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月の魔物

3章「航海の仲間たちとリュート月の魔物。」

航海に仲間がつきもの、このキャラベル船には船員の他に素敵な仲間がいる、夜は自由時間どう過ごしてもいいが、あまりうろつくのは御法度、侵入者と間違われたら、仲間に斬りつけらたら大変、それでも仲間は仲間、大体に船には役職が多い 船長、副長、操舵手 見張り人、砲手、捕手、漕ぎ手、兵士長、甲板長、料理長、船医、これらは確かに存在するが、規模が小さい船団だとキャプテンのみ、規模が大きくなればなるほど、役職が増える、そしてこのキャラベル船の船長はレイブ船長近海での航海経験が豊富で、与えられた任務はしっかりとこなす、頼りになるナイスガイだ、そして船船員として一応は仕事をしているが、仲間から好かれている人物が二人いる一人は、ムッシュアミムケル。

ムッシュアミムケル「元気?」

ラモン士官候補「ええ、なんとか?」

ムッシュは気取らない性格でみんなに好かれていた、優しく受け止めてそして気さくで嫌味を言ったところ聞いたことない、雨嵐の時も荷下ろしの時も、肩書きとしてはシェフで船員の食事を作っている、ある程度評判はいいものの、彼には音楽がある、彼のリュートは心地よく、心を癒してくれる。

ムッシュアミムケル「気取らずいきなよ、俺らは使いパシリだぜ、気楽に命だけは大切にすればいいだからさ。」

ラモン「ああ、ありがとう、でも、気になることが。」

ムッシュアミムケル「弾こうか?」

そう言うとリュートを手にする。

ムッシュアムケル「例えば 夢一つ追いかけた 船員一人 船の中 夢の途中でも 背中に

哀愁命捨てても 海の藻屑にはならないと心に誓う航海、今を感じれば、過去を忘れる、未来は薔薇色と抜けた歯の奥笑ってる、生きて男悲しませるな、あいつは優しい優しい女だから

暗い 暗い海、目の前あっても 負けるな、男だろう 涙を拭け。」

ムッシュは軽快にリュートを弾くリュートはギターと違うのは弦が12本であるということ音階が複雑で、指で弾くように弾く、音色は語りかけるように、人々の琴線に触れるみたいに聞こえる。暗い波間はこちらからは強大な闇に見える、ランタンを当てれば魚の背がが光り、地獄の釜に思える、灯台は遠くにあるが 侘しく映る、目をさらに凝らしてみればどこかの船の砲撃、こちらには来ないと思うが、不安はある。

ムッシュアミムケル「どうだった?いい歌だろう?今度小さなホールで演奏するんだぜ?痺れるだろ?ラモンは考えすぎだよ。」

ラモン「そうかも。」

 ラモンが見つめるのはこの先の国の未来と昔手にした地図、記憶をたどってもみつからない

士官になったのはそれが理由でもある、」

ムッシュアミムケル「心配ないさ、俺だってそこそこでやってるだから、死ぬことはないさ、何小耳に挟んだけれども、見つかるさ、必ず、心配はなんてしなくていい、海は全部知ってるのさ怖さも、愚かさも、豊かさも、明日はいい日になるから。」

そう言ってムッシュは僕に笑顔をくれた屈託ない笑顔を。辛い、航海で気持ちが落ちそうな時、頼れるのは仲間への信頼だ、力を合わせれば乗り切れる。

お礼を言ってまた一曲、その音色は波の音と混ざり合ってとても澄んでいた、船の上には航海用具にマスト、帆、大砲に砲弾、舵、それだけしかないのだから、音楽は心地よくありがたい。

ラモン「ありがとう。」

そういうと ムッシュと別れを告げて、船底に行く、ムッシュも軽い会釈をして二人は別れた。

 夜の海はあらゆる生物の棲家。それは通常の魚類はもちろん、人間に嫌われた生物たちもいる、甘く危険な場所。

 リッシュ「人間の船?バカやってるね。」

 ソラト「ええ、私たちのところまで来て、厚かましいわ、沈めてあげようかしら?」

 リッシュ「だめよ、だめまだよ、彼ら王様の所にいくまで待たないと。」

ソラト「そうね、そうよ、陸地から出る時、碇をあげる瞬間。」

 二人は海の中に住んでいる人魚だ、毎夜毎夜、悪巧みを考え人を驚かし、怖がらせ、その反応を自分たちの楽しみに変えている、無論彼女らにも町があり、故郷がある、人間が今はいけない深海に、でもそれは少し遠い先の話。

真っ赤な月の夜にはひそひそ話も航海士の嘆きもみんな一緒、陸地にいる町の人たちも、同じ夜を迎えている。暗い波間の間には死者が魚に喰われていたり、イルカたちが激しいハンティング

をしていたり、みんな同じ夜を迎えている。


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