31.ケリー
「はっ、現実逃避してた」
正常な俺は、思わず目を丸く開いて言葉を漏らしていた。焦点を少女に合わせる。
(俺は大人だ。フォローしないと!)
大人な俺は、戸惑う様子の少女を窺いながら強く思考した。頭をフル回転する。
「気にする必要はないさ。多分、朝はお父さんだって辛いとおもうし、こっそり同じように使ってるんじゃないかな? きっとそうさ!」
「その…、家の洗面化粧台はタイマーが付いていて…」
「…」
温和な俺は、励ますようなジェスチャーを交えて強く話した。俺を瞥見する少女は、更に戸惑うようにして呟いた。混乱な俺は、思わず沈黙していた。
「こんな時に、使える転職代行ってありますか?」
現実逃避な俺は、思わずそのような新しい言葉を作り出して疑問に呟いていた。ビクリとする少女は、再び体を強張らせながら表情を青くする。
「せっ、洗面化粧台にタイマーが付いてないし、臭いが籠らないトイレも体を洗ってくれるお風呂も料理を作ってくれるキッチンも無いような安宿の部屋でごめんなさい!」
(なんだそれらは?! あ~次から次へと知らないこと事ばかり! どうフォローすれば…、そうか!)
青ざめている少女は、先程と同様に頭を直ちに深く下げて強く話した。絶体絶命な俺は、ツッコミを入れたい純情を押さえ込みながら頭を抱えて閃いて強く思考した。優しい表情を作り、少女に歩み寄る。少女の前で腰を落とす。
「さっきから、謝る必要は全然ないよ。俺は冒険者だから部屋はあまり使わないし、そういうのがあっても使えないから問題ないんだ」
再び温和な俺は、語り掛けるように話した。頭を上げる少女は、青ざめている表情を俺に向ける。温和な俺は優しく微笑み、顔色を戻す少女は明るい笑顔を見せる。
(やっぱり、子供は笑ってる方がいいな)
「さっきトイレはないって言いったけど、二階の廊下と一階の食堂にはあります。それと最後ですけど、出掛ける時はこのリセットボタンを押すと便利です」
『ピピピピッ』
『ガチャ』
安堵な俺は、思わず笑顔の少女を朗らかに見つめて思考していた。表情を戻す少女は、リモコンを俺に見えるようにして話した。赤いボタンを押し、扉側から音が届いて扉から解錠と思われる音も届いた。部屋は訪れた時の状態に戻る。
「これで戸締りは終わりです。あとは、鍵を掛けるのを忘れないようにしてくださいね」
「ははっ、サービス満点だな…」
得意な様子の少女は、リモコンを俺に両手で差し出して話した。唖然な俺は、思わず言葉に迷いながら乾いた笑い声を溢して引きつる表情を押さえ込みつつ返事を戻していた。リモコンを受け取る。
「私はケリーって言います。今日は、ゆっくりしていってくださいね!」
「ありがとう。俺はルーティだ。よろしく!」
元気な様子の少女は、これまでで一番の明るい笑顔を見せて元気に話した。平穏な俺も、同様にして返事を戻した。扉に向かう少女は、部屋を出たあとに振り向いてお辞儀する。引き続き平穏な俺は笑顔を見せ、同様にする少女は部屋をあとにする。階段を軽やかに下りる音が届く。
「いや~たかが部屋一つなのに、色々あるもんだな~」
関心な俺は、思わず感慨深いと呟いていた。視線をリモコンに移し、ボタンを押して扉を閉めて窓を開ける。ベッドに向かい、掛布団の上に腰を下ろす。
「うわっ。このベッド、凄い弾むな」
驚愕な俺は、思わず意図せずに体を弾ませて呟いていた。ベッドは、硬過ぎずに柔らか過ぎない腰に優しい加減。
「まだまだ、俺が居た世界はたいしたことなかったんだな~」
感慨な俺は、ベッドに寝転びながら呟いた。ゴロゴロして顔を掛布団に埋める。掛布団は、干した直後のような太陽の匂いがする。
「そうだ。寛いでる場合じゃない。やることを済ませないと」
リラックスな俺は、思わず体を起こすと同時に声を上げて呟いていた。弾むベットの反動を利用して立ち上がる。リモコンのリセットボタンを押して戸締りを行い、リモコンをベッドの上に置く。部屋の外に出て扉を閉める。
「鍵の掛け方は、こうかな?」
『ピピピッ』
『ガチャ』
不安な俺は、思わず扉の鍵の差込口と思われる個所を見つめて疑問に呟いていた。鍵を差し込み、扉から電化製品の反応するような音と金具の噛み合う音が届いた。
「なんだろう…。これ、木だよな?」
違和感な俺は、思わず昔の銭湯で見たような木製の鍵を角度を変化させながら見つめて疑問に呟いていた。
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