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辻沢のアルゴノーツ ~傀儡子のエニシは地獄逝き~  作者: たけりゅぬ
第三部 書かれた辻沢(フジノミユキのオートエスノグラフィー)

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「書かれた辻沢 20」(行方不明者探索)

 サキは辻沢の調査のために二つの拠点を使っていると言った。


「そっちは協力者のご厚意ってやつ」


 そういうことか。


あたしたちフィールドワーカーのことを邪魔にする人もいれば、逆に好意を持って積極的に物資や情報を提供してくれる人もいる。


あたしも自分のフィールドに行けば親しい方々がいて色々と便宜を図っていただいている。


そういう方に出合えて初めてフィールドにハマったという感じが持てるものなのだった。


「サキは、辻沢が楽しい?」


 ハマってるサキはきっと楽しいのだろうと思って聞いたのだったが、


「楽しかないな」


 という返事だった。


義務感でやってるみたいなものだそうだ。単位目的ってことか。


「『R』が?」


「そっち《《も》》、かな」 


 詳しく聞くとサキの辻沢入りにはもう一つ目的があるという。


「辻沢に住んでいたおばさんが、こっちに来る少し前に失踪してね」

 

 お母さんに頼まれて探しているのだそうだ。


辻沢で人がいなくなったら青墓の樹海を探せと言う。


ならば青墓をプレイフィールドにしている『R』は最適だろう。


捜索と調査、同時進行。


「一人で青墓を彷徨ってたら、こっちが行方不明になっちゃうからね」


「誰かと一緒なの?」


「いいや。ゲームなら他のプレイヤーがいるから」


 だとしても怪我をするほどやばいゲームに単独参戦は無謀すぎないか。


「見つかりそう?」


「いいや。髪の毛一本の消息もない」


 もしサキのおばさんが青墓に向かったとしたら、きっとどこかに記憶の糸があるはずだった。


ならばあたしはサキの捜索に協力できる。


「手伝うよ」


「どうやって?」


「あたしも『R』に参戦したい」


「フジノジョシが? 本気か?」


 そんなに驚かなくても、


「本気だよ」


 サキはしばらく考えたあと、


「マジで命の保証はないよ」


 と言った。


「サキだってこれまで生き延びて来たじゃない」 


「逃げ回ってたんだよ。強そうな人を盾にして。そうやっておばさんを探してる。出玉のタイミングも分かって来たし、なんとか続けられてる」


 だから出玉って何?


 あたしはサキのパーティーの「傭兵」という形で参戦させてもらえることになった。


『R』のルールは簡単だった。プレイヤーはパーティーを組んで参戦し、青墓にスポーンするエネミー相手に戦い、得点を競うという。


そして「出玉」というのはゲームに出てくる敵キャラの改・ドラキュラとカーミラ・亜種という二種の怪物がスポーンすることだとわかった。


スポーン場所がスマホアプリにポイントされるという流行りの位置ゲー要素もあるようだ。


「これが敵のイメージ」


 サキが敵キャライラストのクリアファイルを見せてくれた。

 

そのファイルに見覚えがあると思ったらミユウの部屋にあったのと同じものだった。


それにしてもこんなおぞましい敵が本当にいて、それと戦うとしたら皆さんどうかしている。


「で、これが参戦用のグッズ」


 とサキにリストを渡され、


「時間いい?」


「どうして?」


 と聞き返すと、


「調達しに行こう。駅前通りのスーパーヤオマンで買える」


 スーパーで用具が揃えられるの? 命がけのバトルゲームにしてはお手軽だ。


「まあ、付いてきなって」


 いつになく軽い足取りのサキの後について、あたしはスーパーヤオマンへ向かうことになったのだった。

(毎日2エピソード更新)

続きはこのあと21:10に公開します


よろしくお願いいたします(*ᴗˬᴗ)⁾⁾⁾


たけりゅぬ

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