旅に欠かせない関所越えです?
皆様、勝手に更新を休んでおりました。
熱で身動きが取れず、新たな話がまとまらないままに時間が過ぎていきまして申し訳ありませんでした。
心より御詫び致します。
旅を始めてから1週間、その間に通った関所は二ヵ所、中立地帯であるべジフレア王国の草原とガラニルンの谷の2ヵ所を抜けて、次はいよいよ、隣の王国ザカメレアよ。
このザカメレア王国の事なんだだけど、ぶっちゃけると何も知らないわ。
だって、私自身は旅に出るのは遥か先の予定でこんなに早くべジフレア王国の外に出るなんて予定に無かったんだもの? まぁ……メルリにそこら辺は任すとして、新しい国の文化を見つつ! 魔王と話し合いよ。
「駄目だッ! 駄目だッ! 今は関所は開けられん宿場町に帰るか、明日の朝まで野宿をするんだな」
いきなり関所で私達は足止めされたの、何でも関所の開門時間と閉門時間があるんだって、本当に空気の読めない関所だわ、壊そうかしら?
私の顔を見て手を押さえるメルリが首を全力で左右に振り私の細やかな破壊工作を阻止したの、流石メルリ、私の表情を良く理解してるわ。
「お嬢様ッ! 流石に駄目ですからね! 良いですか、関所は既に相手の領土なんです、それを力で突破しようとすれば、隣国同士の争いの種に成りかねません!」
拍手をしたくなるナイスな説明ね。でも、良く考えたら? 国取りとか格好いいかもよね。普通の生活をしてた私が国取り……まさに一度はやって……
「お嬢様……ダメ! です」
「あぁ、分かったわよ! メルリは変な所で頑固よね?」
「お嬢様が変な所で何故か無茶苦茶なんです……」
そんな私達の会話を裂くようにガラニルンの谷から聞こえてくる叫び声。
「逃げろぉぉぉぉッ! ガラニルンの群れが向かってきてるぞッ!」
叫び声に慌てる開門待ちの冒険者と行商人達。
慌てて開門するように扉を叩くも、ガラニルンの大群の接近を知り断固として扉を開けようとしないザカメレア王国。
たく、もう……仕方無いわね?
「ピぃピぃ、騒ぐなぁッ! 大の大人が集まってみっともない。いくわよ!」
私の声に一旦静まる関所前、しかし状況は変わってないのだから、取り敢えず落ち着かせるしかないわね?
あ、そうだわ! 見てなさい!
「ビルクッ! 力の解放よ! いくわよ! 使い魔の館!」
説明すると空間魔法から洋館を取り出して元に戻しただけなんだけど、ここからが凄いんだから!
「先ずは作製魔法で洋館に手と巨大な口を造る! 更に物質変化魔法と身体強化魔法を洋館に! 最後は人形操作魔法を発動」
いきなりだと分かりづらいかしら?
まぁいいわ。後は御膳立ての壁を土石魔法で次第に狭くなるように造れば、作戦は成功よ。
あ、ガラニルンは集団で狩りをする攻撃的な二足歩行の恐竜みたいなモンスターで、走り出すと後ろには戻れないのよね。
一気に石壁の中を走ってくるガラニルンをビルクの力で次第に小さくすると、あら不思議。
使い魔の館の方が、かなり巨大な姿になるのよね。更に手の付いてるから、次々に中に御招待何だけど、中の家具とかは全てゴムにしたから壊れないのよ。
洋館の中に待つ子達が後は捕まえてくれるわね。
ガラニルンのお肉がいっぱい手に入ったわ。
そんな笑顔の私を見て顔を引き吊らせるその場の大人達……。
「アンタ達ッ! 戦う前から逃げるんじゃ無いわよ! いいわね!」
「「「はいっ!」」」
何でかしら? 今日の私はやっぱり何でも出来る気がするわね!
「なら、先ずは私達を見殺しにしようとした、この関所から行くわよ!」
「「「「ウオォォォォォッ!」」」」
ノリと勢い……そして、怒りの一撃はフルパワーだから!
“ズバッゴォンッ!”
「日の出まで待つまでも無いわよ!」
「あぁ……お嬢様……」
私の一撃の後にメルリは気絶、タウリとナッツが慌てて駆け付けて介抱開始。
私の前には巨大なアーチに成り果てた関所が御自由にどうぞ状態に為ってたわ。
あ、やり過ぎた……関所の二枚扉完全に外れてるわ……不味いわね。
流石に関所の警備が現れたので、冷静に一撃必勝で寝てもらう事にして、外の待ち組を中に入れてから関所と扉をビルクに小さくさせてから、作製魔法で取り付けて元通りにしたわ。
バレないバレない! さあ……急いでザカメレア王国に向かいましょ。長居すると危ないわ。
因みに他の人達にも他で喋らないように優しくお願いしたのよ。素敵なエンジェルスマイルもサービスしたし大丈夫よね。




