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説明とかいっぱいですが?

 先ずは村のマッピングをすることにした私、実際に神から貰った能力を試して見たくなったのだ。


「最初はイメージかしらね? 先ずは名前を……全ての道を知る者(オールマップ)


 突如として目の前に現れた半透明な地図。その地図の真ん中に星印があり、私の居場所だと周りの建物から直ぐにわかった。私は地図をマップと呼ぶことにした。


 歩いてみるとマップも勝手に進む。他の人には見えないらしく、横を通る村人達は何も無いように普通にしている。


「これ、凄く便利だ!」


 更に私がマップを広くするイメージを膨らませるとマップも範囲を広げる、伸縮自在で位置も思い通り……実に使いやすいわ。


「あら? 何かしらこのマーク、私以外は緑の点印よね?」


 マップに木箱のマークが点滅している。私は取り合えずそのマークを目指した。着いたのは、洗濯物を洗う為の外に作られた洗い場だった。


「何もないよね、なんなんだろ?」


 私は取り合えず辺りを見回してそこら辺を歩き回ると点滅が激しくなった。


「なにかあるのね! お宝GETイベントかしら」


 よく探してみると洗い場から繋がる川の中に光る物がある事に気付いた。


「何これ? 指輪よね、宝石は付いてないみたいだけど、お宝にしてはチャチイわね?」


 そんな私の後ろから走ってくる御婆さん。かなり慌てているのか、片方の靴が脱げている。


「ないわね……確かに朝は指にはまってたのに……」


「御婆さん? 何探してるの」


 何となく想像はついたが、取り合えずは聞いてからにしようと思い御婆さんに話しかけてみる。やはりと言わんばかりに探していたのは指輪だった。


「さっき川で拾ったの御婆さんの指輪かしら?」


 私がポケットから指輪を出し御婆さんに渡すと指輪を抱き締めて『ありがとう、お嬢ちゃん』と御礼を言われた。御婆さんから、指輪は御爺さんから貰った大切な物だと言われた。


 御婆さんから御礼に飴玉を3つ貰い指輪と交換と言う形になった。


 どうやら木箱はトレードアイテムを示しているらしい。


 他にも色々とわかったので情報を整理してみた。


全ての道を知る者(オールマップ)マップ説明


 ・星印=私。


 ・緑=モブ村人。

 ・黄色=家族。

 ・青=仲間。

 ・赤=敵。

 ・紫=毒。

 ・木箱=トレードアイテム。

 ・宝箱=GETアイテム。

 ・草=薬草。

 ・ 十字=回復。

 ・肉=食物。

 ・湯煙=温泉。

 ・水溜まり=湖。

 ・野獣=ボス。

 ・×=行き止まり。


 因みに、森のボスと敵のモンスターは危ないのでマップを使い避けながら薬草などを採取する。子供だけで森に入ったとバレると叱られるので当然、私一人で森に行っている。仲間の表示がわかったのも最初に森の行き方を教えてくれ知らない子と行動を共にしたからである。森に入るかもと言うと直ぐに逃げ出した臆病者なので自己紹介すら出来なかった。


 私は3才にして、一人で森を歩く楽しみを知ってしまった。森ガールに成らなかった事を少し後悔した。


 そんな私の秘密基地には、回復用の薬草と色んな調合用の薬草が大量に溢れかえっていた。


「ふふ、集めるだけ集めたわ! あとは調合ね? 私が将来使うんだから大切に素材を使わないとね」


 しかし……現実は厳しかった。回復どころか毒薬に近い物まで出来てしまっている……私の秘密基地に紫つまり毒マークが点滅した時は焦った。直ぐに毒消し草で毒を消したが、普通より遥かに強力な毒に毒消しをほぼ全て使ってしまった。


「我ながら……料理と同じくらい、危険な物を作ってしまったのね……気をつけよ」


 そう……私は料理を殺人兵器と呼ばれた事があるくらい料理オンチなのだ。


 その瞬間、頭に何かが聞こえた。


 ・『全ての職を極めし者(マスタージョブ)『マッド』を取得しました』


「マッドって何よ……はっ!」


 私は直ぐに家に戻り2才の頃に読んだ図鑑を片っ端から流し読みをしてみた。


 ・『全ての職を極めし者(マスタージョブ)『速読者』『暗記者』『絶対記憶者』『物知り博士』を取得しました』


「やっぱり! 私が以前覚えた物を再度読めばもしかしたらと思ったけど、使えるわ! これで脱殺人料理人だわ」


・『全ての職を極めし者(マスタージョブ)『殺人料理人』を取得しました』


 ……そんな職業があるのかよ……私は抜け出せないのね……


「ならば! 将来料理の出来るイケメンを見つけるまでよ!」


 それから一年後、タウリは魔獣使いには、なれずに騎士を目指して修行を開始する。


 私こと、ミルシュ=カルミは更に一年で人知れず召喚魔法を勉強していた。

 私はタウリが魔獣使いになれなかった時に泣いていたのを知っていた。

 パパとママも魔獣使いでない以上、当然である。しかし、それを気にタウリは仲間外れにされた。同年代でタウリだけが魔獣使いになれなかったからだ。


 タウリの無念は私がはらす!

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