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トワイライト 短編  作者: 仲仁へび
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02 戦闘指南



 それは、王子サマとファーストコンタクトしてからすぐの事だ。


 ザーフィスを追いかけるために町から出てエブ平原を歩くと、魔物がうろついているのが見えた。

 よっぽどせっまつまった状況じゃない限り夜に外に出ないので、魔物と戦った経験は乏しかったのが不安だ。


「戦いなれてないとやっぱり不安だよね」

「とか言いながら、さらっと剣を構えるあんたはほんとに王子サマなのか」


 脱走王子は「まあまあ」と言いながら、戦闘についての注意事項をのべてくる。


「魔物との戦闘は、常に注意を払いながら行わなければならない」

「んなの、基本だろ。戦闘音や血の匂いが他の魔物をひきつけちまう。だから囲まれないようにしなけりゃならないってやつだ」

「そう、そして」


 王子サマは自分は身に着けていた腕輪をこちらに見せる。


「天使の加護を受けて、周囲にゾーンを展開する。このゾーン内にいる間は、基礎体力が向上するし、武具の性能もあがる」


 すると腕輪が光った。


 周辺の空間にキラキラとした粒子が舞う。

 半径五メートルくらいの円の範囲に。


 天使の加護なんて信じてないけど、そう思いたくなるのも分かる光景だった。


「ゾーンの展開は当然目立つから、速やかに行動しなけれなならない」

「言われなくても」


 さっそくこっちをターゲットロックした、魔物に対して攻撃。


 剣でザクザクやっていくと、あっという間に倒れた。

 すると、どさっと倒れた時にチャリンと硬い物がこすれるような音がする。


 死体を確認すると、硬貨を持っていたようだ。


「魔物の種類によっては、習性によって素材やお金・鉱石などを貯め込んでいるものもいる。巣なんかを狙うと、そこらへんはかなり期待できるはずだよ」

「つっても。持ち運ぶのとか換金が面倒だけどな。苦労してクズ鉄もっていっても、小遣い程度の金にしかならない事あるし」


 返り血のついた武器を拭いて、鞘にしまう。


 魔物の強さは、それほどでもない。

 この分なら、隣町に行くくらい問題なさそうだ。


 いつまでこの変てこりんな王子サマと行動を共にするのか分からないが、共闘相手としての成績は問題なさそうだった。


「その腕輪は高級品だ。ゾーン展開できるのはあんたしかいないんだから、さぼるなよ」

「分かってるさ。必要なら、僕も前に出て戦わせてもらうよ」

「あんた、王子になるより傭兵やってた方が向いてねーか?」



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