


(まさか……!)


 そのまさかだった。ナルは教習所に思考盗聴器か何かを持って来ていた!!


「何これ? すごーい」


 椅子に座る時田の背後で、ナルはカツヒコの通う高校の女子と思考盗聴器と同様のモノを見ている様子だった。


(あんなものを、しかも近距離で……)

「あんなものを? これのコト?」


 カツヒコの通う高校の女子は、何かのディスプレイに映る文字を読む。時田は今更女子の事を気にしてはいない。


「あっ。もしかして今時田君、びっくりしてる?」


(問題なのは、思考盗聴器の謎が増えた事だ! 脳波を採るのにも、頭に吸盤が付いたコードを取り付ける必要がある。脳の断面図を採るのにも、MRIといった大掛かりな機器が必要だ。それなのに――、


その思考盗聴器は、カバンに入る程の大きさで!

ほぼリアルタイムで!

頭で考えた事を文字とし、ディスプレイに映し続ける事が出来る!!)


 箸を持つ手が、止まった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ