睡眠不足と魔法が凄いんですが?
長かった(。・ω・。)ゞ二日ぶりの更新。
私は夜の月明かりの下、皆と楽しく喋りながら王都ライパンへと進んでいった。
なんせ、急いでたから話もまともに出来てなかったからね。
「嬢ちゃん、なんでこんなに急いで村を出たんだ? 朝まで待ってくれたら朝食も作ったのによ」
カッシュ……料理はスゴいのに・・・ハァ、仕方ないわね……
「オジサン見たいに傷が治る事に気付いた人が居たらヤバイから急いだの。もし私が悪党なら……取り合えず? 作り方を吐くまで拷問して、作り方が解ったら……人買いに売るわね!」
ん? 何故かしら・・・皆から距離を感じるわね?
「父ちゃん……俺達、知らない間に売られちゃうんかな……」
「大丈夫だ! いざとなったら父ちゃんがナッツを守るからな!」
たく……この親子は……笑っちゃうくらい明るくなってるじゃん。とにかく冗談として聞き流すとして……
「私は悪党じゃないわよ、それに私が村を出たのは蜂蜜が万能薬状態で売り出せないからよ。明日まで村に居たら厄介なことになるから出てきたの、早い段階でわかって良かったけどね」
そう、今回の無料配布がなければ私は蜂蜜を普通に売っていただろうし、偶然とはいえ、ナッツとカッシュ親子に会えたのは感謝だわ。アララにも助けてもらわないと……
『アララ、起きてる? 久々に仕事よ』
『カミル、もう……バカバカバカバカ・・・全然、私を呼んでくれないから私だけフルコース食べ損ねたじゃないですか、ううぅぅぅ……』
本当にキャラが変わったわね? まぁ、今の方が好きだし良いんだけど。いけない本題に入らないと!
『アララ、もし近くに村人やその他の何かが近づいてきたら知らせて欲しいの、残念だけマップだと敵以外の通知が無いみたいなの』
『理解しました。つまり、カミルは追われてるのですね! 因みに食い逃げですか? まさか……デコピン殺人事件ッ! ……なんちゃって、ちゃんと見てましたから大丈夫です。任せてください』
『ちゃんと働いてくれたら、今度、カッシュに頼んでアララの分もフルコースを用意してもらうから』
『あわわわゎゎゎゎーーッ!!』
『どうしたの! アララ大丈夫?』
『私は大丈夫です。それよりッ!! カミルの方にすごい勢いで馬が走っていきますーーーーッ!!』
『ハアァーーーーッ! 取り合えず話は後、アララ切るわよ』
即座にマップオープン、数は緑が25……村の方から来てるわね? 距離……まだまだ十分あるわね。でも早い、馬かしら?
「皆掴まってメガ飛ばすわよ! デンキチ、スカー頼むわよ!」
デンキチ達の足なら馬には追い付かれない……心配なのは台車の方だわ、振り落とされないといいんだけど?
「行くわよ! 3人共、返事は『ハイ』以外認めないわよ!」
『『『ハイッ!』』』
あら? 素直ね・・・でも助かるなぁ、言ってみるもんね? 軍隊式ダイエットDVD見といて良かったわ。うんうん。
それに比べて男性陣はビビってるわね? まぁ気にしない事にしよう。
「ハイッ! 猛ダッシュッ!!」
掛け声と共に走る3人(匹)は普通なら人間の支配下になどならないし、使い魔だなんて有り得ない猛獣達なのよね? 私と一緒に風のように走ってるなんて最高。
少し進むとまた山道になり、後ろからまだ村人達が付いてきているかを確認した。まだ緑の点が点滅している。
「マップオープン。大分距離が開いたわね? このまま30分全力疾走するわよ。皆、大丈夫?』
私の心配なんて要らないみたいね。3人(匹)とも余裕の表情だわ。
「嬢ちゃん、スピードを緩めろーーこの先はッ!! 急カーブなんだよッ!!」
もっと早く言いなさいよカッシュ! しまった・・・前を確認してなかったわね? 今更、遅いわね、止まるか。 て、直ぐそこじゃない!
「マップ……よし、このまま速度をあげるわ! 良いわね皆!」
『俺は主を信じるぞ』
『デンキチも!』
『同じくだァ!』
私はマップの先を確認するとその先に草村を確認、更に草むらの手前には湖を確認! いっくわよーーーー!
「デンキチ。私を前に思いっきり高く放り投げて全力よ! いいわね!」
『ガッテン!』
私を思いきり天高く放り投げたデンキチを見た時の男性陣の表情は忘れられない。
「行くわよ! 水魔法、風魔法、冷凍魔法、土石魔法!」
即席、冷氷石橋 ! どうよ。
「さぁ、一気に行くわよーーーー!」
『『『オオオーーーーッ!!』』』
何それッ!! って顔を浮かべる男性陣の為に説明してやるかなぁ?
「あ、因みに今のは私の魔法ね」
「見ればわかるよ、カミルちゃんが魔法を使えるのは知ってるけど凄すぎるでしょ! 四属性の別の魔法を合わせて使うなんて聞いたことないよ」
あら? 意外にナッツは魔法に詳しいのね、確かに普通なら有り得ないか……私は普通に使うんだけどな?
「難しくないわよ? 水魔法で湖の水を浮かばせて、風魔法で冷凍魔法の冷気を一気に水にぶつけて凍らせたの、最後に土石魔法で氷の上を舗装すれば完成よ」
そして必殺ッ! エンジェルスマイル。
私は大きく山道をショートカットして、山から森に抜けていた。流石に村人達も諦めたのかマップに緑の点滅はなくなってたわ。
まぁ、いきなり出来た橋を渡るような奴はいないか?
朝陽が顔を出す頃には、私の造った冷氷石橋が壮大に崩れていく。
綺麗に崩れるわね。太陽が反射してまるで硝子の結晶みたいね?
「なんか疲れたわね、完全に徹夜になっちゃったし・・・お腹空いた……」
ぐぅ~……私の腹の虫も限界だわ。
「取り敢えず朝飯にするか? 少し待っててくれ。ナッツ、火を頼む」
ナッツは魔法を使えるらしい。私の見てる前で集めた薪に火をつけた。料理人の父に火炎系が得意な息子なんていいコンビじゃないの。それよりも眠い……身体は子供だから、限界かも……
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ーー
「ナッツ、タウリ。嬢ちゃんに朝食が出来たって伝えてくれ」
「父ちゃん、しーー!」
「すみません、妹は寝ちゃいました。今は寝かしといてあげて下さい」
私はメガに寄っ掛かり眠っていた。その横にはデンキチとスカーも気持ち良さそうに寝ていたらしい。
2時間ばかりしてから起きた私はやっぱり寝不足。メガの台車で眠りながらスカーとデンキチに警護は任せるとして……再度おやすみなさい。
私が次に目覚めるとそこには巨大な門が聳え立っており、私とデンキチ達は兵隊に包囲されてたの、少し不味いかも……




