表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

212/312

新たなる出逢い、カミルの里帰りです2

 私達は【フルーツ・タ・ル島】を後にする。

 正直、島には本当に申し訳ないと思うわ……島に対して罪悪感を感じる日が来るなんて考えもしなかったわね。


 【フルーツ・タ・ル島】からマドラッド本島に向かい、マドラッドで作られた蜂蜜【フルーツビー】【フルーツハニー】【ハニービー】三種類を巨大要塞アザラシ(ビッグアザー)に積み込めば準備完了よ。


「カミルよ、商品(蜂蜜)が積み終ったぞ! 総員、良く聞くのじゃ! 此れよりベジルフレア王国に向かう。今回は侵略とは違う、あくまでも我等が大魔王ミルシュ=カミルの護衛と言う立場を忘れるでないぞ。よいな!」


『『『オオオオオオゥゥゥ!』』』

『『『ウオゥゥゥゥゥゥゥ!』』』


 本当に分かってるのかしら……この勢いなら侵略出来ちゃいそうで怖いわね……


「さて、ペンネ、皆、頼むわよ」


「うむ。任せよ。なんと良い響きじゃ! カミルが妾をこんなにも頼る……妾は歓喜に包まれておる気分ぞ! ビッグアザー出陣じゃ!」


 ペンネの掛け声と共にビッグアザーが動きだす。

 出陣って……なんか違う気がするなぁ。


 そんな私達はそれから5日程の空の旅を楽しみつつ、ザカメレアの領海に到着したわ。


 ザカメレアの領海に入ると直ぐにザカメレア海軍のお出迎えね。


 ビッグアザーに対して停止するように勧告してきたの。


「巨大生物に告げる! 我等はザカメレア海軍、最強のディストル=クレムス艦隊であるッ! 此処より先に進むとあらば、我等が相手をする事になる!」


 騒がしいわね、しかも、ディストルってあれよね? カルメロの元上司だったかしら?


 ザカメレア海軍の言葉を聞き、指を“ボキボキ”と鳴らすペンネとガレオンの二人。

 その後方に冷静に攻撃準備をするカメレオン男( ヒルバー=シガー)


「ほう、妾達に遊んで欲しいと言うておるわ、ならば遣るしかあるまい!」


 ペンネが動こうとした瞬間、私はビッグアザーから外に飛び出したの。


 目的は敵の戦意喪失よ。


「アンタ達ッ! 私はミルシュ=カミルッ! 本気でやる気なら全戦力で来なさい。あとディ・ス・ト・ル・()()聞いてんなら出てきてくれるかしら?」


 私の優しい忠告に青褪(あおざ)めた表情を浮かべ、ディストルが姿を現したの、今にも泣きそうにみえるけど、泣かしたい訳じゃないのよね?


「久々ね、ディストルさん。此れは何かの冗談かしら? それともザカメレア王国は五国同盟を脱退したいと考えているのかしら? 即答でお願いするわ」


 そこから話は簡単に進んだわ。ディストルは今回の警告は()()であり、私達が来たのは偶然だったとしたの。


 実際に巨大要塞アザラシ(ビッグアザー)の存在を知らなかった事もあるので、私達の出迎え係りとしてベジルフレアの領海まで付き合わせる事で許してあげたわ。


 本気で戦う気だったら、手加減なしで相手するつもりだったけど、ザカメレア王も戦争は望んでないみたいで本当によかったわ。


 さあ、いよいよザカメレアの領海を抜けて、ベジルフレアの領海に入るわ。


 久々に帰ってきたって感じがするわね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ