24.冒険者ギルド
前方に門番の槍を持つ右腕が伸びる。
「ああ…。金がないところを済まないが、ここを通るには通行税が掛かるんだ。銀貨1枚だが持ってるか?」
困惑な様子の門番は、左手で頭を掻いて遠慮がちに疑問に尋ねた。不意な俺は、思わず足を止めて門番を見つめてしまう。初々しい門番の眉尻が下がる。
(まあ、アニメなんかでも良くある話だ)
冷静な俺は、右手をパンツの右ポケットに入れて銀貨を探りながら思考した。銀貨1枚を取り出して思わずそれを見つめてしまう。
(女神が用意した銀貨だが…)
「これでいいか?」
不安な俺は、女神を信じると思考して銀貨を手渡しながら尋ねた。受け取る門番は、軽く確認する。
「大丈夫だ」
(この金は、問題なく使えるな)
顔を俺に向ける門番は、笑顔で返事を戻した。安堵な俺は、門番が銀貨を腰に着けている袋に仕舞う様子を見つめて思考した。
(そう言えば…)
「ところで、ギルドはどこにあるんだ?」
「冒険者ギルドか? そこの建物だ」
再び不安な俺は、今更と思考して疑問に尋ねた。顔をこちらに戻す門番は、尋ね返して体を城門側に向けて城門内を伸ばす左の腕と人差し指で示して話した。示す先に周囲よりも一際大きな茶系色の建物が存在する。
「ありがとう」
「気を付けてな」
「ああ」
安堵な俺は、門番に微笑みかけて話した。視線を戻す門番も、同様にして話した。歓喜な俺は、明るい表情で返事を戻した。再び大人の力強い右足を未来に向けて大きく踏み出す。
(いい人だな!)
爽快な俺は、冒険者ギルドに向かいながら見習おうと強く思考した。暗がりの城門を通過する。明るみの街が視界に飛び込み、思わず足を止めてしまう。
(これが、この世界の街か!)
感動な俺は、思わず表情を笑顔にして無事に小学校に辿り着くような余り有る感激の中で強く思考していた。直ちに周囲を見回す。色彩豊かな開けた街並みを確認し、複数か所で談笑するおばちゃん達を発見する。
(う~ん、やっぱり面白い! 初めての街は新鮮だ!)
ハイテンションな俺は、思わず両拳を固めたあとに力の限りの伸びを行いながら叫ぶように思考していた。
(おっと。城門の内側も見ておかないとな)
慎重な俺は、両拳を下ろしながら新しい所有物の見てはいけない部分も見てみたいかのように思考した。表情を緩めつつ背後に振り向き、腕組すると同時に仁王立ちする。城門や城壁とそれらの付近を見回す。
城門は、木製の門扉が観音開きのように開いて固定されている。城壁は、上部に繋がる石造りの階段が複数か所に壁面に沿うようにして存在する。付近は、広い通路が城壁の手前側に存在し、防衛等のためであろう物資が各所に物々しく配置されている。
(うんうん。外側もいいが内側もかなり味があるな!)
得意な俺は、見てはいけない部分も惚れたと二度頷いて自分の所有物を自慢するかのように強く思考した。周辺の建物を気に掛ける。
(このまま街の中も見に行きたいが…、先にギルドに行くか)
葛藤な俺は、情報収集を優先しようと思考した。体を視界の右端で捉えている茶系色の冒険者ギルドに向ける。
(近くで見ても随分大きいな。小学校の体育館よりも大きい)
唖然な俺は、ギルドの正面と側面を見渡しながら思考した。側面の奥行きは正面の3倍ほどある。
(角度を変えながら見てみるか)
好奇心な俺は、隅々まで確認したいと思考した。ギルドの正面付近をうろつきながら観察を開始する。
(外壁は、レンガ調のキャメル色か。屋根は、切妻のオレンジ色。明るいし、大きく見えてカッコいいな。お洒落な煙突とドーヤもバランスよく付けてある。
1、2、3、4、せり出た部分は4か所か。妻壁に庇付きの小窓とその上側に飾りを付けてのっぺらぼうにならないよう工夫してある。中央の出入り口以外のせり出てないか所の手前側に木を植えてるのも抜かりない。建物は直線的で箱みたいになりがちだから木で直線を消そうとしたんだろうな。葉っぱの緑と幹の茶色がキャメル色の外壁とマッチしてる。
二階のステンドグラスの丸窓は明り取りか? 一階の上側がアーチ状の窓枠とデザインを揃えて縦列も揃えてる。楯列を揃えるのは間取りに影響するから結構難しいが、これをデザインした奴は意識高い系だろうな。
全体的に重厚感は強いが、窓枠や木の曲線で柔らかさを演出してトータルデザインを温かい街並に合わせてる。この建物は100点満点だ!)
職人な俺は、表情をにんまりさせてやるのならしっかりやらないと思考した。最初の立ち位置に戻る。誇らしげに腕組して再びギルドを観察する。
(いい建物だが、外観ばかり見てても始まらないからな)
満足な俺は、目的を見失わないようにと思考した。顔をギルドの出入り口に向ける。
(あの扉は開けっ放しなのか? 開かれたギルドだといいが…)
疑心暗鬼な俺は、アプローチの上り階段の奥側にある木製と思われる観音開きの重厚な扉を見つめて思考した。
(迷ってても仕方ない。きっといい場所だと思うし、行くか!)
臆病な俺は、先程までの幸福な感情を呼び戻すと同時に勇気と希望も呼び戻して強く思考した。出入り口に向けて勇敢に歩き始めた。
初心者です。
☆やブックマークなどをしていただけると嬉しいです。
アルファポリスでも応援してもらえると非常に助かります。




