そして尋問が始まる
なんだ?
どうした?
どういうことだ?
目の前で繰り広げられている光景に目を疑う
貴腐人が帰宅すると
リビングには
大阪から帰ってきたばかりであろう理久と涼くんが
『ベタベタイチャイチャ』
していたからだ
とてもとても甘〜い空気を纏って
?
「母ちゃんお帰り…」
怪訝な顔をした玲央が貴腐人を出迎える
「何?アレ…どうしたの?」
「わかんないけど…さっき2人で帰ってきて…ずっとあんな感じ」
「へぇ…仲直り出来たってことなのかな…」
それにしても
いつもの理久と涼くんとは全く違う雰囲気に戸惑いながら玲央と呆然としていると
「アレはさぁ
ただ仲直りしただけって感じじゃないよね!」
「そうそう!タダナラヌカンジってヤツだよね!」
そう言いながら伊吹くんとましろくんが
リビングのドアからひょこっと顔を出す
やっぱり
……そう…なの…か…?
「涼くん頑張ったんだねー」
ましろくんがとても嬉しそうに言う
「涼ってやっぱり凄いのな…あの理久兄にあんな表情をさせるなんて…」
伊吹くんが珍しくまともな感想を述べている…
「高1の頃からずっと一途に追いかけてたんだもんね…涼くんは」
「そっか…涼…良かったなぁ…」
伊吹くんとましろくん…
普通な会話できるんだ…
…じゃなくて
今は理久と涼くん!
なんて声かけよう…
とりあえず…普通に『おかえり』かな…
意を決して2人に声をかけようとした時
「ちょっと!何で?何なの?
仲直りするのは歓迎だけど!
近い!近すぎる!甘い!甘すぎるよ!この空気!!」
玲央がそう叫びながら
理久と涼くんの間を割るように突進して行った
久々のブラコン爆発だ
玲央は理久に飛び付き
涼くんを睨みつけ肩をグッと押して
理久から引き離そうとしている
「玲央!ただいま
心配かけたね」
理久はそう言って玲央の頭をナデナデしている
「玲央くん!ただいま!お土産たくさん買ってきたよ」
涼くんもニコニコしながら玲央の頭をナデナデしている
どうやら
涼くんには玲央の睨みも攻撃も全く効いていないようだ
玲央は複雑な面持ちで2人の顔を交互にチラリチラリと見た後
大きなため息を一つついた
「なんだよ…瑠加兄は拓真に取られるし…理久兄まで…イブだってさぁ…」
玲央は拗ねたように呟く
「玲央!」
理久と涼くんがギュッと玲央を抱きしめる
それを見た伊吹くんとましろくんは
視線を合わせてコクンと頷き
「れーおー」
と叫びながら
3人の元へ走って行き抱きついて玲央をもみくちゃにした
「あの…お忘れかもだけど…俺もいるよ…玲央…」
そう言っておずおずと5人の元に近づいて行く…洸くん
あ!!
居たんですね?洸くん!
相変わらずの隠密スキル…
凄い気配隠蔽能力だ
「あきらぁ〜」
玲央は洸くんの方へと両腕を伸ばす
洸くんは玲央の両の手をグッと引き寄せ抱きしめてヨシヨシと背中を撫でる
……
貴腐人は…
何を見せられているのだろうか…
唖然としている貴腐人の方へ手を差し出し
「美月ママ!来て!」
伊吹くんがそう言ってニッコリと、笑う
あぁ…もう!
貴腐人はもつれ合っている彼らのところへと
ダイブした
すると
ガチャ!
ドアがあき瑠加と拓真くんが入ってきた
「何やってんの?」
瑠加が呆れたように言う
「あ…涼、理久さん…お帰り」
拓真くんが嬉しそうにふわっと優しく微笑んだ
それを見た瑠加の目が緩む
拓真くん…
身体は大きいの可愛く見えるのは
こーゆーとこなんだろうな
「寿司買ってきたからみんなで食おうぜ」
瑠加が手に持った大きな包みを差し出す
「足りるかなぁ」
拓真くんが心配そうにお寿司の入った包みを覗き込む
「お土産で豚まんをたくさん買ってきたから
それも食べようね」
理久がキッチンの方を指差した
「じゃぁ…お茶でも淹れようか」
そう言うと涼くんはスッと立ち上がり
キッチンへと向かった
「美月ママ!レタスとかキュウリとかある?野菜も食べないと…サラダ…サラダっと」
そう言いながら伊吹くんが涼くんの後を追う
伊吹くん…さすが現役モデル
「あ、そう言えばさっき実家からマスカットが送られてきたんだよね。それもみんなで食べよ!」
ましろくんもいそいそとキッチンへと向かう
準備が済むとワイワイとみんなで食卓を囲んだ
全員集合は久しぶりだ…
そして…
ひとしきり食べ
片付けをしたところで
「さてと!」
伊吹くんが立ち上がりずいっと涼くんの前へ行き
綺麗な指先で涼くんの顎をクイッと上げて不敵に微笑んだ
「じゃぁ…大阪で何があったのか
全て聞かせてもらおうかね?涼?」
楽しい尋問のお時間の始まりです…




