表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/100

第22話 夕食と新たな決意

その夜、チヨは腕によりをかけて夕食を作った。味噌汁、焼き魚、煮物、そしてルカの好きな唐揚げ。色は見えなくても、料理の手順は体が覚えている。


でも、焼き色が分からないのは困った。


「ルカ、これ見て。いい色に焼けてる?」


「うん、美味しそうな焐色!」


妹の助けを借りながら、なんとか夕食を完成させた。


「今日は豪華だね!」


ルカが目を輝かせる。


「健司先生も一緒にどうですか?」


チヨの誘いに、健司は嬉しそうに頷いた。


「お言葉に甘えて」


三人で囲む食卓は、まるで家族のようだった。ルカは学校での出来事を楽しそうに話し、健司は優しく相槌を打つ。チヨは二人の様子を見ながら、胸が温かくなった。


もし、違う運命だったら……


「そういえば」


ルカが突然言った。


「クラスの友達が言ってたんだけど、将来は健司先生みたいなお医者さんと結婚したいって」


「へえ、そうなんだ」


健司が苦笑する。


「でも私は違うよ」


ルカは真顔で続けた。


「だって、健司先生にはチヨ姉ちゃんがいるもん」


「ルカ!」


チヨが慌てる中、ルカはにこにこと笑っている。


「だって本当のことでしょ?」


健司は優しく微笑んだ。


「ルカちゃんは、本当に鋭いね」


その言葉に、チヨの心臓が跳ねた。まるで認めたような……


食後、チヨは再びレシピノートを開いた。今度は、今日作った料理の作り方を詳しく書き込んでいく。


「唐揚げの衣は、少しカリッとするまで揚げる。音で判断できるから、色が見えなくても大丈夫」


そんなメモも添えて。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ