87.回想:ステータスの確認 その2
「じゃあ、次はロンドな」
「俺か!? モモの後というのは少し気が引けるのだが…」
ロンドが、ふと、そんなことを呟いた。
「ステータスは重要だが、あまり気にしない方が良いぞ」
俺がそう言うと皆は少し驚いた感じだった。そして、リリーが首をかしげながら俺に聞き返してきた。
「そうなの?」
「ああ。ステータスは個人の能力だろ? 戦闘は一人でやるものじゃないからな。そこばかり気にしているのは俺は良くないと思う」
「そうね。魔法なんかもあるし、ステータスだけで相手の強さを測るのは危険ね」
俺の話にアイラが続いた。アイラも俺と同意見のようだ。
「それにスキルだってある。スキル次第では相性なんかもでてくるから、俺はステータスよりもスキルの方を気を付けた方が良いと思っている」
「そっか~」
リリーはそう言って、多少は理解をしてくれたような感じだった。
「そうだな。トレントの時も火が弱点だったり、魔石を壊せば倒せたりするからな」
そう言って、ロンドの落ち込んだ顔が元に戻った。どうやら少し元気を取り戻したようだ。
「それじゃ、いくぞ」
続けて、ロンドはステータスを表示させた。
【ステータス】
ーーーーーーー
名前:ロンド
LV:26
ギルドランク:E
HP:188
MP:164
力 (STR):69
攻撃力(ATK):72
生命力(VIT):77
防御力(DEF):70
知力 (INT):82
抵抗力(RES):75
器用さ(DEX):64
素早さ(AGI):73
運 (LUK):61
スキル
スキルマスター
槍術スキル LV24:ブレイクスピア、タイダルスピア
弓術スキル LV26:ファイアショット、影縫い、パワーショット、
ビーストショット、ランダムショット
強化魔法 LV26:ウィーク、クイック
空間魔法 LV16:ストレージ
赤魔法 LV26:初級攻撃魔法(威力小)、スロウ、パララサス、
グラントファイア、グラントアイス
体術スキル LV17:タックル、バックステップ
時魔法 LV 7:スロウ
鍛冶 LV 3:
ーーーーーーー
ロンドのステータスを皆で見る。
「あら、ほんとに低いわね」
アイラがぽつりとそう呟いた。
すると、ロンドはまた落ち込んでしまった。
エルフとという種族柄なのか、ロンドのステータスは高くもなく、低くもないといった感じだった。
(やはり、この世界でもエルフは器用貧乏か)
ロンドのステータスは中途半端なものだった。だが、知力は俺やモモよりも高かった。
ロンドは普段あまり魔法を使わないのだが、そこは流石エルフといった感じだった。
ロンドがまた落ち込んでしまったが、とりあえず、俺は皆のステータスを先に確認したかったので、話を進めることにした。
「次はアイラな」
「わ、私? …良いわよ」
やはり、ステータスを見せることは恥ずかしいのか、その返事には少し間があった。
(なかなか話が先に進まないな…)
俺はそう思ったが、口にはしなかった。
【ステータス】
ーーーーーーー
名前:アイラ
LV:21
ギルドランク:E
HP:150
MP:150
力 (STR):45
攻撃力(ATK):47
生命力(VIT):50
防御力(DEF):53
知力 (INT):52
抵抗力(RES):55
器用さ(DEX):41
素早さ(AGI):45
運 (LUK):39
スキル
女神
棍棒スキル LV20:ボアアタック、チャージアタック、骨砕き
盾スキル LV17:シールドバッシュ、インパクト
光魔法 LV25:グループヒール、ターンアンデット、ライト、
ヒール、プロテクト、キュア
風魔法 LV20:サイクロン、ウィンドカッター、ウィンドウォール
空間魔法 LV22:ストレージ、シールド
時魔法 LV25:レンジスロウ、スロウ
採集 LV10:植物採集
ーーーーーーー
アイラは一番戦闘経験が少なかったのでレベルも低くステータスも低かった。それでも、魔法はしっかりと上げていたようで、そのスキルはなかなかのものだった。
「アイラ、いつの間に、そんなにスキルを上げたんだ?」
「うふふ。秘密よ。これでも私、頑張っているんだから」
アイラはどや顔で胸を張っている。
(危なっかしい時もあるが、やることはちゃんとやっているんだな)
これには俺も驚いた。普段のアイラを見ていると戦闘中もふらふらと、何か集中していないように見えていたのだが、意外にも頑張っていたようだ。
「それじゃ、リリーだ」
「ちょっと、それだけ~?」
「先に進みたいんだ」
アイラが何か言いたそうだったが、俺はリリーの方見て目で催促をした。
「いくね?」
リリーはうなずきながらそう言って、ステータスを表示させた。
【ステータス】
ーーーーーーー
名前:リリー
LV:24
ギルドランク:E
HP:166
MP:210
力 (STR):49
攻撃力(ATK):51
生命力(VIT):51
防御力(DEF):55
知力 (INT):60
抵抗力(RES):54
器用さ(DEX):47
素早さ(AGI):50
運 (LUK):50
スキル
棍棒スキル LV17:チャージアタック、骨砕き
火魔法 LV27:ファイアボム、ファイアボール、ファイアアロー、
ファイアウォール
土魔法 LV23:サンドストーム、ストーンショット、
ストーンウォール
闇魔法 LV25:シャドウボルト、ブライン、ポイズン、パラライズ
空間魔法 LV16:ストレージ
裁縫 LV 5:
ーーーーーーー
人族だからなのか、それとも、リリーだからなのか、レベルの割にステータスは低かった。だが、火魔法だけは高かった。
スキルはレベル20から上がりにくくなっているので、これはかなり頑張っているんだと思う。
「火魔法のレベルが凄い上がったね」
「私、がんばったよ!」
モモがそう言うと、リリーは嬉しそうにそう答えた。
「シャドウボルトなんてかっこ良さそう」
「今度見せてあげるね!」
モモとリリーが楽しそうに話をしている。だが、まだ最後の一人が残っているので俺は話を進めた。
「よし。最後だ。シルフィーもステータスを見せてくれ」
実はシルフィーにも冒険者登録をしてもらっていた。妖精なので出来ないかと思ったが、ギルドに行って、実際、やってみたら作ることが出来た。ギルドの人も妖精の冒険者登録は初めてだったようで、このことには驚いていた。
「僕の出番だね。それじゃ、いくよ~」
【ステータス】
ーーーーーーー
名前:シルフィー
LV:?
ギルドランク:なし
HP:?
MP:?
力 (STR):?
攻撃力(ATK):?
生命力(VIT):?
防御力(DEF):?
知力 (INT):?
抵抗力(RES):?
器用さ(DEX):?
素早さ(AGI):?
運 (LUK):?
スキル
妖精
風魔法: LV 3:ウィンドカッター
ーーーーーーー
相変わらずシルフィーのステータスには、?ばかりだった。だが、シルフィーもスキルを覚えていて、なんと! 風魔法を使えるようになっていた。
(シルフィーもスキルを覚えられてよかった。これで、スライムぐらいは倒せるようになるはずだ)
こうして、俺達は皆のスキルを確認することが出来た。だが、本当の目的はこれからになるので、まだまだ、話を続けなければならない。
(次回はもう少し早く終わるように、何か考えよう)
俺は心の中でそう思った。
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