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異世界から異世界です9

 レナクル王国の復興は数ヶ月に及ぶ事になり、マドラッド、バトラング王国に加えて、ベジルフレア王国騎士団とザカメレア王国騎士団が復興の為にレナクル王国を訪れる事になったの。


 ベジルフレア王国とザカメレア王国が動いた理由はとてもシンプルだったわ。


 両国に物資を運ぶマドラッドが輸送船を出さないとハッキリ告げたの。


 ペンネの話を聞いて本当に驚いたわ。


 反感を受けるより、ミルシュ(カルム)=カミルを敵に回したくないと両国の国王に手紙を出したのよ。


 その手紙がきっかけでベジルフレア王国とザカメレア王国はレナクル王国の被害と私が復興を手伝っている事実をしったみたいなの。


 “ミルシュ=カミルを敵に回すは国を滅ぼすにひとしい”だなんて、言葉が生まれているんだから、本当に悲しくなるわ……


 結果的に大陸の強国である二国から支援が送られ、更なる人手が加わり、予定よりも早くレナクル王国の復興が叶うことになったの。


 ベジルフレア王国からは、私の義理の叔父になったソルトが全軍指揮を任されており、騎士見習い達と魔法使い達が同乗していたの、タウリとナッツの姿もあり、更に麟鳳亀竜(りんぽうきりゅう)のメンバーであるクラン=バイルの姿もあったの。


 ザカメレア王国からはカルメロが総大将として自身の鍛えた部下達と共にやって来てくれたわ、副官にディストルの姿もあり、まるで同窓会のようになってきたわね。


 豪華な顔ぶれが揃い、食料と物資が更に増えた事実に私は喜びを噛み締めていたわ。


 女王サンデアは、すべての国に感謝を口にすると泣き出すし、本当に賑やかだわね。


 ある程度の復興が終了するとレナクル王国の港から大型輸送船とその護衛船がマドラッドへと帰っていく、マドラッドの輸送を中止できる限界だと判断されたからね。


 マドラッドの大型輸送船は一旦、国に戻りベジルフレア、ザカメレアに運ぶ荷物を積み込む事になる。


 今回のマドラッド島の働きは本当に助かったわ。


 デンキチやメガ、モーム達も木材を必死に運んでくれたし、バトラング王国の船大工達も凄い勢いで家屋や店等を作っていったの。


 だけど、レナクル王国全体の被害報告が曖昧で、私のマップでも被害の状況までは把握出来なかったの。


 その為、ソルトの案内でメルリがガルーダと共に空から被害状況の確認に飛び回る事になったの、お陰で多くの小さな村や集落の状況を把握する事が出来たの。


 数ヶ月の間にもアフロディアスの管理する異世界からは支援が途絶える事はなく、皆にバルキュリアは偽者であった事実を伝える事で反感などは生まれず、レナクル王国、バトラング王国は共にバルキュリアとアフロディアスを守護神とし。


 偽バルキュリアの事を愚かなる邪心と言う意味を込めて【ドゥム・ユーベル】とレナクルの人々は呼ぶようになったの。


 バルキュリアの誤解が解けるとレナクル王国の教会には多くの人々が感謝の祈りを捧げるようになっていく。


 そして、私は新たな魔法を手に飛び回る事になるの。


 【異世界トンネル】の仕組みを応用して、各国を瞬時に繋ぐワープホールを作り出す事に成功したの。


 まだ、完成したばかりの魔法だから、物や私以外の人物を一緒に移動する事は出来ないわ、でも、その点は空間魔法(ストッカー)を使い問題なしといった感じね。


 そして、レナクル王国の復興開始から約一年の時が流れる。


 その頃にはバトラング王国、ベジルフレア王国、ザカメレア王国の船も国に引き上げ、最後の復興作業をレナクル王国自信で行う事となったの、必要に応じて一番近いバトラング王国が支援も約束した事で二国の距離も縮まる事となり、互いに戦争をしていた事実を微塵も感じさせないまでになっていったわ。

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