ワタシのお風呂タイムなのに人がいっぱいなんですが?
私は悪ガキを懲らしめた後に再度マップを見ていた。
このマップは実に便利なの。一度パーティを組んで戦闘を行った相手の位置を任意で表示できる事が判明したからだ。マップにはタウリの名前が表示され何処に居るかが直ぐに分かるようになったわ。
そして今……マップには、タウリの名前と黄色の天が隣通しで並んでいる。
「私のお風呂タイムを邪魔するなんて、いけない御兄様と御父様だわ……」
あのロリコン親子を懲らしめるしかないわね!
「あぁぁぁ、たいへん。足つりそう。溺れちゃうかも」
バタバタバタバタッ!!
「「大丈夫か!」」
「大丈夫よーーッ!」
バシャッ! 桶いっぱいのお湯を二人に炸裂させる。
「「あちぃぃぃぃ!」」
二人の声を聞き慌てて駆け付けるマイア、そして耳を引っ張られ連れてかれる二人。
「よし! お約束終了と。あとは何で私がタウリに負けたのかよね?」
『フフフ、それは経験の差でしょうね。今晩わ。カミルさん』
『最近よく現れるわね?』
『人をゴ〇ブリ見たいに言わないで下さい!』
『そんなつもりは無いんだけど……暇なの?』
『今は世界が平和なので。嬉しい限りです』
『つまり、あの天使達が殺人をやめたのね?』
『言い方に棘がありすぎませんか?』
『少ないくらいよ、それで今回はどうしたの?』
『そうでした。負けて悔しがり泣いているであろう! カミルさんに私からの施しを差し上げようと思いまして』
神様はそう言うと私に新たな能力を与えたの。
『特急強化』
この『特急強化』は体を鍛えたら鍛えた以上の体力と筋力を与えてくれる能力があり、普段歩いてるだけで走ってるのと同様のトレーニングになると言う物だったわ。
更に見た目には、変化がでないので、いきなりムキムキのゴリマッチョになる心配がないと言われたの。
正直ホッとしたわ。
『では、確りと鍛えて下さいね。あと負けても泣いたらダメですよ? でわでわ』
最後の一言はイランわ! と思いながらも神様には感謝してる。今度名前を聞こうかしら?
ーーその日の夜……
私は久々に腕立て伏せをやってみた。4才の私の体力の無さにビックリしたが当然だと思い、スクワットなど基本から体力作りを開始する事にした。
「ハァハァ……明日は筋肉痛かも……」
4才にして、この発言……頑張ろ……
ーー翌朝
私は筋肉痛を覚悟していたが……筋肉痛どころか、むしろ体が軽くなったような不思議な朝の目覚めを迎えていたわ。
「不思議だわ? 幾らなんでも、ありえないでしょ?」
『有り得るんです! おはようございます。神様です』
ブッ!!
『朝から吹き出したじゃない!』
『あらあら? 大丈夫ですか?』
やけに明るい神に私は驚いていたわ。
『実は、昨日……神々の長に呼び出されて……一晩中呑んでまして。その帰りなんですよ。うふふ』
『神様のキャラ崩壊半端ないなぁ~』
『ハイ! カミルさんの質問ですが! 特急強化は元々人体に無害なのです……つまりカミルさんは二度と筋肉痛が起きない体になったのです!』
見えないが明らかなドヤ顔が想像できるなぁ……
『あ、神様の名前とか教えて貰えない?』
『カミルさん、ナンパですか?』
『怒るわよマジに?』
冷めた私の反応に『え~』と返す神に私は少しイラっとした。
『私は女神アラナラムルです。貴女の居る五次元世界“ララリルル”を任されております』
『わかったわ。改めて宜しくねアララ』
『え? いきなり省略形ですか……』
『私は大切な人はアダ名で呼ぶのよ!』
『ま、まぁ、大切に思っているなら構いません。でわ、また話しましょう』
そう言い念話が終わる。
「アララとは、仲良くなれそうね。よし、取り敢えず! 二度寝しよっと」
こうして私は新たなチート能力を手に入れた。私の異世界生活はこれからが本番ね。