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異世界から異世界です6

 凄まじい勢いで流れていく時間、レナクル王国の復旧も順調に進み、港から森までの範囲の清掃が終了したわ。


 私は皆とは別行動を取る事にしたの。


 目的地は水路ね、水も大分綺麗になってるけど、レナクル内部に送られる水の通り道である水路を1度確かめたいと考えていたの。


「私はダグに御礼を言いに行って来るわ。序でに水質の調査もしてくるわ」


 その言葉にメルリとリーヴルが反応してついてくる事になったの。


 水路の入り口から内部へと歩みを進める。


 以前と違い、水路内部に毒のマークは存在しない。


 嫌な匂いすらしない地下に私は改めて【掃除屋ダグ】の凄さを感じたわ。


「よう、お嬢ちゃんじゃないか、また三人で迷子か?」


 当たり前のように迷子と勘違いされる私、本当にマイペースなダグには驚かされるわ。


「違うわよ、御礼を言いにきたの、レナクル王国からも多分、何かしら貰える筈よ」


 私の言葉に驚くダグ。


「あはは、レナクル王国からとは大きくでたなぁ、しかし何故そんな物を俺が貰えるんだい?」


 冗談に付き合うようにそう呟くダグに私は説明を開始したわ。


「私はレナクル王国の来賓(らいひん)なのよ。それに個人的に助けてもらったから、何でも願いを言ってみて、出きる限り力になるわ」


「そうか、そうか。あはは。なら、この地下水路の補修工事をお願いすっかな、なんせ、酷い状態だかんな」


 まるで信じてないわね……それとも、欲がないのかしら?


「それなら、私が今すぐに何とかしてあげるから、あとで欲しい物を考えといて」


 私は水路全体を一階層ごとに把握し、作製魔法を使い、一番下から元の正常な形に作り替えていく。


 当然だけど、凄い揺れと激しい音が水路全体を包み込んだわ。


「うおッ! 激しい地震が、早く逃げんぞ!」と慌てるダグ、そんな中、私達のいる階層が動きだし、崩れていた水路や崩落していた天井が光輝き、復元されていく。


「こ、こいつは、おったまげた……本当に水路が元通りになっちまった!」


 水路の復元に加えて、階段も数ヵ所に増やしたわ、今までより効率よく動ける筈よ。


「それじゃ、ダグさん。次は地上で会いましょう。またね」


 私達が地上に戻ると大変な騒ぎになっていたの。


 水路の補修は結果的に真上にあるレナクル王国、王都を揺らし、数分間の揺れを大地震としたサンデアが緊急警戒と避難指示を発令していたの。


 そのあと、訳を説明して皆に謝りながらもダグへの褒美をしっかりとサンデアに約束してもらったわ。


 港の復旧も再開し、いよいよ港が使えるようになった頃、巨大な数隻の船が大海原に姿を現したの。


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