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スキルマスター  作者: とわ
第一章 ムーン・ブル編
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9.誰?




「あれ?」


 引き続き羞恥な俺は、思わず動きを停止して何処かに妄想が残ると疑問に呟いていた。周囲を見回す。妄想は発見できない。


「うん?」


 不安な俺は、思わず首を傾けながら何処だろうと疑問に声を漏らしていた。視線を姿見鏡に移す。身なりを服装を弄りながら全身を捻りつつ確認する。妄想は発見できない。


「う~ん?」


 益々不安な俺は、姿勢を前屈みにしながら顔面を姿見鏡に接近させつつこれかと疑問に声を漏らした。顔面を詳細に確認する。


「う~~~ん…」


 不満な俺は、姿勢をゆっくり戻しながら腕組しつつ何かが腑に落ちないと声を漏らした。


「う~~~ん~~~………」


 困惑な俺は、目を閉じると同時に眉間に皺を深く刻みながら右手を皺に当てつつ唸るように声を漏らした。目を開き、姿見鏡に映る顔面を見つめる。


「誰?」


 混乱な俺は、思わず首を傾けながら疑問に呟いていた。視線を下げ、姿見鏡に映る身なりを確認する。


「これ~…、俺か。服が~…、今着替えたやつだしな」


 複雑な俺は、腕組を解いて姿見鏡に映る身なりを入念に確認しながら呟いた。宝箱の前に移動する。宝箱内のスーツを確認して得心を得る。姿見鏡の前に戻り、先程と類似にして顔面を再び詳細に観察する。


「顔が随分変わったな~。この世界に合わせた美形…、いや男前…、いや、そもそもこの世界の男前ってどんなだ?」


 曖昧な俺は、和風顔が残る顔面を右手で触りながら首の角度を数回変化させつつ疑問に呟いた。


「う~ん…」


 引き続き曖昧な俺は、姿勢を戻しながら憶測を巡らせつつ声を漏らした。


「まあ、それはいい。女神が変えたんだろうし、おかしなことにはならないはずだ」


 楽観な俺は、両手を左右に広げながらジェスチャーしつつ一応は女神を信頼していると呟いた。


「それよりも…」


 複雑な俺は、改めて姿勢を前屈みにしながら顔面を姿見鏡に接近させつつ呟いた。顎を上げ、顎髭を首の角度を数回変化させながら確認する。顎髭は金色の産毛のようだ。


「髭は元々薄いからな~。いっそのこと濃くなってみたかったが…」


 コンプレックスな俺は、思わず無い物ねだりだと理解しながらも呟いていた。首の角度を更に変化させながら視線をゆっくり上方に移動する。きらりと光り輝く部分を発見する。血の気が全身から失せる。絶対零度の地に全身脱毛した全裸で立ち尽くすかのような震えを起こす。


『ガタン!』


「あっるれー!?」


 姿見鏡は、急接近する俺に左右から鷲掴みにされて音を上げた。大混乱な俺は、同時に思わず疑問に大声を裏返していた。頭部を姿見鏡に恐る恐る突き出しながら視線を上目遣いにする。


「あっるれれーー?」


 大狂乱な俺は、思わず首の角度を数回変化させながら絶世の頭皮を入念に確認しつつ疑問に声を裏返していた。


「あっるれれれーーー」


 大錯乱な俺は、思わず首の角度を複数回変化させながら絶世の毛根を必死に確認しつつ声を裏返していた。


「あっるれれれれー……」


 大混迷な俺は、思わず肩を落としながら両手も姿見鏡から項垂れるように落としつつ小声を裏返していた。


「…」


 真っ白な俺は、思わず言葉も真っ白になっていた。姿勢を戻そうと上半身を起こすが足元がふらついて後方に数歩よろける。


「髪が!?」


 未だに真っ白な俺は、思わず素早く左側に向くと同時に前屈みの姿勢を作りながら両手を頭部付近でわなわなさせつつ声を上げていた。わななく両手を恐る恐る頭部に押し当てる。


「だ、大丈夫だ。カツラじゃない。毛根も確認したし根付いてる。だからハゲではない。ハゲではないが………」


 不安な俺は、思わず頭皮を優しく揉み解しながら震える声を漏らしていた。おののく表情を姿見鏡に静かに向ける。揺れる視線を頭部に慎重に移す。ぐちゃぐちゃな感情の中で震える姿勢を姿見鏡に冷静に半身に正す。


 ・・・


「金髪かよ!」


 ・・・


「そこは、真っ白じゃないのかよ!」


 ・・・


 ぐちゃぐちゃに冷静な俺は、間を置いたあとに右腕をツッコミを入れるようにしっかり伸ばしながら違和感はこれだったのかと声を上げた。間を再び置いたあとに二度のツッコミは決まり事と同様にしながら女神のセンスは分らんと改めて声を上げた。洞窟内に二つのツッコミが木霊する。木霊はやがて静まり、静寂が訪れる。


「あの女神、何かが変わるとか言ってたが、この事だったのか…」


 困惑な俺は、思わず項垂れると同時に両手を膝に突きながら和風顔に金髪は無いだろうと呟いていた。顔面を右手で抑え込み、放心状態に陥る。


 しばし経過する。


 放心な俺は、指の隙間からの視線を姿見鏡に向けて全身を確認する。


「この髪、色は確かに金髪だが服装との違和感はなくて寧ろ似合ってるな…」


 平静な俺は、髪の変化を前向きに捉えながら呟いた。体を起こし、姿見鏡の前に移動して顔を確認する。


「金髪か~。目立ったりは~、しないよな~」


 不安な俺は、髪を指で弄りながら首の角度を数回変化させつつ違和感しか残らないと呟いた。


「まあ、考えても仕方ないか。これは、新たな自分として受け入れよう!」


 前向きな俺は、腰に手を当てて受け入れ難い現実を真正面から受け止めてやろうと声を上げた。姿勢を前屈みにして顔を姿見鏡に突き出す。柔らかくウエーブする金髪サラサラヘアーを確認し、最初の明るい笑顔も確認した。




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