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しりとり、国取り、お疲れです。

 二人はお茶とスコーンを片手にオセロに熱中していったわ。

 同時に“しりとり”をしながらだから本当に面白い戦いになってるの。


「しりとりか、ならば妾はリンゴじゃ!」


「“ゴ”か、ゴマ」


「違うぞ人間の王よ! 妾の最後の言葉は“じゃ”だから“や”になるのじゃ!」


 ……無茶苦茶言い出したわね?


「そうか、しりとりとは、よくわからぬが“や”か、(やぶ)


「ならば妾は“ブルーベリー”じゃ!」


「な、や、“槍”」


 一手毎にペンネの語尾が“じゃ”の為に“や”の言葉を探す王様、止めるべきかしら?


「また“り”か、“リッチー”じゃ!」


「や、“矢倉”でどうだ!」


「“だ”じゃな、大海竜じゃな」


「なべしき!」


 意外に続くものね? 因みにオセロは二人ともいい感じに角を両者が取ってるし、見た目は五分五分ね。


 因みに王様が消えた城は大騒ぎみたい? 音だけで大変なのがよくわかるわ。


「ペンネ、王様? そろそろ本題に入りましょう、城で大騒ぎになってるわ」


 私はそう言ったんだけど、聞く耳無しでオセロを続ける二人は最後のマスを埋めて勝敗を確かめる。

 何故かズルがないように私が黒のペンネの駒を白の王様の駒をメリルが数える事になり、32駒ずつの引き分けになったの、オセロの引き分けなんて初めて見たわ。初心者同士の戦いなのに驚かされてばかりね。


「なに、妾と引き分けじゃと! やるのぉ」


「むむ、予想だにせぬ、結末。実に奥が深い戦いになった」


 互いに認めあうように言葉を交わす二人、それから本題に入ると王様はあっさりとペンネの謝罪を認めて和解に応じてくれたの。


「話はわかった。今後一切のマドラッドとベジルフレアとの戦闘を禁止し友好を約束しようじゃないか、同時に貿易だが、税は一律とするが税の見直しも考えよう。良い物を皆に口にして欲しいからな」


 王様の器は予想より大きいみたいね? ペンネもそれに納得して笑みを浮かべてるし、先ずは解決ね。


「そうじゃ、カミルと言ったな? その“オセロ”と言うゲームを国民にも楽しんで貰いたいのじゃが、全ての国民に配る訳にもいかぬで、どうすれば良いかのぉ?」


 あら、商売にせずに楽しんで貰いたい訳ね?


「広場にオセロの出来るスペースを作って、無償で開放すれば良いんじゃない?」


 私の居た世界では海外で良くあるスタイルだけど、どうかしら?


「うむ、それはいい案だ。ならば戻ってそうするとしよう。実に楽しい時間を美味い茶とお菓子で、もてなして貰った。ザカメレアの王には儂から手紙を書くとしよう」


 王室に戻った私達の姿に兵士達が武器を構えたけど、王様がそれを止めると全て解決、私を怒らせた衛兵に城の修理代の話が出て、青ざめてたけど、サービスで魔法で直してあげたわ。


「すみませんでした」と泣きながら御礼も言われたし、ラッペンお爺ちゃん達も仲直りしたし、王様から預かった手紙を持ってザカメレアに急がなくちゃ!


 私は急いでラッペンお爺ちゃん達とザカメレアに向かったわ、ついた頃には夕方になり、海が夕焼けに照されてたわ。


 海上には、ベジルフレアの船がそのままに海面も凍り付いたままの状態を維持されていたの。


「皆は、じい様達は無事なのかしら」


 私の声にラッペンお爺ちゃんが「麟鳳亀竜はカミル以外には簡単にやられんよ」と言ってくれたわ。


 ペンネも「安心するのじゃ、いざとなれば、マドラッドの全勢力がカミルの指揮下に入るからのぉ。絶対に大丈夫じゃ」


 私達はザカメレア城を目指して空を進んで行ったの。


 城の外には驚いた事にザカメレアの兵隊がベジルフレアの兵士に介抱されてる姿があったの。


 グリフィンの背から地面に降りた私は近くの兵士に話を聞くと、ザカメレアの部隊と戦闘になり、バイルとじい様が激怒して「ザカメレアを落とす!」と言って敵を気絶させながら進行して今に至ると言われたの。


 その際、バイルが「敵は殺すな! それがあの嬢ちゃんの望みだからな」と命令を出したので今も戦闘が継続してると言われたわ。


 私達もザカメレア城の中に入っていって行こうとした時、中からバイルとじい様、そして気絶して担がれるカルメロとディストルとザカメレア王らしき人が出てきたの。


「お、ラッペンの孫、遅かったな? ザカメレアは和解に応じたぞ!」とバイルが豪快に笑みを作ったの。


 じい様も「話し合いと言うより脅迫だったがな?」と笑ってたわ。


 バイルはザカメレア王に降参か和解の2択を迫り、ザカメレア王は和解に同意したの。


 私はベジルフレア王から預かった手紙をザカメレア王に渡すと内容を読んだザカメレア王は溜め息を吐いたわ。


「まさか、2国を……いや、マドラッドを含む3国を一人の少女が落とすとは……慎んで和解に同意させて頂こう」


 こうして、異世界に来て初の大掛かりな戦闘は幕を閉じたわ。

 全て終わったと思った瞬間、足が震え出したわ、情けないとは言わせないわ? 凄く怖かったし、生きてるって実感に感謝してる。


 それにしても疲れたから早く暖かい御風呂に入りたいわ。

 

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